今日は、地元の岩本山と明星山を歩いてきた。
山歩きと書くには少々距離も標高差も少ないが、都合により午後しか歩けなかったので仕方ない。
岩本山も明星山もそれほど険しくないのでショートカットのトレラン用シューズでも問題無さそうだけど、なるべくトレッキングシューズを履いて歩きたいので、今回は使用頻度が少ないキャラバンのトレッキングシューズを履いて歩く事にした。
午後であまり遅い時間まで歩きたくないので、岩本山公園まで車で移動。
雲が掛かっていた富士山は徐々に全貌が見えてきていたので、歩いていくうちに綺麗な姿を見せてくれるだろう。
岩本山公園は、現在イベント開催中なので出店や日にち限定の催しが行われている。
今回は山歩き目的なので、イベントを横目に通り過ぎていく。
岩本山を下って明星山へ向かう道はハイキングコースになっている。
小学生の頃、この道を通って岩本山と明星山を遠足したが、今にして思えば結構な距離を歩いていたような気がする。
確か竪堀駅から歩いた記憶があるので、往復したら相当凄い距離になるのではないだろうか。
今の小学生って、長距離の遠足ってしているのかな。
岩本山と明星山の鞍部。
トレッキングシューズで歩いているけど、キャラバンのトレッキングシューズはソールスタンスが長いお陰か柔軟性があり舗装路歩きはそれほど大変ではない。
ソールスタンスが簡単に分かる方法。
階段に爪先だけを乗っけてどれ位の長さまで踏ん張る事が出来るか…短ければソールスタンスが短くなり靴の剛性が高いという事にあり、長ければソールスタンスが長くなり柔軟性が高いという事になる。
ソールスタンスが長いほうが基本的に歩きやすくなるが、険しい場所で踏ん張りが利かなかったり、重い荷物を背負った時に足が安定せずフラフラしやすくなる。
ソールスタンスが短くなると、舗装路や平坦な場所では歩きにくく慣れないとロボット歩きのようになってしまうが、険しい場所を歩くには足首が安定してフラフラしにくく重い荷物を背負っても足が安定する。
キャラバンのトレッキングシューズは割りとソールスタンスが長めにとられているようで、それほど険しくなく短時間で済むようなハイキングに向いているかもしれない。
舗装路歩きをした後に再びハイキングコースを歩く。
夏は藪がうるさそうだが、コースは草が刈り取られ非常に歩きやすい。
岩本山も明星山も標高はそれほど高くないので、2つセットで登ってもハイキングとしては軽い部類に入るかもしれない。
もちろん、普段運動していない人が登れば苦行以外の何物でもないとは思うが。
明星山の山頂。
案の定、歩いているうちに富士山に掛かっている雲は途切れ綺麗な全貌が見えていた。
…
今まで意識してなかったけど、目の前に結構サクラの木が植えられているな。
今年は明星山のサクラもチェックしておこうかな。
ワックス加工したキャラバンのGK69_02M。
今まで踝が痛くなりやすいので使う機会が少なかったが、インソールを社外品の分厚いのからキャラバン純正の薄いのに戻したら割りと楽になった。
靴の中で足が動いてしまうという理由から厚いインソールに交換したのに、結果的に足を圧迫していたのかもしれない。
ただ、何時間か歩いてみないとハッキリと結果は分からないと思うので、次回の山歩きでもキャラバンのを履いて歩いてみたいと思う。
明星山から岩本山に戻ってきた。
静かな明星山とは違い、岩本山はイベントやウメの花目当てで人が多い。
雲は多いが富士山はすっかり全貌が見えていて、遠方から訪れた人も満足だっただろう。
ただ、肝心のウメは咲いている花が少なく見頃を迎えるのはまだ先。
最近、進入禁止のエリアが増やされたので、撮影する人は難易度が上がっているかも。
山頂付近のロウバイは早咲きのは年末から咲いていたけど、多くは今が見頃になっていると思う。
ただ、植えられてそんなに年数が経っていないので、まだまだ小ぶりな木しか育っておらず今後の成長を楽しみにしたい。
ウメとサクラの花を楽しみにしつつ今回の山歩きは終了。
スント アンビット2で計測した山歩きのデータ。
歩いた距離は短く標高差も少ないので割りと楽だった。
今日は、富士川の下流の西側にある蒲原丘陵地(通称:野田山)を山歩きしてきた。
