1月14日
東京オートサロン2017に行ってきました。
もうすでに様々なメディアで紹介されているので詳細は省きますが
昨年にも増して盛況だったと思います。

開場は9時ですが8時過ぎには幕張メッセに到着
写真では快晴ですがこの日は南関東に最大の寒波が訪れた日で気温は一桁・・・
しかし風がなかったのが幸いでしたね。
昨年は開場時間まで外で並ばされたのですがさすがにこの日の気温を鑑みてか
8時半には幕張メッセ内に入場させ各会場の入り口前通路で待ってもらうという配慮がなされました。
年々企業ブースが力を入れてきていますが
トヨタは今年から復帰するWRCを主体にした展示内容でした。
ヤリス(ヴィッツ)WRカー
外見的にかつてのGr.B並の変貌ぶりですが中身はもっと市販車とかけ離れていくWRカー規定はメーカーには都合が良くてもユーザーにはメリットが薄い気がします

なにせエンジンはレース専用に開発された1.6L4気筒ターボエンジンで300馬力以上、市販車に転用できるようなシロモノとは思えません。

こちらはヤリスのスポーツバージョンのコンセプトモデルですがおそらく日本でも
ヴィッツのバリエーションとして追加されるでしょうね
その際日本仕様には無い3ドアで出すのかどうかは分かりませんが
ただもうちょっとWRカーのイメージを感じさせてくれる外見であってほしいのですが
せめてブリスターフェンダーにしても良かったのでは・・・
SUVブームの昨今、トヨタCH-Rはたくさんのショップブースでドレスアップカーが展示されていましたがそれよりも個人的に注目したのがコチラのショップ
プリウスをSUV仕様にしたものです。
名付けるならプリウスアウトバックというところでしょうか
正直コチラの方がよほどWRC復帰に相応しいスペシャルモデルのように感じました。
来客の中には積雪地帯に住んでいて「新型プリウスは4WDモデルが追加されたが地上高が低くて実用性が低いのでこういうのを望んでいた」
という意見を多くいたただいたとショップの方が仰っていました。

このショップはクロカン系4WDを専門に手掛けているだけに、ファッションだけの車高アップではなく実際の悪路走破性も考慮してあるメニューだそうで信頼性も高いと思います。
トヨタ商品開発部の人が見に来てかなり真剣に中身を確認していたそうです。
チューニングやドレスアップとはイマイチ縁遠いような
ダイハツですが
今回はメーカー自らやる気を感じさてくれました
このカラーリングを見てニヤリとするのは40代以上でしょうが
もちろん私もその一人
かつてのシャレードデ・トマソのオマージュである赤黒のツートンに金色のホイールという組み合わせは普遍的な組み合わせに感じました。
ついでにロゴの書体も同じだそうです。
最近のクルマはデザイン的にボディをツートンに分けるのが難しいのがほとんどですが
複雑なプレスラインをコスト的に使えないベーシックカーだからこそ逆に使える手なのかもしれませんね。
ちなみに写真のブーンの黒い部分は塗装分けではなくプラスチックのパネルをワンオフで造り塗装したものだそうです。
かつてはボディ下半分を樹脂パネルで覆うのが流行りましたがドアパンチの被害を最小に抑えるなど実用的なパーツでもあったので、このパネルは単品販売で今すぐにでも商品化して良いモノだとダイハツの方に念押ししておきました。
メーカーにとっては発売間近の新型車を発表するいい機会でもあるので
ホンダは
8月発売予定の新型シビックを大々的に展示していました。

こちらは
タイプRコンセプト
まだ性能は未定ですがおそらくニュル最速FFの座を取り戻すモノになるでしょうね。
グレイスとアコードの間を埋めるためにセダンが真っ先に発売されるようですが
さすがにこの寝すぎたリアウインドウはどうなんでしょうか
ホンダ本社の方がいたので「日本仕様はリアワイパーが着くんですか?」と尋ねると
「その予定はない」とのこと。「空力的に寝ているウインドウの方が雨滴は付きにくいですから」と自慢げに説明されましたが
「それは高速域での話でしょ?」と反論
日本の市街地でのスピード域で小雨霧雨に遭うとまるで曇りガラスの様になってしまい視界最悪、どんなに優秀な撥水剤を塗っていてもワイパーのひと拭きにかなわないのは分かりきっているはずですが・・・
所詮はアメリカ仕様を右ハンドル化しただけって感じがしますね。しかもこれだけ広いステージで見ても大きいので実際にはもっと大きいのでしょう。
日本の駐車場事情的に売れるようには思えないのですが・・・
むしろすぐにでも商品化すれば良いのにと思ったのはコチラ
ヴェゼルギアコンセプト
売れに売れているヴェゼルですがそれ故街中で見る機会も多く、そろそろ販売に陰りが見えてきてもいいころ
しかしこれだけ外見が違うと新型車と言っても通用するかもしれません。
ボンネットもフェンダーもドアパネルも全く別のモデルから流用して仕上げたそうですが
さすがメーカー直系のホンダアクセスだけあって完成度は恐ろしく高く
地上高もかなり上がっていて完全なグラベル仕様に
2輪と違いオフロードの匂いのしないホンダ車にとっては新しいユーザーが開拓できるかもしれません。
というのも昨今のSUVブームを受けて展示車両も年々SUVが増えてきているのですが
今回はかつてのパジェロやビッグホーン、テラノやハイラックスサーフがヒットし
クロカンブームと言われた時代を髣髴とさせるようなドレスアップをなされたSUVが数多く見受けられました。
ホンダアクセスの方も仰っていましたが若者の間で再びアウトドアが流行りつつありオシャレな都会派SUVよりも実際にキャンプなどアウトドアレジャーで便利に使える性能機能を求める声が増えているとのことです。

