本日N-BOXの走行距離が1000㎞を迎えました。
3月20日に納車でしたから1ヶ月以上かかっており
私にしては遅めだったと思います。
とはいえ買い物用途の街乗りメインになり
母の介護があるため遠出も出来ませんから今後もこのぐらいのペースで
距離を重ねて行くのではないでしょうか。
1ヶ月弱使用しての感想ですが
やはりホンダの日本仕様車においてNo.1の商品力は伊達じゃありません。
スーパーカブやCB400SFのような
「コレに乗ってしまったらもう他には何も要らなくなる」
の4輪版といっても過言ではないと思います。
・日常使いで便利な数々の装備
・軽自動車だから、という予想を上回る乗り心地の良さと静粛性
・乗員と荷物のための圧倒的な空間効率の高さ
・日常域で全く不満を感じない動力性能
・ターボエンジンと車体重量を考慮すれば及第点の燃費性能
・先進的安全装備と運転支援システムが標準装備
これらは既に様々なメディアやみんカラでも高評価されてきたことですが
いざ所有してみるとあまりにもその通りなので感動を通り越して何も感じないぐらい
イマドキのクルマならごく当たり前のことに過ぎないと錯覚してしまいます。
◎特に気に入った良いところ
・オートドアロック
全てのドアを閉めてスマートキーが一定の距離と秒数クルマから離れると
ドアが施錠されるという機能です。
トヨタやダイハツの予約ドアロックに相当する機能ですが、スライドドアが閉まる際に毎回操作する必要がないし、どのドアでも最後に閉めれば自動ロックが作動するので単純明快です。
なぜこの機能が先代ステップワゴンには最後まで装備されなかったのか
そしてモデル末期になっても未だに装備されないフリードといい
ホンダ本部の商品企画部は仕事をしているのか甚だ疑問です。
・制御が向上したブレーキホールドとアダプティブクルーズコントロール
停止状態からブレーキ解除する時の制御がRP5型ステップワゴンより格段に向上していて
ともするとクルマがガックンとゆすられたステップワゴンのような粗さがありませんし
アダプティブクルーズコントロール中の自動停車時も実に滑らかに停車してくれます。
また前走車の認識も素早く、ステップワゴンやフリードだと車線変更してきたクルマが完全に真正面に来るまで減速動作に入らなかったのに対して
車線を跨ぎ出した辺りで減速動作に入るため安全な車間距離を保ちつつ不必要なまでの減速に至らないように進歩していました。
・ドアロック連動のフューエルリッド
給油の時に便利なのはもちろんですが一番恩恵を感じるのが洗車のときです。
蓋を開けて洗う時も水を拭き取る時もいちいちドアを開けてオープナーを操作しなくて済むのが
こんなにも便利だったとは!
ホンダは初代フィットの時から採用していたはずですがもっと早く普及してほしかったですね。
他の長所は既に語られ尽くしているので前所有車と直接比較できる点だけにしました。
では欠点というか個人的に気になるところはというと・・・
・メーターに外光が反射して見えなくなる
これはフリードでも度々起こっていたのですがステップワゴンでは記憶にありません。
おそらくメーターバイザーの深さとメーターユニット自体の設置位置が
どれだけバイザー先端より奥にあるかの差異ではないでしょうか
フロントセクションを切り詰めるだけ切り詰められたN-BOXは入射光の反射の処理に
必要なスペースが取れないのだと思います。
フリードではバイザー下部の反射する部分に黒いスエード生地を貼って対処していましたが
短距離走がメインのN-BOXでやるかどうかは思案中です。
・周りのドライバーを眩惑しているのではないか?
昼間運転中に前の車の反射板やリアパネルがやたらと光っていて
ヘッドライトが点灯しているのかな?
