スカパー!のディスカバリーチャンネルというチャンネルを暇な時にたまに観ると、面白い番組を放送している時があります。
例えば、『世界の巨大工場』シリーズでは、世界のスーパーカーの生産工程に密着してみたり。
(日産GT-Rの特集も有ったみたいですが、自分は観逃しました……。)
『名車再生』シリーズでは、過去に名車と呼ばれた車を中古車屋さんが買い取り、ボロボロな状態から自分の手でレストアしたり。
どちらの番組についても、詳しく観てる訳ではないのですが……。
今回たまたま放送されていたのは、『名車再生!BMWイセッタ』という番組です。
今回引き取られたイセッタは、300ccリア1輪の3輪車。
シャシーはまぁまぁな状態ですが、機関の一部とボディはそれなりにやれているという診断でした。
(個人的にはボディも極上に見えたのですが。)
作業内容としては、
リアブレーキ修理
ミッション修理
ステアリング再生
全剥離オールペン(バーフェン戻し)
シート貼り替え
などなど。
実際にはもっと細かく作業されていた事とは思いますが、番組上紹介されていたのはそのくらいでした。
できる限り純正で仕上げてはいますが、ボディは赤白のツートンカラー。
(元色は黄色。今回使用した塗料自体は、BMW純正色の組み合わせらしいです。)
ヘッドライトも純正のボディ同色では無く、クロームメッキ仕様。
シートは、ボディに合わせて赤レザーに白パイピング。
フルオリジナルも良いのですが、各部品を現代の部品にグレードアップする事で、より実用性、耐久性共に向上させています。
中でも個人的に気になったのが、ステアリングの再生。
純正ステアリングより型取りし、劣化したステアリングの樹脂部を破壊、そして型にはめて新たな樹脂を流し込みます。
固まったら型から外してバリを取り研磨、スポークを塗装して完成。
素晴らしい技術でした。
完成後の写真になりますが、テレビ画面をケータイで撮影した為、あまり良く写っていません。

この車両は、BMW関係者の元に嫁いで、今後は色んなイベントで、自動車評論家の方々のインタビューを受けたり、実際に走行する姿を見せてお客さんに喜んでもらう為に使用するとか。
やはり、名車と呼ばれた車であったり、マニアに根強い人気の有る車は、そう簡単に廃車にはするべきでは無いと感じました。
実際にレストア作業を行っていたおっさん2人も、最後のテスト走行に出かけた時、狭い車内でギュウギュウ詰めになりながらも、とても楽しそうにドライブしていました。
2人には常に笑顔が絶えず、大興奮。
走行速度は30km/h程度との事ですが、やはり彼らが苦労して治したという事も有り。
さらには、たかだか300cc単気筒OHVエンジンで、おもちゃみたいな見た目の車、しかも約5~60年も昔の車がちゃんと大人2人を乗せて公道を走っている事実に、こっちまで感動してしまいました。
現在も日本で実働しているイセッタなんて居るのでしょうか?
是非とも、一度くらいは元気に走り回るイセッタをこの目で見てみたいものです。
ではまた。
ps.今回の車両はBMWがライセンス生産を行ったBMW・イセッタであり、イソ・イセッタでは有りません。
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Posted at
2013/07/06 10:26:48