ってなワケで、今月14日は北海道ラリー選手権 第4戦「EZO SUMMER RALLY 2015」に参加してきました。
観戦でも参戦でもない“参加”ですので…ハイ、またオフィシャル補助を担当させて頂きました。(笑)

実は、このラリーには今まで行ったことが無く(昨年は行こうとしましたが雨天でモチベーション下降によりあっさり断念…^^;)、観戦にハマると抜け切れなくなるだろうと思い、敢えてオフィシャル補助での参加です。(笑)
前日は雨天に見舞われたようですが、当日は何とか止んだ様子。
サービスパークのある石狩市浜益区の「浜益コミュニティセンター」へ到着すると…おぉ~既に各チームの皆さんが整備基地の設営にいそしんでいるようです。
センター内にはHQ(ヘッドクウォーター;大会本部)が設けられ、組織委員にて何やら打合せ中です。
機材類もバッチリ揃っていますねぇ。

あまり目立ちはしませんが、ここに全ての情報が集約され、公式通知もここから発信されるので、競技運営上はとても重要な施設のようです。
全員集まったところで、オフィシャルメンバーでの打合せです。
で、今回の小生の配役は”
B山のスタート担当”。

まぁ、簡単に言えば競技車をSSのスタートラインまで誘導し、出走時間を選手へ告知する役割のようです。
ラリー競技全体の中での配置としては、イラストで言うと↓の場所です。
ちなみに、「ん?B山って何?」と思った方も多いことでしょう。
実はこれ、オフィシャルのグループ区分上の俗称なんだそうです。
通常、ラリーは複数の競技区間を設けて行われるため、オフィシャルのグループ分けをSSコース毎(エリア毎かも?)に区分し、その中でタイムコントロール係やスタート係、ラジオポイント(無線中継所)係、フィニッシュ係などを決めるんだとか。
ラリーは林道等の山中で行われる事が多いため、SSコースの区分を”山”という名称で呼ぶようになったんだそうです。
それ故、オフィシャル人員配置表も山グループ単位で決められているようです。
(チョット見づらいですが…)
コース全体図でいうとこんな感じ↓
そういえば、以前ラリージャパンの公式ホームページにオフィシャル紹介欄なるものがあり、”A山隊長””B山●●担当”なんて所属名がありましたっけねぇ。
当時は全く意味が分かりませんでしたが、10年近く経ってようやく疑問が解消しましたわ。(笑)
ミーティング終了後は機材類をオフィシャルカーに積み込み、現地へ向けていよいよ出陣(?)です。
移動時もB山グループ全体でカルガモ走行。
(ちなみに助手席から撮影しています…念のため)

競技コースは1車線のみの狭い林道なので、車両の追い越し無く機材類の降ろし作業がスムーズに行えるよう、B山隊長を先頭に指定された順番での走行です。
いやぁ~なかなか素晴らしい段取りですなぁ。( °∀°)
もちろん、各ポイントではみんなで協力して機材類の降ろし作業です♪
B山のSSスタート地点に到着後は、さっそく機材の設営に取り掛かります。
左の赤い看板がスタート位置、奥の黄色い看板がコントロールエリア(車両補修や停滞時間等の制約を受けるゾーン)の解除を示す標識なんだそうな。
万が一の車両火災に備え、消火器も備え付けます。
写真右下の三脚に乗っているのは、フライングチェッカーという装置。
シグナルが赤→青に変わる前に走りだすとこのセンサーに反応するらしく、ペナルティの対象になってしまうんだそうです。
そして、これら装置は↓の専用機によって制御されています。