この山域は、標高600mに満たない500m台の低山が続いており、中腹はミカン畑や野菜畑が多い里山である。
ハイキングコースも整備されているが、農地が多い山域だけあってその多くは舗装された農道歩きとなる。
よって、トレッキングシューズもあまり剛性の高い物よりもローカットなどの柔らかい物を選んだほうが歩きやすいような気がするが、舗装していないハイキングコースもしっかり存在するので油断はしないほうが良い。
富士駅身延線ホームにある立ち食いソバ屋の天ぷらうどんで腹ごしらえ。
ここの天ぷらは、注文を受けてから揚げるのでいつでも揚げたてを食べられるのが嬉しい。
テレビの影響かそれなりに有名になったらしく、天ぷら入りを注文する客は多い。
蒲原駅まで列車で移動し山歩きスタート。
ちなみに、駅でも列車内でもハイキングの格好をしている人は私しかいなかった。
農道に入りグングン高度を上げていくと、東名高速道路越しに駿河湾が見えるようになった。
早速汗がどんどん出てきており暑く感じるようになってきたが、以前より寒さが落ち着いてきたとはいえそれでも吹く風は冷たいので、フリースを着たまま登り坂を歩くことにした。
霊光禅院というお寺の前を通過する。
お寺の近くにサクラエビ干場があるが、現在は禁漁期間なので当然サクラエビは干されていない。
更に農道を上がって行くと大丸山がその全貌を現す。
大丸山は、その整った山容と山頂にある赤白の鉄塔のお陰で遠くから見ても良く目立つ。
見ようによってはそそり立つ壁のようにも見えなくもないが、ハイキングコースはなだらかな勾配で急登の箇所は殆どない。
農道はひたすら続く。
ずっと歩いていてもハイカーを見る事はなく、見るのは農家の人くらいしかいない。
長い間舗装路歩きを強いられるので、こういうハイキングを好まない人は多いかもしれない。
舗装路から外れ本格的なハイキングコースに入る。
険しい場所はなく危険度は少ない山域だが、以前整備されていた箇所が崩落していたりする場合があるので、通行に注意を要する箇所は結構ある。
それよりも、人の姿が全然ないので心細い事この上ない。
野田山に限った事ではないが、山歩きをしているとその多くの山が植林の山である事が分かる。
麓から中腹までずっとスギやヒノキ林で、山頂近くになってようやく自然林になるというパターンが多く、私も植林地帯の変わり映えしない景色はあまり好きではない。
しかも、最近問題になっている管理されていない山も多く、スギやヒノキが乱雑に育ってしまい根が剥き出しになり倒れ掛かっている様子は頻繁に見掛ける。
大丸山山頂直下は綺麗に整列した木の間を歩き、静かで落ち着いた雰囲気の中を歩くので、植林地帯とはいえお気に入りの場所となっている。
大丸山山頂。
青空が広がり気分の良い山頂だが、送電線の鉄塔が山頂にあるというのは残念に思う人も多いだろう。
とりあえず、ここで少しゆっくり過ごすことにしよう。
何シテル?でもアップしてみたが、敬遠されそうな山中の鉄塔もこんな視点で見る事が出来れば楽しみ方が増えるかもしれない。
大丸山山頂からは富士山を見る事が出来るが、私がいた時間帯は雲が多く全貌は見えなかった。
ゆっくりしていたら、段々と汗が冷えてきて寒くなってきたので移動する事にした。
山中にエンジン音が響き何事かと思ったら、木の伐採を行っている最中でハイキングコースを横切るように作業道が設けられていた。
こういうシーンは殆ど見た事がないなあ。
金丸山が近付く頃には富士山が良く見えるようになってきた。
ここに着く少し前に足が滑って尻餅をついてしまったので気分が落ちていたが、綺麗な富士山を見るとそんな事を忘れてしまうくらい気分が良くなった。
金丸山山頂直下にある野田山健康緑地公園。
いつもここへ来ると、キャンパーなりハイカーなりの姿を見掛けるのだが、今回は他人の姿は全く見えなかった。
まあ、時期的に寒いという理由もあるかもしれないが、単純にここはアクティビティがないからねえ。
予定していた下山道が何と通行止めになっていたので、急遽ルート変更し大師堂という場所から下山する事にした。
