一昨日、6/2の日中は所用で家族と秋田市に行っておりました。
感染症にかかってしまったことで嫁と子供達を実家に退避させた前の週末、仕方ないとはいえ親として何もしてあげられなかった責任感が強かったものですから嫁や子供達にお昼をご馳走してやったり、帰り際には少しの間秋田空港に寄っていました。
下の写真はその時に撮影したもの。ちょうどエプロンにて翼を休めていた全日空の「モヒカンジェット」が、羽田空港に向けて離陸したところでした。
※ 5枚とも、Canon EOS 40D+Tamron A17で撮影。一部トリミング有。
モヒカンルックを間近で見たのって、ホントに幼少以来です。愛知に住んでいた幼少の頃、このモヒカンルックの全日空機で両親とともに秋田によく帰省していました。5歳の頃には今のトリトンブルー塗装になっていたと思います。
ちなみに、このモヒカンルックは全日空の創立40周年記念の一環として特別塗装されたもので、1969年から1989年までの20年間に渡って全日空の顔として広く親しまれたカラーリング。40周年という節目から、ボーイング767-300型機1機にこの特別塗装が実現されたのは2009年。来年2013年までの期間限定で日本国内を飛び回るそうです。
レトロを漂わせながら、夕日に向かって離陸していくモヒカンジェットを見てすごく懐かしい気分にさせられましたが、実はこの時僕の脳裏ではある1曲をイメージしながら、西北に向けて離陸していくモヒカンジェットをずっと見つめていました。
その曲とは、
寺尾聰さんの「北ウィング」。
この曲は空港で別れて飛行機に乗って去っていく恋人への想いを綴ったような内容ですが、正直な話、飛行機が離陸するのをじっと見つめていたい時に聴くと最高かなって思いながらしばらく聴いていました。これはこれで確かに最高なんですけどね(汗)。しかし歌詞を思いながら離陸していく飛行機を見つめていると、何ともドラマチックな雰囲気にさせられます。
長々の前置きになってスミマセン。やっとここで、本題に戻ります。
皆さんには幼少の頃から現在まで、ずっと聴き続けている曲やアーティストはありますか?
既に前述していますが、僕は
寺尾聰さんが大好き。
それはアルバムである「Reflections」を中心に、小さい頃からずっと聴いてきた位です。
寺尾さんといえば「ルビーの指環」があまりに有名ですが、この曲が出たのは1981年。1980年生まれの僕には当然ヒット真っ只中の時の記憶が無いわけですが、僕が寺尾さんの音楽性の虜になる決定打になったのは、寺尾さんのアルバム「Reflections」を録音した親父のカセットテープ。親父の趣味の部屋や、一緒に魚釣りに行くため夜明け前の沿岸へ向かっている車内でしょっちゅう聴いていましたが、クールかつ洗練された都会的な匂いとドラマチックな雰囲気が特徴な寺尾さんの音楽性にはいつしか虜になってしまったものです。
尚余談ですが、あの「ルビーの指環」がリリースされた日と僕の誕生日が2月5日と同じであることから、僕が寺尾さんの魅力に取り憑かれることというのは何となく運命さえ感じてしまいますね。
この曲を収録したアルバム「Reflections」。「ルビーの指環」にばかり目が行きがちですが、前述の「北ウィング」も含めて魅力的なナンバーばかり。その中から僕のお気に入りの曲を挙げておきます。
まずは「Habana Express」。疾走感のある曲調がたまらない。
もう1つは「Shadow City」。
正直な話、最近知ったのですが、このShadow CityはヨコハマタイヤのASPECのCMソングだったんですね。ニュルブルクリンクを疾走するBMWも相まって、実にクールでカッコイイです。
※ BGMにShadow Cityが入るCMは30秒からです。
「道は、セクシーで、美しい。」
これはプロドライバーであるニキ・ラウダ氏によるCMのキャッチコピー。
このキャッチコピーに感心しながら、ShadowCityの歌詞にある「何てSexy…」というフレーズを聞いてしまったらもう最高!
確固たる大人の世界があった時代だからこそできたCMでしょうね。
CGや合成で固められた最近では作れないのでは、と思ってしまいます。
話が少々脱線してしまいました。
前述の親父のカセットテープ、寺尾さんの音楽性だけでなく、俳優としての寺尾さんの魅力にも取り憑かれました。
寺尾さんは当時、西部警察の撮影で多忙だった合間を縫って「ルビーの指環」などを大ヒットさせたわけですが、皮肉にもこの大ヒットを契機に当時所属していた石原プロ幹部との確執が起きます。大ヒットを受けて行われた全国ツアーは、あくまで曲とアルバムのヒットによるファンに対する感謝の思いで開催するのでマスコミ用の席は一切設けさせない、という姿勢の寺尾さんを裏切るかのようにマスコミ用の席が設けられ、その席が空席なのに入れない観客がいたこと(しかも貯金箱を壊してまでチケットを買っても入れないファンがいた)を聞いて不満が爆発したのが経緯だそうです。
これを機に石原プロを離脱して俳優業に注力。黒澤明監督作品を中心に出演して役者という奥深さを学び、それが2001年の「雨あがる」と2005年の「半落ち」による日本アカデミー賞最優秀男優賞の2度受賞につながったわけです。
ご自身を愛し、確固たるポリシーを持ち続けることを第一にしながら役作りされている寺尾さんは、僕にとっては本当の意味で尊敬する人です。僕もいずれ歳をとってオジサンになるんだろうけど、せめて寺尾さんのような粋のあるオジサンになれるように歳をとりたいと思ったりします。それだけに僕のなかでは寺尾さんの存在は(有名人の中では)他よりも孤高のようですね。
Posted at 2012/06/04 23:00:25 | |
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