最近の日本の携帯電話市場はスマホ(スマートフォン)が台頭しているのは言うまでもありません。なかでもスマホ人気の火付け役となったiPhoneですが、最近はAndroid系にシェアで圧され気味ではあるものの、説明書が必要ないぐらい直感で使えたり、Android系にない画面レスポンスの良さや高品質アプリケーションの多さもあって相変わらず根強い人気が続いています。僕みたいにiPodを使われてきたユーザーにしてみれば、それまで買い集めた資産(iTunesライブラリーやアクセサリー等)をiPhoneでもそのまま活かせることも大きなメリットですし。
iPhoneの国内販売は現在ソフトバンクが専売状態になっているので、ソフトバンクの電波の悪さに不満を抱いて購入に踏み切れない、やはり将来的にNTTドコモの電波でiPhoneを使いたい、と思われている方もまた少なくないのではないでしょうか。ヤフコメ(Yahoo!ニュースのコメント)や2ちゃん等の書き込みを見ている限りでは、このような思いを抱いている方は多いように見受けられます。
そういう僕もまさにそうで、結果的にSIMフリーiPhoneを使っているわけですが…。
ところがドコモ、今日の株主総会で
「ウチではもうiPhoneを扱う気はないよ!」っていう態度を公にしたことがあちこちで
報道されています。公にした内容を具体的に要約するとこんな感じ。
* iモードが未対応
* ワンセグも未対応
* 決済機能(FeliCa等)も未対応
* これらが満たされていないiPhoneは、そもそも日本人に合った端末じゃない
* これらを対応できるようにAppleに要望したが、Appleはこれを受け入れてくれなかった
* それにドコモにはこれらに対応したAndroidスマホがある!
だからiPhoneを売る気ナシ!だそうですが、これ簡単な話でしょう。
だいたいiPhoneと、Android系のスマホを同時販売すれば良いだけだろ~。
どちらがいいかはユーザーが決めること。
ドコモが横槍を入れるまでの話じゃないだろう!
そもそも
スマホ台頭の今の時代、iモードのメリットってあるんでしょうか?
スマホは言わば「パソコンの縮小版」みたいなわけで、パケット料金さえ払えばどんなサイトにアクセスしてもお金がかからない(はず)ですが、iモードの場合はパケット料金の他にiモード自体にも料金を取るわけです。それで済むと思えば、サイトもまた課金制がほとんどであって、マイメニューに一々登録しないといけない。
只でさえ景気の悪化で就職難の時に東日本大震災と原発事故が重なった日本。未曾有の危機に瀕している状況では「できるだけお金をかけずに・・・」という気持ちになりますが、こういう状況下の課金だらけのサービスって、ユーザーにしてみれば単なる邪魔なだけだと思うのです。
こういう独り善がりなところ、我が強い社風のAppleが受け入れるわけがないのは明らかです。
さらにドコモでは、待受画面でスクロール表示されるiチャンネルのスマホ版も出すとのこと。また課金・・・1つ1つに細々と課金するのは時代に合わないでしょうし、課金サービスを頑なに守るドコモの姿勢を見ていると正直、
結局自分たちの足元しか見ていないんだなって気がします。
なぜそれほどまでに課金に拘る理由がよくわかりませんが、よく言われるのは
日本国内の携帯電話の電波割当を管理している総務省からドコモに天下りした連中の給料や退職金を確保するため。もしそれが本当であるのなら、こういうクダラナイ奴らのために必要以上(というよりも他のキャリアより割高な)の料金を支払っているのかと思うと腸が煮えくり返りますよ。
ちなみにソフトバンクの電波の悪さも、この問題に関係しているはずです。総務省からの天下りを受け入れないと公の場で発言した孫社長に対する腹いせで、他のキャリアで割り当てている2種の電波のうちの1種しか割り当てされていない。しかもその電波は直進性なので、ちょっとした障害物があるだけで繋がらなくなる、だから電波が悪いという結果に繋がっているようです(
参考情報)。
あと、iPhoneはワンセグも決済機能も、別売のアクセサリーを使うことで対応できるわけだし。
→ワンセグ
→決済機能
ユーザー無視が積み重なっていくと最悪、独り善がり状態になってしまうんじゃないかな。ビデオテープのベータやメモリースティックで有名なソニーみたいに…。
先進技術、先見の明がいくらあっても、ユーザーにうまく還元できない会社は支持されないし、支持を失っていくと思います。
今回のドコモの発表に僕は正直、幻滅しました。
携帯キャリアをドコモに移すことは当分ないでしょう。
Posted at 2011/06/17 23:13:24 | |
トラックバック(0) |
IT:携帯 | パソコン/インターネット