大師堂から野田山実相院まで下るコース、私は今回初めてここを通ってみた。
場所によってはとても歩きやすいのだが、階段が崩壊していたり土砂が溜まっていてかなり歩きにくい箇所も多かった。
野田山実相院まで下りてくると、ここからは車道歩きなので歩きにくさから解放されて安心。
あとは富士川駅まで舗装路歩き。
下山したら昼になったので食堂で定食を食べた。
うん、旨い、野田山歩きの時はまた寄らせてもらおう。
富士川駅。
ここで今回の山歩きは終了したが、もう少しだけ他の楽しみを…
富士川駅を通過する特急ふじかわ号を撮影。
列車名が「ふじかわ」なのに富士川駅は通過するんだよね。
岩本山にも寄って富士山を撮っておいた。
こんな感じで今日のお出掛けは終了した。
スント アンビット2で計測した今回の山歩きのデータ。
前回歩いた沼津アルプスより標高は高いが、アップダウンが少ないので歩いた距離の割りに累計標高差はかなり少ない。
距離はそれなりに歩いたので、体力よりも脚のほうがかなり疲れた感じの山歩きとなった。
グラフ部分の途切れた箇所は、ストップボタンを押している時間。
今日は山歩きの特訓を兼ねて奥沼津アルプスと沼津アルプスを山歩きしてきた。
最近何度も歩いているので、いい加減他にも特訓出来る山があるだろうと言われそうだが、ここは体力・脚力・精神力を鍛えるのに向いたねちっこいアップダウンがあり、朝霧高原の毛無山に登るよりも累計標高差が高く、あちこちに登山口があるので突然の体調不良や天候急変などでもリタイヤがしやすい。
朝6時30分頃、まだ薄暗いうちに日守山公園からスタートする。
私はヘッドランプを使って歩いているが、地元のおじいちゃんは灯かり無しで薄暗い道を歩いていた。
ちゃんと見えているのだろうか。
眼下を流れる狩野川は例の「けあらし」のようなものが見えていたが、これはけあらしで正解なのだろうか。
気温は氷点下にはなっていないが、まだ体が温まっていない朝一という事もあり寒かった。
ただ、このような中途半端な寒さだと後で汗でびしょびしょになるので、上着を着ていると汗で蒸れるし、上着を脱げば汗冷えで身体が冷えてしまうという困った事になってしまう。
という事で、私は汗で蒸れても汗冷えしないように上着を着たまま行動する事にした。
昔は、氷点下でも平気でTシャツ1枚でも歩いていたものだが、あれは止まった時や下り坂だとあっという間に冷えてしまうので最近はなるべく上着を着たままにしている。
大嵐山(日守山)山頂。
富士山が良く見えているので天気のほうは良いだろう。
間もなく日の出だが、先を急いで大平山へ向かう。
大嵐山から大平山の稜線は、奥沼津アルプスと呼ばれ沼津アルプスと比べるとマイナーで歩く人は少ない。
少ない理由の1つに奥沼津アルプスは梯子場などがあり険しく初心者向きではないと紹介している本もあるようだが、初心者向きとされている沼津アルプスも特に鷲頭山や徳倉山の山頂付近は激坂で階段が崩壊して歩きにくい箇所がある。
こういう場所は滑って転倒する可能性もあるので、見た目で危険が分かりやすい梯子場や鎖場よりも注意が必要かもしれない。
ただ、この稜線は良い景色の場所が結構あったりするんだよなあ。
見た目で危険が分かりやすい梯子場。
こういう場所よりも、階段が崩落したような場所や落葉が積もる段差のほうが数倍怖いと思う。
大平山山頂。
大嵐山から大平山へのコースは距離が若干長く、何度もアップダウンを繰り返すので偽ピークに騙されるが、最近何度もここに通っているからペース配分は出来ているつもり。
それでも脚がかなりきつい。
奥沼津・沼津アルプスは自然林が多い山域なので、植林が多い他の低山とは雰囲気が違う。
低山でなくても、例えば富士山ですらある程度の高度まで植林地帯が広がっているのだから、この山域の自然はかなり貴重と言えるのではないだろうか。
ただ、低山で初心者向きのコースと本などに書かれてはいるが、コースのすぐ傍に切れ落ちた場所なども多いので注意は必要。
強烈な激坂の上にある鷲頭山山頂。
眺めはいいが、登り坂で汗を大量に掻き上着を脱いだらあっという間に寒くなってしまった。
慌てて上着を着て徳倉山へ向かう。
鷲頭山から徳倉山の稜線は、駿河湾の眺めが良い場所が多い。
