今回は1990年発売の、三菱GTOです。
中学生の頃でした。自宅から8キロぐらい先にある中学校へ登校中、シルバーのGTOと毎朝のようにすれ違う度にGTOのカッコよさに惚れ惚れしたのをいまだに思い出します。
スタリオンの後継車として誕生したGTOですから、スタリオン最終型に存在していたブリスターフェンダー仕様のGSR-VRを引き継いでいるせいもあるのかもしれませんが、何といっても全幅1840mmのマッスル感ムンムンで伸びやかなエクステリアデザインに、GTカーであることを主張するような、威圧感のあるセンター3連メーターが印象的なインテリアデザインにはたちまち魅了されますね。
それに、デュアルテールのツインマフラーが全グレードに標準装備されていたことにも注目していました。最近はツインマフラーを採用するクルマが多いですが、僕の場合、ツインマフラー装着車を実車で初めて見たのがGTOでした。中学生だった当時はツインマフラー装備のクルマは稀だったもので、登校中にGTOとすれ違う度に後ろを振り向きツインマフラーのリアビューをよく眺めていたものです。以来ツインマフラーにはずっと憧れていたわけだから、現在の愛車であるツインマフラーのBPレガシィを手に入れた時というのは本当に夢が叶ったかのような気分にさせられました。
僕の中では、このデザインを超えるようなスポーツカーはいまだにないと思ってます。
GTOは1990年から2001年までの長きにわたって生産されて、その間に3回フェイスリフトされています。しかし最初のフェイスリフトである1993年モデル以降、リトラクタブルライトが廃止されたことで微妙に吊り上がった目つきとか、フェイスリフト後の顔つきにはなかなか受け入れられなかった僕にはやはり、↑のようなリトラクタブルヘッドライトの前期型が一番好みですね。
メカニズムもまた、目を見張るものがありました。
日本車初採用のゲトラク社製マニュアルトランスミッション、排気音をスイッチ1つで変えられるアクティブエキゾーストシステム、アクティブエアロシステム(可変フロントリップと可変リアスポイラー)‥等、まさにバブル絶頂期に開発されただけにハイテクが満載。
そして極めつけは、V6ツインターボと4WDの組み合わせ。
初代ディアマンテの3リッターV6をデチューンして当時の自主規制最大限にまで引き上げられたパワーと高張力鋼製のドライブシャフトを採用した4WDシステムは、1.8トン近い車体をものともせずに怒涛の加速を見せつけてくれました。
バブル絶頂期の三菱自動車の象徴的なモデル。
メカニズムに目が行きがちですが、僕にとってはメカニズムは二の次で、むしろスポーツカー、グランドツーリングカーとしてのカッコよさを教えられたようなクルマだったと思います。
最後になりますが、GTOは映画のスクリーンにも登場していました。
ジャッキー・チェン主演の「シティ・ハンター」と「デッドヒート」はよく知られていますが、三菱が90年代前半にGTOをクライスラーにOEM供給していたダッジ・ステルスがエディ・マーフィ主演の「ビバリーヒルズ・コップ3」に登場。ただしこちらはカーチェイスによる破壊シーンで、最後は骨組みだけが残るような内容だったから、初めて観た時はショックを隠しきれませんでしたね…。
Posted at 2011/12/07 22:47:43 | |
トラックバック(0) |
クルマ:くるま回顧 | クルマ