と思うことがしょっちゅうあるのですが、何のことはない
フロントのクロームメッキグリルの反射が原因ですね。
夜間、大型トラックなどのステンレス製マッドフラップやメッキ加工されたリアバンパーに
自分のヘッドライトが反射して眩しい思いをした経験のある方は多いと思います。
昼間でも太陽光が反射してまともに前を向き続けられないシチュエーションもありますが
それは前走車の巨大なクロームメッキリアガーニッシュだったり
タンクローリーの鏡面加工されたタンクが原因なわけですが
逆に自分のフロントグリルの反射がここまで強烈なのは初めてです。
単純にメッキの面積だけでいえば前車ステップワゴンの方が遥かに大きいのですが
私がRP5を純正グリルの状態で乗っている間に上の画像のような経験はありませんでした。
多分ちょっとしたグリル面の角度がここまで極端な反射光を生み出しているのだと思いますが
後ろが荷台の車ならともかくセダンやクーペなどリアウインドウが低かったり
リアウインドウが上下に大きい車が前にいる時は
ドライバーが眩しい思いをしているのではないかとか
対向車線のドライバーにも迷惑をかけているのでは?と心配になります。
ボディカラーの規定にメッキ加工を禁じる文面は無かったと思いますが
一方で他者を眩惑してはならないという項目があったはずです。
ユーザーが趣味でメッキパーツを後付けするのは個人の自由ですが
公道を走る乗り物を造るメーカーが過剰なまでの反射物を標準化するのは
いい加減改めて欲しいものです。
N-BOXも前期型はメッキの面積が小さくてまだマシだったんですがね
まあ私は以前の仕事柄、メッキに上質さも高級感も微塵も感じなくなってしまったので
特異体質の戯言として聞き流してください。
・役に立たない装備が標準で真に必要な安全装備が無い
助手席側Aピラーのコーナーミラーとリアハッチ上部のバンパー下部を映すミラーは
N-BOXに標準装備ですがハッキリ言って私には何の役にも立ちません。
助手席側は私のドライビングポジションだとこのような眺めになります。
Aピラーのミラーには内装の白いパネルが映っているだけで
左タイヤ周辺など微塵も見えませんし
日が傾けば何が映っているかも分かりません。
リアハッチ上部のミラーはリヤバンパー周りを見えるようにするとありますが
あまりにも像が湾曲していてかつ小さいので何が映っているか判別しにくいですし
プライバシーガラス越しだと昼間でも暗い反射像ではなおさらです。
バックカメラが義務化された今となっては無駄なコストですね。
これらの装備が実質何円で製造されているのか知りませんが
こんなわけの分からないモノを着けるより
防眩ルームミラーを標準装備すべきです!
なぜか軽自動車では標準どころかオプションですら装備されない防眩ルームミラーですが
あれは無用なハイビームや前述の反射光から防御する立派な安全装備です!!
N-BOXを購入にあたって他社の軽自動車も調べ直しましたが
ダイハツ・キャストの一部とホンダS660にしか防眩ルームミラーの設定はありませんでした。
高度な安全装備や運転支援を標準化するのも大事ですが、電子デバイスだけでなく
メカニカルな安全装備にも力を入れてほしいですね。
・余計な手間を掛けさせるデザインと構造
整備手帳で色々と指摘していますが
・水が抜けにくい構造
・水がいつまでも留まる構造
・水滴が落ちてくる場所に水染みが目立つ素材や仕上げがなされている
・内面反射を全く考慮していない内装の素材や仕上げ
洗車の度にすすいだ水の拭き取りや除去にものすごい時間を盗られてしまうのが困りもので
個人ユーザーだけでなく毎日洗車をする販売店のスタッフさん達の苦労も考えていない
数々のデザインや構造に呆れ果てています。
これはフリードでもステップワゴンも同様でしたし、他社のクルマにもあるでしょうが
嗜好性の物凄く強い商品ならともかく、実用性が第一の車種は
一般ユーザーがクルマに掛けられる時間や費用も考えるのが
工業デザインたるものではないでしょうか。
デザイナー目線では如何に凝ったディティールだろうが仕上げだろうが
実際に商品を使うユーザーにとって何の意味もないどころか面倒を強いるようならば
そこに存在意義はありません。
私は洗車が好きでも嫌いでもありません。必要だからやっているにすぎませんし
運転していて不便さや危険だと感じるから反射対策を出来るレベルでやっているのです。
「ここがこうなっていたらもっと良いのに」と素人に思わせ
やってみたらそれなりの効果があるようでは
プロフェッショナルの仕事とは言い難いですね。
特にドアミラー付け根からいつまでも出てくる水は勘弁してほしいです。
計3回吹き飛ばしたのですが、夕方見るとドアにはしっかりと水滴が垂れて乾いた白い跡がありました。