アップダウンが多いこの山域の中で、この辺りは割りと平坦でゆっくりと歩きたくなる気持ちの良い稜線だと思う。
でも、ここを過ぎれば再び徳倉山への強烈なアップダウンが待っている。
徳倉山山頂は富士山が良く見える。
ここで休憩していた人達と少し話をしてから出発する事にしたが、南アルプスの山座同定を訊かれたけど間違えてなければいいのだが。
徳倉山からの下り。
徳倉山はその山の形から象山と呼ばれているが、ここはその象の鼻の部分であり段差が大きく滑りやすい急傾斜の階段が延々と続いている。
私は下っているので滑りそうで怖いが、登りだと段差が大きくて滅茶苦茶疲れそうな階段だな。
落葉は下に何が隠れているか分からないので本当に怖い。
香貫山の芝住展望台。
香貫山に登ってすっかり脚力を使い果たし、展望台前の階段では既にヘロヘロになっていた。
展望台の前に多くの人がいたので、恥ずかしい歩き方をしていなければいいのだが。
芝住展望台の眺望は360度でいつ来ても素晴らしい。
香貫山は、中腹までしか車で来る事が出来ず芝住展望台までは結構歩かなければならないが、それでも歩いて登ってくる人が多い。
苦労してでも景色を見たいという事だろうか…もちろん夜景も綺麗なんだけど、夜は香稜台の駐車場からここまで歩いてくるのは真っ暗で本当に怖い。
こちらは、昨年撮影した夜の芝住展望台と展望台から見る沼津市街地の夜景。
香貫山中腹にある香稜台忠霊塔。
ここで、休憩をしながらコンビニで買ったお握りを食べる。
最近特訓目的で歩いている沼津アルプスだが、ここに来るともう山歩き終了モードだ。
芝住展望台よりもかなり低い位置だが、香稜台からの眺めも良く香貫山が沼津市街地にほど近い山である事がよく分かる。
この後下山し、黒瀬のバス停から大平のバス停までバスで移動した。
大平のバス停からスタート地点の日守山駐車場までは近く、ちょっと歩けば戻る事が出来る。
日守山駐車場すぐ傍の狩野川沿いからの富士山。
今日も1日良い天気で良かった。
次は沼津アルプスではない山域を歩いてみようと思う。
日守山駐車場の路面は凍っていた。
朝スタートした時は気にならなかったのに、午後に入った時間にも関わらず恐ろしく滑る。
走っちゃダメと親に注意されていた小さな子が言われたそばから転倒して怒られていた。
この駐車場は、南側に大嵐山(日守山)があるから日がなかなか当たらないんだろうね。
スント アンビット2で計測した今回の山歩きのデータ。
相変わらずアップダウンが激しく平坦な場所が少ない。
2018年1月3日。
前日に鳳凰山の薬師岳小屋に泊まった私と友人は、朝早く起きて御来光を見ようか、薬師岳と観音岳まで行ってみようか迷っていた。
天気予報では麓の韮崎市でも雪の予報になっていたし、まだ暗い時間に外の様子を見てみたら強い風と横殴りの雪が降っていたので、御来光は諦めて山小屋から下山しようという考えになっていた。
今回山小屋では朝食の提供は出来ないという話だったので、登山者達は各自用意した物を食べている。
私も用意していたカロリーメイトのブロックを2本、あと水を少しだけ飲んで朝食の代わりとした。
携帯ストーブで湯を沸かしてインスタント食品を食べる事も出来たが、正直面倒なのでやめておいた。
山では割りと粗食にも耐えられたりするが、基本偏食なので食べる時には結構ガツガツ食べてしまったりする。
氷点下だとストーブに火が点かない事が多いけど、この山小屋は新築で密閉性が高いお陰か気温は7度か8度くらいあり暖かく感じた。
御来光と山頂は諦めたので、あとは山を下るだけなので少しは気が楽になったが、それでも強風と低温、いつも悩まされている軽度の高山病など不安な点は幾つかあった。
友人も準備が終わったので、日の出が終わった時間頃に山小屋から下山を開始する。
雪は止んでいたが、前日と同じく強い風が吹いている。
薬師岳小屋を出発してすぐに確認した気温。
この気温に加えて雪や砂が舞い上がるような強風が吹いているのだから、体感温度は実際の気温よりもっと寒く感じるだろう。
ここまで低温になると、もう鼻水を止める手立てはなく顔が痛さを通り越して麻痺したような感じになる。
