
【フィクションです】
この峠を走り続けてきたが、この山の下り最速ランナーは半端なく速い。
たぶん、他の山で最速を誇っていても、この山では勝てることが出来ないだろう。
そんな、連中とやりあうのにスイフトスポーツでは流石に無理。
近くに日光サーキットがあるが、かたくなにサーキット走行をしない奴で
サーキットタイムがどんなのものか興味は確かにあるが、クローズドでのタイムは
セッティングとパーツのチョイスで大体タイムは均衡してくるんだと思う。
もちろんサーキットでの攻略は重要で、走らせ方や車の使い方で1000メートル
クラスのコースならサーキット猛者とは0.5~1秒の差は出るんだろうとは思う。
ただ、そこに魅力が感じないんだろうなあと思う。
峠最強伝説 これにかける気持ちのが遥かに上なんだろうと思う。
もちろん、違法でデンジャラスな公道レースは許されるものではない。
ただ、サーキットのでの走行も公道での走行も事故ればおんなじで、
失うものは計り知れなく、自分だけでは済まされない部分では同類なのかと。
下り 最速、最強の話はこれ以上やめておく。
あえて車両名も伏せる。
クラス150
これは、某ビデオ最強伝説のクラス分けと同じで、150馬力レベルの最強は?
というもので、勝手なクラス分けである。
山で速いのは、何といっても馬力と思っている。
最強伝説では、FFクラス クラス200とかSタイヤクラスとかあるが、
そこまで細かくしても、わからなくなってしまうのかなと。
なら、簡単に100馬力 150馬力 200馬力 無制限
このくらいのクラス分けが一番わかりやすいかもしれないなあと。
自分のスイフトスポーツ。格上なんちゃらとか、速い奴がのったらなんちゃら
とか、あるけど山ではこれもまた通用しない。
それだけ下りってのは難しい。
だから、自分は危ないので下りはやらない・・・・・💦
走るにあたって、自分たちのルールだが、一般車両や近隣の民家や駐車場で
休んでいる方へは最大限迷惑を掛けないよう意識、行動をする様にしている。
この峠は一方通行なので他の山とは相当危険度は少ないと思う。
でも、上りでも危ない事には違いない。
路面カントやアンギュレーション、雨の後の川や山砂、木々の葉っぱや小枝。
一番厄介なのは、いつ出没するかわからない獣。
これに、深夜のバトルになれば、後続車両に照らされて自分の走行ラインが
見やすかったり見づらくなったりと、さらに突然現れる獣に集中していると
心のブレーキが発動して意外に速くはなかったりするのかも知れない。
おなじスイフトスポーツなら、そこそこの走りは出来ていたと思ってはいるが
同クラスの、クルマと走るとやっぱり遅い。
そんななか自分のルールで考えたクラス分け。
自分の生活環境の中で出来る最大限の遊び。
過去より速い奴は星の数出没してきたが、ずっと走ってる連中はほとんど皆無だ
そんななか、ひょんなきっかけで自分の心臓が強くなったので、もしかすると
そうなると試したくなるものだ。
相手は、ヴィッツだ! NCP13H
ぱっと見、ノーマルではとても峠をバリバリ攻める車には見えない車両である。
いわば、おばちゃん買い物カー。まー、自分のもスイフトスポーツとは名ばかり
で、お遊び程度の通勤車かな。
でも、TRDによって開発されたターボ搭載によって、羊の皮をかぶった狼って
言葉がビシッと当てはまるマシーンと思う。テンゴで過給機 150馬力
自分のはというと、なんかやる気のある形だが、そのわりには同一クラスの中
ではトロイほうと・・・・。テンロク 125馬力・・・Ω\ζ°)チーン。
しかし今回は違う。馬力が均衡している。
もちろん過給機付きで最大トルクが遥かに上回っているので、そうやすやすと
差は出ないと思っていた。
ハイカム、とアレによって高回転型へパワーがシフトしているので、上手く
回転が合わないと、かえって遅くなるかもしれない怖さもある。
そして、最高のバトルをするために、投入したのはライトだ。
このところサーキット走行が多くなり、ヘッドライトはあまり重要視していなかったんだけど、山での走行も、単独が多く自分のペースなら新しいのは必要
無いなぁと思っていた。
ただ、車検にて新基準でのテストで照度不足、光軸ズレなど不合格となりこれは不味いな
と新しいライトは検討はしていたのも事実。
それに、なんどか突然現れる鹿にビビっていたのも事実で、なるべく遠くを
照らせたら、リスク回避にそうとうプラスになると思い。泣く泣く5000千円
をこれに使った。。。。安い?LEDで基準的にはこれもだめかもしれないが。
でも、以前よりはるかに明るく。ちょっとロービームでのカットラインが怪しいが、ハイビームでは今までのが何だったのって感じで、夜の走りには強い味方
になりました。(笑)
そしてバトルの当日深夜。
草木も眠る時間帯に示し合わせたかのように、並ぶ2台。
最強伝説の始まりだ。
まー、普通なら何かの合図と共にスタートダッシュと行くはずだが、違う。
お互い、水温、油温を最高パフォーマンスできる域まで持っていく為に、間合いを取るような、お互いをけん制するように、スルスルッと走り出す。
そして、1コーナーを超えたあたりから全開ゾーンへと変化させる。
ハザードや合図はいらない。
3速全開から4速へ入れそのまま橋げたに突入する。(もちろん橋げたに侵入する方法はアレだ、ただ単にアクセルオンのまま突入すると・・・)
そこから、軽いトー&ヒール(この言い方のが本当なのかな?)
