新型N-BOXを見てきました。
先行展示会が神奈川県内ではららぽーと海老名でしか開催されず日程が合わないので
他で行けそうなところを探して埼玉県のららぽーと富士見まで行ってきました。

れっきとしたディーラー直轄のショールームなので正規スタッフのみなさんが
大勢のお客さんに丁寧に対応していました。
カスタムターボ・コーディネイトスタイル
2代目より大幅にシンプルなデザインになったことや私が嫌悪するクロームメッキが減少したのは喜ばしいことです。
ただホイールが2代目の使い回しなのが残念ですね。
まるでスタッドレス用に中古ホイールを装着したように見えてなりません。
グリルの黒い部分は全てグロスブラックで質感は相変わらず高いです。
形状が洗車時や降雨後の水はけを完全無視してしているのはいただけませんが。
グリル下部のクロームメッキラインがライト下から唐突に始まるのが意味不明です。
グロスブラックの縁だけで十分質感は出ているはずなのですが
まだデザイナーはユーザーがクロームメッキ依存症だと思っているのでしょうか?
ホンダエンブレムは私の悪評高い彫り込み型で枠外周の狭すぎる隙間も変更なし。
汚れが溜まりやすく掃除しにくいHマークの彫り込み部は2代目のハニカムから横溝に変わりましたが全くもって意味のない形状です。
ステップワゴンのようなフタ型に統一すればパーツも共通化できるのに・・・
リアバンパーの黒い部分は未塗装樹脂でした。
リアハッチを伝った雨水が最後に流れる場所にこんなに大きな未塗装樹脂では
雨垂れの跡が目立ちそうで先が思いやられます。
この部分にバックソナーのセンサーがあってそのカバーをボディ色ごとに用意するコストを
カットしたかったのでしょうがユーザー目線では無いと思います。
ノーマルモデル
まるでモーターショーのプロトタイプのような出で立ちは新鮮ですね。
発表会の映像で見た時に何故か無限CR-X Proを連想してしまいました。
ただしこちらもホイールキャップが使いまわしなのが残念。
スチールホイールの丸穴がグリルの丸穴と呼応しているように見えなくもないのですから
キャップを着けずにまともな塗装をされた鉄チンで良いと思いのですが。
個人的に外見はボディカラー以外はかなり良いと思います。
ですが問題は内装の方でして、2代目オーナーとなって早半年
新型の気になっていた所を現車確認したくてわざわざ来たのですから
じっくり観察してみました。
・視認性が遥かに劣ってしまったメーター
これはステップワゴンやセレナの現行型でもはっきりしていたのですが
N-BOXもご多分に漏れずわざわざステアリングスポークの隙間から見るメーターに
戻ってしまいましたが恐らく新型フリードもこうなるのは最早確定的でしょうね。
画像は私がドライビングポジションを決めた状態で自然に前を見たときですが
赤い十字が視点の先です。
実際の運転中はもっと遠くへ焦点を持っていくのでその状態からのメーター視認には
視線移動と焦点移動の距離はかなり離れていて、もはやよそ見と言っても過言ではありません。
これならナビ画面に速度計が表示された方がまだマシですね。
・テレスコピックステアリングが非採用
これこそ一番採用してほしかった装備なのですが、タマ数が見込めるN-BOXにすら採用されないようでは現行N-WGN1代きりで終わりそうですね。
またホンダの悪しき伝統が継承されてしまうのか・・・
肘が伸び切らず足がスムーズにアクセルとブレーキペダルを行き来できるポジションこそ安全運転の最初の要だと思うのですが。
普及しないのはメーカーだけでなくユーザー側も責任がありますね。
・レーンキープアシストが2代目と同じく時速65㎞以上でないと使えない
これもホンダセンシングのセンサーが単眼カメラ世代になったことで
全速度対応のトラフィックジャムアシストに進化するかと思ったのですが。
タウンユースが多い軽だからこそ市街地での車線逸脱を防止すべきではないでしょうか。
・相変わらずステアリングに隠れて見えず
ブラインドタッチもできないスライドドアスイッチ
ひょっとして運転席からスライドドアを開閉してるのって私だけなんですかね?