本当は素手のほうがやりやすいが、素手だと金属に手がくっ付いてしまう可能性もあるのでアイゼンの装着は手袋をしたまま行った。
極厚手のウールのインナーグローブに、防水透湿性のオーバーグローブ、これぐらいしておかないととても手が耐えられない。
砂払岳。
日が出ており富士山も見えるので青空だと思われるが、風で舞い上がった雪の影響で遠くの景色はこんな感じにしか見えなかった。
遠くは見えにくいけど、近い場所ははっきり見えていたから決して視界不良というわけではなかった。
こんな風にカメラで撮影している時間でも、風は容赦なく襲ってくるので撮影を済ませたらどんどん移動しないと危ない。
カメラをポケットから出す時に一瞬手袋を外す瞬間も辛かった。
稜線を抜けて森林地帯の尾根に入ってしまえば風はかなり和らぐが、それでも冷たい風が常に吹いている感じだった。
今回の山歩きでは、歩く稜線の距離が短かったのが救いだったかもしれない。
南御室小屋の水場。
低温でも水が凍ることなく流れている。
ここで水を補給し飲んでみるのは私は2回目だが、美味しい水なのは間違いないがあまりの冷たさにせき込んでしまった。
ここに山小屋の他にテント場があるのでキャンプも出来るのだが、この日に張られていたテントはごくわずかで登山者の数が少ない事がよく分かる雰囲気だった。
友人は以前ここでテント泊をしたことがあるそうだが、外気温が氷点下15度で当然テントの中も氷点下なのでシュラフから殆ど出られなかったそうだ。
「もうこの時期にこの場所でテント泊はしたくない」と言っていた。
前日通った尾根をひたすら下っていくと、富士山が見えるポイントがあったので撮影。
こういう場所は登っている時にはなかなか気付けない…理由は登り坂だと頻繁に振り返る余裕がないから。
こういう雪が深い所なら12本爪アイゼンは本当に安心感があるのだが、時折露出している岩の上などは長い爪がガチガチ岩に当たって歩きにくいし、足場が狭かったり段差のあるような所は衝撃が足に伝わりやすいので大変。
あと、12本爪や10本爪アイゼンはつま先より前に爪が出ているので、気を付けないとこの前爪でズボンの裾を引っ掛けて破いてしまう事がある。
この爪が障害物に引っ掛かる可能性もあるし、時としてこの爪が凶器となり事故になる可能性もあるので注意が必要。
なので、歩く時は出来ればがに股っぽい歩き方をすると引っ掛けにくいと思う。
高度が下がるにつれて高山病特有の頭の重い感覚が薄れていくのが分かったが、完全に治まったのは下山して昼食を食べた後だった。
夜叉神峠。
白峰三山の稜線には雲?舞い上がった雪?が掛かっていたが、こちらは風は止んでおり気温もかなり上がっているように感じていた。
ずっと動いていて暑くなってきたので、防風用に着ていたレインウェアを脱いで収納した。
下ってきてからだいぶ暖かくなってきたなと思い温度計を見たら氷点下10度だった。
ここから下は雪よりも土や石が多いからアイゼンを外したほうがいいと友人に言われ、私も納得してアイゼンをここで外すことにした。
当然着た物を脱いだり収納するには素手で行うので、あっという間に手が冷たくなり麻痺してきてしまう。
今回の山歩きはとにかく低温と強風が辛かったな。
アイゼンを外したりレインウェアを収納している時に、前日の薬師岳小屋で話をした女性が下ってきた。
この後はもう1時間も掛からない行程なので、3人で話をしながら夜叉神の森まで下る事にしたが、私は夜叉神峠でアイゼンを外してしまったのでツルツル滑る道に苦労しながらの歩きとなった。
登山口のある夜叉神の森。
無事に下山出来た安心感と、一応薬師岳までは行けたので満足だった。
一緒に下った女性の方とはここでお別れ、連休の都合ですぐに広島へ戻るそうで、遠くて大変だねえと友人と話しながら車のほうへ向かった。
夜叉神の森の山小屋で風呂を借りたり食事をしたかったが、残念ながら営業していなかったので諦めた。
雪が降ったみたいだけど、大して積もらず道も通行止めになっていなかったので良かった。
下っている時に、何度か登山者とすれ違っているから通行止めにはなっていないだろうとは予想出来たけど、実際に見てみないとなかなか不安は解消されない。