エンブレによるタックインはこの速度域からではリスクがあり優しく回転を合わせて左コーナーへ侵入する感じだ。
うを~ 明るい!
新しいライトは闇夜のコーナーを明るく照らしてくれて、最高の安心感でコーナーへ突っ込める。
自分が先行だ!
たぶん、ヴィッツは俺の様子を見ながらチャンスを狙ってる感じに思えた。
あえて後追いを選んだ感じだ。
深夜に響くスキール音とはいかない。
スキール音は、安いタイヤならキャーキャーなって、それはそれでパフォーマンスなら別だが、危ないよカーブでタイヤが鳴く速度って、むかし標語にあったけど。
正直鳴くタイヤでは、話にならない。お互い同一幅のRE71R。
パワー、路面コンタクト共にほぼ同一条件。
時たま、補修された路面や材質?で鳴く場合もあるが、ほとんど鳴かない。
FFならではかもしれないが、FRならケツを若干スライドさせながら旋回したのが
ここは速いかも しれない。
以前は、フルブレーキングできっちり減速して立ち上がり重視でアウトinアウト
の走りをしていたが、最近はちょっと変化をさせている。
どういうことかというと、やはりエンジンパワー的に、コーナーリング速度を
落としすぎると、壊滅的に遅い。
クラス150とかあるけど格上のクルマとタイム勝負するのには、コーナーリングスピード
が大きなファクターになる事を、サーキット走行で学んだ気がする。
なので、最近はコーナーリングスピードを上げるための走り方はに重点を置いている。
要は、進入速度、進入角度が一番重要って事。
これを追及している。
で、ほとんどのコーナーが2速。
1速に叩き込むなんて話をたまに聞くが、それは下りの話。
コーナーリングボトムスピードは速い人で・・・・
自分は10キロほど遅い。
エンジン回転は5000rpmほどなので、エンジン的には一番トルクから、パワーが
出る域ではあるが・・・・・
ヴィッツに浸入、コーナーリングでビタ付けされる。
どうやら、立ち上がりはほぼ互角の様だ。
駐車場を右目に見ながら、高速ステージになるが、なんとかここまでは
逃げ切っていたが、どうやら奴の方が一枚上手と走りながらも感じることが出来た。
しかし、連日の通り雨によって路面に大きな川が出来ている。
なおかつ、クルマがそこを通過する為、想像以上に路面は濡れていて、
とてもデンジャラスな状態だ。
中間地点までは、ストップ&ゴー的なコースなので、なんとかなったがここからはそうはいかない。
2速全開域になる。
なんとか突き放してやろうとは思うがビタビタについてこられ、道を譲ろうかとも脳裏をよぎった瞬間。
やべー速度オーバー。
左クランクS字に入る手前で、フルブレーキングだ!
前にも書いたが、最近はなるべく減速しないでコーナーリング進入をやっていたので、フルブレーキング侵入は想定外というかパニックブレーキレベルになってしまった。
クルマはリアが半ロック状態で右へ持っていかれ、条件反射で慌ててハンドルを右に切り、カウンター。でもハンドル操作が遅れているので、まさにタコ踊り💦
これが事前に脳内シミュレーションができていれば、何のことは無いがヤバかった。
想像以上にスリッピーな状態の路面をこれ以上攻めるのは、危険が危ないと
判断して、それからは安全ドライブになってしまった。
ヴィッツがそれをみてどう思ったかは知る余地もないが、俺を抜き去っていく事もなく、そのまま工事中のギャラリーコーナーでバトルは終わった。
もっと脚周りのセットアップを詰めればもう少しマシな走りは出来るかも知れないが、クラス150での最速は、俺ではないことは自分なりに理解した夜であった。
そのあと、何本か走ったが時間も過ぎ、一般車両も増えてきて、駐車場にも
クルマが多くなり、全開走行は不可。
次のバトルは自分かクルマがレベルアップしなければ無いな。と
朝日を浴び 余韻に浸りながらの帰還となった。
読み苦しい文章で申し訳ない。
これは、フィクションで、登場する車は実物だが、中に含まれる内容については
妄想で作り話である。