本日フリードの6ヶ月点検に行った際に
新型フィットの試乗をさせてもらいました。
私は何度か4代目フィットの出来如何によってはホンダは登録車の国内販売から
撤退したほうが良いという発言をしていますが
実際ホンダはフルモデルチェンジが毎回吉凶極端なケースが多いメーカーなので
色々物議を醸した3代目フィットからどう変わったのかのも気になりますし
4代目の出来が派生車種の運命も左右すると言っても過言ではないと思います。
今回はフィット4の商談をされる他のお客様の合間を縫っての試乗だったので
写真は1枚しか撮っていないので画像はほとんど拾い物なのをお断りしておきます。
試乗車は
ホームe:HEVおそらく一般的な販売数を最も占めるグレードだと思います。
タイヤはOPの55扁平16インチではなく
標準の60扁平15インチスチールホイール
ボディカラーはイメージカラーのプレミアムサンライトホワイトパールでした。
マジョーラカラーの様な効果があり光の度合いによって薄い青やライトグレーに見える
なかなか凝った色です。
ただ私は無彩色は嫌いなので多分選ばない色だと思いますが。
運転席に座りポジションを調整した時に気づいたのが
ステアリングが明らかに先代より体の近くに来ることです。
テレスコピックステアリングの調整が長くなったので
ステアリングの上部を握っても肘が伸び切るようなことはありません。
これは今後のフィットベースの派生車種にも踏襲されるでしょうから
大きな進歩です。
ただその一方で残念なのはペダルレイアウトで
相変わらずブレーキペダルが左寄りで
明らかに右足を斜め左に踏み出さないとブレーキペダルを踏めません。
やはりマツダの様に全長を伸ばしてでもペダルレイアウトは最適化してほしかったですね
実際N-WGNの方が車幅は狭いのにまだ理想に近いペダルレイアウトなのを考えると
もっと突き詰めてほしかったと思います。
さらに
私が嫌いなストレートパターンのATシフトレバー
フロアコンソールの大きな面積を占めており本来ならここにドリンクホルダーや
小物入れがある方がよほど使い勝手は良いのでは?
と思うぐらい無駄に大きくレバーのストロークも長いです。
おそらく海外仕様にはMTがあるからかもしれませんが
ATレバーはただのスイッチですからもっとコンパクトに出来たはずです
先代や現行ヴェゼル・シャトルに使われている
俗に言うプリウスシフトの方が
違う方向にレバーを動かさなければならないぶん、ロックボタンを押しっぱなしにすれば
どのポジションにも入ってしまうストレートタイプよりも遥かに安全だと思います。
それと私がストレートパターンが嫌いなもう一つの理由が
PレンジからDレンジに入れる際に必ずRに入ってしまうことです。
おそらくこれは駐車場に入れる際に頭から入れるアメリカと
お尻から入れる日本の違いが原因ではないでしょうか。
頭から入れれば必然的に出庫する時は「シフトレバーを後ろに入れてリバース」
の方が人間工学的に自然な動作ですからね。
例えばメルセデスベンツの初期ATのシフトレバーは今と逆に
Nの下側にR・Pと並んでいて
「後ろに下がるのだからシフトレバーも後ろに引いた方が自然」という成り立ちだったのでしょうが
実際の使用状況から上下逆の方が使い勝手が良い(主にアメリカ市場の要望)
という流れで変わっていったのではないかと
勝手に推察しています。
(真実を知っている方がいらっしゃったら是非教えて下さい)
それはさておきこのATはシフトポジションは
P・R・N・D・Bの5ポジションあり
最近多いPレンジだけボタン式というのが増えた中、懐かしいパターンに感じます。
「B」は回生ブレーキやエンジンブレーキのBを意味するのでしょうが同じ様な役目なのに
先代フィットやその派生車種のHV車のレバーでは
「L」と表記されていたり
同じ2モーターHVのステップワゴンやオデッセイでは
「S」と表記されているなど
一貫性がまるで無いのが気になりますね・・・
私は以前乗っていたグレイスHVも今のフリードHVも
「Lレンジ」を下りで使うことはありません。
何故ならエンジンがものすごい唸り音を上げる割には
エンジンブレーキ的な効果がほとんど得られないからです。
どちらかというとHVバッテリーに充電するためにエンジンを積極的に回すという意味合いが強く
帰宅時に自宅周辺でエンジンが掛からないようにしたい時などに
Lレンジで充電しながら走るために
たま~に使う程度です。
むしろ「スポーツ」や「コンフォート」といった走行モード切り替えメニューに
「充電優先走行」とかを入れた方がよほど分かりやすかったのではないかと思います。
もっともフィットに走行モード切り替えメニューはありませんが・・・
いざスタートボタンを押し運転支援システム(ADAS)をオンにしようとした時にまた不満点が・・・
ホンダの車間距離維持(ACC)と車線維持(LKAS)はオンオフのボタンが独立していて
更にシステムのスタンバイスイッチが独立しているという何とも煩雑な構成がそのままでした。
とりあえずメインスイッチを押しスタンバイ状態にすればACCは起動しますがLKASは連動せず
別のスイッチを押さねばなりません。
これが日産のプロパイロットだとメインスイッチ1つを押せばACCとLKASが同時に
スタンバイ状態に入り後は目標の速度に達してセットボタン押すと
車間車速と車線維持に関しては半自動運転に入れます。
ACCとLKASはもはやセット使用が必須ですが
なぜかホンダは2つに分けて操作しなければならないのと
渋滞で役立つブレーキホールドも別途操作しなければならないなど
いざ走り出すまでの工程というか作法が多く
結局面倒臭がって使っていない人も結構いるのでは?と思わざるを得ません。
これらの運転支援システム(ADAS)は確かに使わずともクルマは走りますが、
もう一人のドライバーがいるかのごとく一部を管理してくれるおかげで運転に余裕が生まれ
精神的肉体的疲労も軽減してくれること、余裕が生まれることでより周囲の走行状況を
冷静に観察し気を配れるなどメリットは計り知れません。
私も運転にはまだ多少自信はありますが、ADAS無しのクルマで昨年のように
横浜から石川まで日帰り運転することは無いと断言できます。
しかしこの様な便利な機能も使い方が煩雑では普及しないですよね。
さすがに走り出すまでにこうも前置きが長くなると文字数制限に引っかかるかもしれないので
試乗本編の感想は後編に続きます(申し訳ありません😓)