気になったのは、前日もそうだが駐車場に停まっている車の少なさで、むしろここは駐車出来るかどうかを心配するような場所なので拍子抜けした。
友人は、登山ブームが去ったのかなとか言っていたが、単純に冬は寒いから行く人が少なくなるのではと思う。
日本海側は荒れた天気予報になっていたし。
この後は、家へ向かい無事帰宅。
色々と予想外な事が起きてしまったが、辛いけど楽しい山歩きだった。
スント アンビット2で計測した1月2日の山歩きのデータだが、歩行距離や速度に誤作動の兆候が見られる。
スント アンビット2で計測した1月3日の山歩きのデータ。
下りの累計標高差が凄い数値になっている。
前回のブログで書いた通り、早速山歩きのブログを書きたいと思う。
今回の山歩きは、南アルプス北部にある鳳凰山。
薬師岳、観音岳、地蔵岳という3つのピークがある事から鳳凰三山とも呼ばれており、最高峰は観音岳の2841mで山頂付近の稜線が森林限界を超えている。
登山口までの交通アクセスが悪い南アルプスの山々の中でも比較的交通アクセスが良いという事や、難所などの危険が少なく登る事ができ、山頂からの眺望が良い事などから人気のある山である。
友人から正月に鳳凰山に登ろうと誘いを受けていたので、金峰山にしようか迷ったが今回は鳳凰山に決定した。
1月2日、夜叉神の森。
ここには鳳凰山の登山口があるのでここから山歩き開始となるが、登山シーズンにはここからバスなどを利用して南アルプススーパー林道を通り広河原という場所まで行き、そこから北岳などの白峰三山を登山するコースがあったり、広河原から更にバスに乗って北沢峠まで行き甲斐駒ヶ岳や仙丈ヶ岳を登山するコースもあるので、この場所は南アルプス北部の交通の要衝となる場所である。
もちろん現在は厳冬期のためバスなどは発着しておらず、広河原や北沢峠へ行くには徒歩で行かなければならない。
連休という事で駐車スペースに車を停められるか心配だったが、意外にも車の数は少なく容易に停める事が出来た。
ここは駐車場が混んでいる事が多いので、何故こんなに少ないのかと友人も不思議がっていた。
画像の車は、山歩きを見越して一昨年購入した軽自動車で、狭い道でもすれ違いが容易で最低地上高が高いフルタイム四駆という理由で購入したスズキのKei。
この車が駄目になったら、次はハスラーを候補にしようか。
車の横に置いてあるザックは、冬季登山などで使う機会があるオスプレーのバリアント37(旧モデル)というモデルのザックだが、こちらは頻繁に使う事はないが結構長く使っているザックになっている。
登山届を提出し山歩きを開始。
登山口にはよく「クマに注意!」の看板が設置されているが、こういった看板は登山コースがある山ではよく見られる物である。
本当に最近目撃されていると、詳細が書かれていたり目撃例の貼り紙などが貼られている場合が多い。
山歩きを開始してしばらくすると、積雪が見られるようになってきた。
当然標高が上がるに従って積雪している可能性は高いので、この先にある夜叉神峠でアイゼンを付ける事にした。
夜叉神峠。
ここは、夜叉神の森から徒歩で約1時間くらいの位置にあり、白峰三山の眺望が良いのでハイキングなどで訪れる人が多い。
今の時期はこの夜叉神峠を目的に訪れる人は殆どおらず、多くはここを通過して鳳凰山を目指す人達である。
肝心の白峰三山は山頂付近に雲が掛かっているように見えるが、もしかしたら強風で雪が舞い上がっているのかもしれない。
実際にこの夜叉神峠でも強い風が吹いており、気温も氷点下5度を下回っているので体感温度が非常に低い。
早いところアイゼンを付けようと急いでザックに入れてあった袋を取りだすと…
出てきたのは6本爪アイゼン。
実は、使うつもりだったのはこの6本爪アイゼンではなくチェーンアイゼンという物だったのだが、中身をよく確認せず間違えてこちらを持ってきてしまったのだ。
こちらはチェーンアイゼン。
ゴムバンドで固定するので、靴下を履くような感覚で簡単に装着出来るし、短い爪が細かく無数に配置されているので岩場でも歩きやすい。