専用機には時計が内蔵されているんですが、林道の中では電波が届きにくい場合もあるので、時刻はGPSを利用して受信しているそうです。
いやいや、これまた優れた機能ですねぇ。
ちなみに、携帯端末の電波を調べてみると…あはは、見事に圏外なり。
ネット世界からもしばし隔離状態デス。(笑)
スタート手前にあるTC(タイムコントロール)も無事スタンバイ出来た様子です。(*^-')b
隊長のオフィシャルカーはSSコース内を巡回し、無線で各担当と連絡を取り合います。
今年1月にお手伝いさせて頂いた北海道ブリザードラリーは、コース全体が見渡せるダートトライアル場内のみで行われる”箱庭ラリー”だったため、こうした無線機類は殆ど必要なかったのですが、今回は他の場所の様子が見えないため、無線は必需品ですね~。
しかも、電波の届く範囲が異なるロングとショートの2タイプを使い分けているほどの徹底ぶりです。(;°°)
そうこうしているうちに競技1号車到着の約20分前となり、00カーが到着。
まだ時間には余裕があるので、00カーの乗務員さんともしばしラリー談義です♪
ちなみに、00カーをはじめとしたコースカーは、コース状況を常にチェックしHQと密に連絡を取り合う任務があるため、無線アンテナも特大サイズが使用されていました。( °∀°)
いやぁ~ラリーレプリカでもここまで再現は出来ないだろうなぁ。
…まぁ、仮に作ったとしても屋内駐車場では高さ制限で引っ掛かってしまうでしょうけどね。(笑)
そして、いよいよ競技車の登場です。
ラリーカーをスタート位置まで誘導し、スタート30秒前には↓の予告板を選手に向けて提示します。
このラリーでは競技車は1分間隔で出走していくため、一旦作業が始まると結構多忙でした。
写真もありませんので、様子は皆さんのご想像にお任せすることとしましょう。(^^;
全競技車&スイーパー出走後は、次のSSまで1時間~1.5時間ほどのインターバルがありました。
B山はリピートステージ(同じコースを同一方向で繰り返し使用する)なので、機材移動等も無くしばし休憩です♪

うーん、こうして見ると改めて狭い舗装林道ですねぇ。
さしずめ"北海道のツール・ド・コルス"といったところでしょうか。(笑)
ようやっと周囲の景色を眺める余裕も出てきました。
新緑もなかなか見事です♪
お昼には弁当を支給して頂きました。
青空もだんだん見えてきたので、これまた遠足ちっくな気分です。(^ー^)
食後はコーヒーなんぞ飲みながら、しばしラリー講座テキストの復習なんぞひとつ。
(というより、こういう機会でないとテキストをなかなか広げないんで…。(^^ゞ)
その様子を見ていたのか、正規オフィシャルさんからはこんな本をお借りしました。↓
中をパラパラめくっていくと…おぉ~JAF主催のモータースポーツ競技規定がびっしりと書かれていますねぇ。

数百ページはあったと思うので、もし隅から隅まで熟読していたら、僕ならきっと催眠術にコロッとかかったかの如く居眠りしている事でしょう。(苦笑)
…とはいえ、どれも競技に必要な規定ばかりでしょうから、本格的に(?)目指すならいつかは勉強しなきゃぁね。
2回目以降も要領は同じでした。
スタート間隔@1分は変わらないので、競技車の写真はありません。。。
競技終了後は取り急ぎ機材を撤収し下山。
下山後も後片付けがあるので、これもオフィシャルみんなで協力して行います。
各チームのサービスパークも撤収作業が行われているようです。
コチラは残念ながらリタイヤしてしまったマシン。(T_T)

普通に考えたら大事故なんですが、ラリーカーは規定に基づいた安全装備の装着が義務付けられているので、選手は無事でいられるんですね。
次回頑張って欲しく思うと同時に、改めて安全装備の重要性を実感するのでありました。
こうして作業も無事終了。

さすがに朝から夕方まで山の中(それも携帯端末の圏外)にこもっていると、どこで何が起きているのか把握出来ませんが、勉強になり視野が広がったと感じた点もあったので、今回も貴重な経験が出来ましたね。
【おまけ】
帰りは日本海に沈む夕焼けなんぞパチリ♪

…の予定が、急に広がった雲に隠れて見えず。orz
代わりに、夕陽が見えてきた田園風景を眺めて帰宅しましたとさ。
さてと…帰宅後に気付いた時には大の字になって寝てたんで、実はまだリザルトすら把握していないんだよなぁ。(苦笑)
観戦された方&メディア関連の方、ブログupお待ちしていますよ。(^^;