フェンダーやバンパー周りのオーバーライダーがプラスチック素材むき出しなのも
かえって新鮮に映るそうで、時代は繰り返すって言うのは本当なんだなと感じました。
ついでに(安価な)スポーツカーブームも再燃してほしいのですが・・・
新型車といえば2月に実店舗にも並ぶ
新型マツダCX-5
マツダの新たなる救世主となったCX-5の2代目ですから気合の入り方も並々ならぬモノがあるのでしょう。
確かにデザインは更にカッコよく、横から見るととてもエンジン横置きのFFとは思えません。

キャビンのサイズが確保できているならもう縦置きエンジンにしてもパッケージ的に成り立つのでは?という感じです。

先代ではディーゼルモデルの脚がポンポン跳ねる動きだったのが最終型でもそのままだったので進化ぶりを是非試乗で確かめたいですね。
これはショップでもメーカーでもなく、自動車専門大学の学生達が仕上げ(途中)の
三菱スタリオン
エンジンはRB26DETTにスワップしてあるそうですが気になったのはリアウインドウのNACAダクト
ダミーではなく実際に機能してそうなので尋ねてみるとラジエーターがリアに搭載してあり、そのための空気取り入れ口だそうです。
なんでもエンジンルームにもう空きが無くリアにラジエーターを設置し冷却水パイプは助手席下回りに這わせているのですが、冷却が追いつかないそうです。
「空冷時代のポルシェ911がサイドシル内にフロントラジエーターからの冷却パイプを取り回していましたがちょうど逆配置ですね
レクサスLFAはリアサイドラジエーターでしたがNAだからコレよりはFRでも冷却に余裕があったのかな?」
などと古い話を持ち出しましたが相手は私の子供でもおかしくない若者
でもこういう話題を年齢の隔てなく話せるのもこういうイベントならではだと思います。
パーツメーカーも多数出展されていましたが中でも注目したのがこのサブメーター
薄いプラスチックの板にくっきりと浮かび上がるグラフィックはそのデザイン性も相まって従来のサブメーターの概念を覆すのに十分なモノでした。
メーカーの方に是非
コレを応用したヘッドアップディスプレイを商品化して欲しいとお願いしました。
というのも私は運転する際、昼間は偏光レンズのサングラスを掛けるのですが
ヘッドアップディスプレイはハーフミラーからの反射光を見ているので
偏光レンズだとほとんど見えなくなってしまうからです。
しかしこちらは直視型なのでその心配はおそらく無いでしょうし、板面は反射させる必要が無いため完全なクリア素材で昼夜視界を遮ることもありません。

これはヨコハマタイヤブースに展示してあったフェアレディZ432ですが
何やら見覚えのあるタイヤが・・・
アドバンHF-Dじゃないですか!
1981年に発売され広告を見た当時、中学生だった私でさえ
「こんなタイヤで雨の日に走れるのか?」と心配になったスポーツタイヤ

その特徴的なパターンは一目見たら忘れられませんが、まさかストック品を履いているのか?と思ったら
正式に復活するそうです!
まだ製造するサイズも決まってなくアンケートで作って欲しいタイヤサイズを募集していたので私も記入しましたが
100周年となるメーカーのイベントだけあってなかなかのサプライズです。
でもわざわざ復活するからにはこのトレッドパターンが現在でも通用するモノだったということなのでしょうか?ネオバの立場はどうなる?
そういえば先程のクロカン系が復活の兆しを見せていたりこのアドバンHF-Dもそうですがエアロ系にも懐かしい匂いが感じられました。

その一つが
オーバーフェンダーです。
90年代頃からのように記憶していますがこういう後付のボディパーツの装着部を全てパテ埋めして仕上げるスムージングが流行しだし、ついにはドアやトランクの鍵穴すらも埋めてツライチにする時期があったのですが
かつての箱スカGT-RやBMW2002ターボのオーバーフェンダーの様にボルト止めで
後づけ感を強調した物がトレンドになっているんですね。

といってもボディ自体に穴を開ける昔と違って
実際は両面テープで装着してあるのがほとんどで、いつでも元の状態に戻せるというのが今風というか素材の進化を感じました。
懐かしさの集大成として最後に
スカイラインRSターボシルエット
今見るとR30スカイラインのパーツは殆ど無いのがわかりますが
やはり市販車の面影があるというのは単に性能がスゴイというだけでは無い
少年心をくすぐる何かがあったのは間違いないでしょう。

もしR32以降のGT-Rを手に入れても絶対この赤黒ツートンにしていると思います。
私にとってレースでのスカイラインと言えば箱スカでもR32でもなく
このRSこそ原体験だったわけですから
さて閉場の時間も過ぎてしまい、外はもう真っ暗
今回は気づけばショップやメーカーの方とお話しすることに夢中になり全てのブースを回れませんでした。
そして大寒波なにするものぞと熱かった会場内は決して空調や照明のせいではなく
クルマに掛ける人達の熱気が最大の原因だったのではないでしょうか。