6本爪アイゼンは、靴の真ん中付近に長い爪が6本配置されているので平地だとどうしても不安定になるし、つま先やかかと部分には爪が無いので狭い場所での歩きだとアイゼンの爪が掛からず滑ってしまう可能性がある。
間違えてしまったのは仕方ないので6本爪アイゼンを付けようとしたら、今度はアイゼンを固定するためのバンドが壊れてしまっていた。
ロックが出来なくては使う事が出来ないので6本爪アイゼンを諦める事になり、あまりにも情けない自分への怒りから癇癪を起こしてしまい友人に咎められてしまったが、これで帰るわけではなく万が一のために用意していた12本爪アイゼンを使う事にした。
12本爪アイゼン。
靴底に10本、つま先の前方に2本の爪が飛び出ている厳冬期登山の縦走や登攀に使われるアイゼンで、積雪歩きのグリップはもちろん最高だが爪が長いので岩が剥き出しの場所や平地では非常に歩きにくく、重量もあるので足に掛かる負担が大きくなる。
見た目がかっこいいので冬山で使っている人を多く見掛けるが、途中で積雪していない場所を通過するのにかなり歩きにくい様子をよく見るので、出来ればこれは使いたくなかった。
でも、6本爪が壊れている以上はこれを使うしかないので12本爪アイゼンで歩く事にした。
南御室小屋。
長い長い登りをひたすら歩き、せっかく稼いだ高度を下げてしまった鞍部にある山小屋で一旦ここで休憩。
ここへ来るまでは低温と強風の中での歩きとなり、普段暑がりなはずの私も友人も氷点下10度と強風の中ではさすがにたまらない。
何とかここまで辿り着いたが、私達が泊まる山小屋は更に300m以上登らなければならない。
更に、高山帯歩きでは最早お約束になってしまったが、今回もまたしても軽度の高山病になってしまったようで頭が重かった。
全然激痛ではないのだが、偏頭痛持ちの私としては頭が重いという感覚が痛いに変わってしまわないかと心配だった。
長い登り坂が終わると森林限界を超えて高山帯となる。
画像は高山帯に入ったばかりの稜線にある砂払岳という場所で、雪みたいに白い花崗岩の砂が広がっている場所。
この辺りに雪が積もっていないのは、ここは風の通り道で積もった雪が吹き飛ばされてしまうからである。
台風みたいな風なので身体を安定させるにも一苦労で、ふらつく身体を何とか踏ん張りながら富士山を撮影した。
砂払岳から見る白峰三山。
山全体が見えるようになっていたが、あちらはもっと寒くて強い風が吹いているだろう。
何しろむこうは3000m峰が3つあり、鳳凰山よりも300m以上高い北岳や間ノ岳があり、両者は国内2位と3位の高峰なのだから気象条件はより厳しくなるはず。
薬師岳小屋。
今回私達が泊まる山小屋で、昨年建て替えが終わったばかりの新しい山小屋になった。
中に入って手続きを済ませるが、今回の年末年始の営業では夕食のみの提供となり朝食は各自用意してくれとの事。
まあ、腹が減っていたらお湯を沸かしてインスタント食品を食べる事にしよう。
新築の山小屋なので中もとても綺麗だし、個室のような作りになっていて落ち着く空間に生まれ変わっていた。
布団も新しい暖かそうな物になっていたので寝るにも快適そうだ。
部屋の真ん中は長テーブルが置かれ談話スペースのようになっており居住空間が広く取られているが、その分定員は以前の60名から40名に減っているようだ。
これは夏のシーズンは事前に予約しておかないと泊まれないなと思ったが、今回私達が泊まる日は20名の宿泊という事であまり混雑はしていなかった。
ただ、トイレが屋外にあるというのは昔から変わっていないようで、強風吹き荒ぶ中で用を足しに行かなければならないと思うと不安になった。
かなり早い時間に山小屋に着いたので、とりあえず薬師岳山頂まで行ってみようと外に出てみた。
相変らず風は強く、特に顔面が麻痺してしまうような寒さがとにかく辛かったが、更に登り坂で既に本日の脚力が終了していたので、すぐ近くにある薬師岳までの道のりがとても遠く感じてしまった。
友人は12本爪アイゼンの重さが効いているのではないかと言っていたが、たぶん私もそう思う。
薬師岳山頂。
鳳凰山は眺望の良い山で薬師岳からの眺めもとても良かったが、とにかく寒さが辛かったので隣の観音岳にはとても行く気にはなれずすぐに山小屋へ引き返した。