こんな変な位置にあって操作もしにくいスイッチによくOKが出るものです。
・何を置いたらいいのか分からないインパネトレー
画像を見ただけで使い勝手が悪くなっていそうだったインパネトレーは予想通りでした。
6インチスマホを横向きにギリギリ置ける奥行きしかなく滑り止め加工も縁の高さも無いため
置いたものがブレーキ時や坂道で手前にずり落ちてきそうです。
2代目はインパネトレーが幅も深さもあって手元にサッと取りたいものを置いておけたのですが
新型はペットボトルのキャップすら置けそうにありません。
・中央の引き出しドリンクホルダーが無くなった
シフトレバー左側にあったドリンクホルダーが無くなってしまったのは不便ですね。
フリード・ステップワゴン・2代目N-BOXと全て同じ位置にあったのでもう左手が覚えてしまっているのとN-BOXの右側ドリンクホルダーにペットボトルを入れると取り出す時にウインカレバーに当たってしまい誤操作の原因になったりするので私は使っていません。
かといってこの丸いエアコン吹き出し口に使える市販のホルダーなんて見たことがありませんし
もし新型に乗り換えたら一番困るところかもしれませんね。
・後席用サーキュレーターもなく助手席側エアコンダクトの位置が下がったので
車内の空気循環性が気になる
他社がこぞって採用しているサーキュレーターがOPでも用意されていません。
私は助手席のエアコンダクトを上向きにして後席へ冷風が回りやすいようにしていますが
インパネトレーが上に来たぶんダクトの位置が下がったように見えました。
開発部の人達は6年間何を見てきたのでしょうか?
・やはり何が映っているのか分からないサブミラー
2代目でさえ全く役に立たないのにさらに小さくなった鏡面で何が分かると言うんだ!
という存在意義が見い出せない装備でした。
呆れて写真を撮るのを忘れてしまったレベルです。
特にドアミラー根本にあるミラーは湾曲している上に小さすぎて停止していても顔を近づけても分かりませんでした。
でも鏡面がドライバーを向いている以上外光を反射してきたら叩き割ってしまうかもしれません。
こんな物に金をかけるならもっと他にやるべきことがあっただろうに・・・
・とっさに取り出せない位置にしかまともな収納スペースがない
新型はグローブボックスを大型化して収納部を集約させたと
自信満々に開発部の人が語っていましたが
ドライバーから遠くてフタを開けないと取り出せない場所に入れてしまうと
使い勝手の悪いものなんていくらでもあります。
助手席に人が乗っていたら脚が邪魔で取り出せないですし、代わりに取ってもらうにも
中身を知っているドライバーが欲しい物をとっさに出せるとは限りませんよね。
本当にクルマを普段使いしているのでしょうかね開発部の人達って・・・
・通気性、透湿性皆無の人工レザーシート
コーディネイトスタイルの方も運転席に座って色々と確認してみました。
スタッフと意見交換しながら10数分経って降りるともう背中は汗で蒸れていました。
エアコンの効いた展示場内でこのザマでは炎天下の運転だけでなくても
座りたくない素材のシートです。
一体いつまでレザーがファブリックより上級だという価値観がのさばるのでしょうかね。
ハッキリいうと欠点だけがやたらと見えてしまうのがとても新型に思えませんが
そんな中で改善点がないわけでもありません。
・ルームランプが後席前に設置された
2代目はラゲッジルームランプを兼ねた物がルーフ後端にしかないため
後席周りに物を落としたら暗くて探すのに一苦労ですが
新型はようやくまともな位置になりました。
ただウエッジ球なのでLEDに交換した方がベターでしょうね。
・個別に設置されたラゲッジルームランプ
右サイドに1個だけですが専用のラゲッジルームランプが設置されました。
・スライドドア開口部のボディパネルの形状が変更
新たにリブ加工が追加されていました。
パネルの強度を上げる効果がありそうですが走りや静粛性に影響するのでしょうか?
新型
2代目
会場に来ていた方々ともお話させていただいたのですが
私より遠方から来られた方もいらっしゃったので
最も売れたクルマの新型はやはり注目度の大きさは計り知れないですね。
ただ個人的には今のままでは乗り換えたいとは感じませんでした。
見た目で気に入ってもターボモデルが無くOPでも装備できない物があるノーマルは
まさにステップワゴンAirの二の舞いになりそうな気がします。
グレイス以降4台もホンダ車を乗っていると色々と見えてくるものがあります。
3年後か5年後に私がまだホンダユーザーでいるのかどうか分かりませんが
失敗できない商品だけに全力を注いだ改善に期待するしかないですね。
さてN-BOXで初めて100㎞以上の走行と片道2時間運転しっぱなしを敢行したわけですが
腰が痛くなることもなく約1年ぶりに走った首都高環状線も無駄に緊張せずに完走できたのは
ひとえにN-BOXの性能のおかげだと思います。
往復どちらも渋滞に遭遇しましたが予想より燃費も良く、前日満タンにしたガソリンも
1目盛り減っただけで済みました。