観音岳は明日天気が良かったら行こうという話になったが、翌日はもっと荒れるだろうという予想しか出来なかった。
山小屋に戻ったものの夕食までにはかなり時間があるので、友人はビール、私はジュースを飲んでその後はストーブの番人となってジッと座っていた。
特にする事がなくなってしまったので、ふと山歩きのデータを測定していたGPSウォッチを確認していたら、近くに座っていた女性が興味深そうに時計の質問をしてきた。
カシオのプロトレックのように気圧計や高度計やコンパスが付いた時計や、最近は更にGPSで歩いた軌跡を記録出来る腕時計があるんですよ的な話をしたりした。
話をしているうちに、その女性は何と広島から車で夜叉神の森まで来たのだと言う。
その話にビックリする私と友人だったが、かなりの頻度で山歩きをしている本当に山好きの方みたいで、話がとても面白かったので結構長い時間話し込んでしまった。
でも、その話をしていたお陰で重かった頭の感覚がとても楽になったし、とても助けられた気分になった。
知らない人と話をして過ごすというのも山小屋の魅力なのかもしれない。
山小屋の夕食。
当たり前だが、普通の旅館などと比べれば食事はシンプルになってしまうが、こちらの山小屋はとても頑張って極力質素にならないよう作って下さってると思う。
テレビに天気予報が表示されていたが、翌日は麓の天気が雪になっているので御来光は無理かなという考えになった。
友人は御来光よりも睡眠時間が大事そうな事を言っていたが、やはり天気次第では起きるという気持ちもあるのだろう。
とりあえず早朝に外の様子を見て決めようと思った。
ブログの容量が心配なので、1月3日のブログは別の機会に。
1日何回? カテゴリ:その他(カテゴリ未設定) 2020/06/23 12:42:08 |
![]() |
いちご狩り🍓🍓 カテゴリ:その他(カテゴリ未設定) 2019/04/22 07:38:09 |
![]() |
嵐の前触れな土曜日 カテゴリ:その他(カテゴリ未設定) 2018/07/29 11:35:30 |
![]() |
![]() |
トヨタ カローラレビン 画像は左から 車のボディ修理 身延山久遠寺せいしん駐車場 深城ダム 韮崎中央公園 車のボ ... |
![]() |
スズキ Kei 登山が趣味だが、今まで車高が低くエアコンレスの車に乗っていたため、狭い場所に入れて停めら ... |
![]() |
その他 その他 GIANT TCR2 2011年モデル。 台湾のジャイアント・マニュファクチャリングが製 ... |
![]() |
その他 その他 2010年に購入し、経年劣化もあったので2024年に廃車。 画像は左から ふじのくに ... |
2019年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2018年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2017年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2016年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2015年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2014年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2013年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2012年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2011年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2010年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |