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2012年06月16日

マツダ技報  No11 1993  ④ページ

マツダ技報  No11 1993  ④ページ



Mazda Technical Review No11 1993 p46-47




今回は、マツダ技報の記事の中から、AZ-1のデザインに付いて書かれているページを紹介したいと思います。




No11 (1993) マツダ技報


AZ-1のデザインの紹介  Design of AZ-1

大黒 雄二郎  Yujiro Daikoku


要 旨

非日常へのいざない。クルマは道具であると同時に、乗る人、見る人を楽しませるものでありたい。特にファン・カーでは、一見して楽しさを感じさせる外観と、乗り込む時、シートに収まる時、"さぁ、一緒に走ろう"と語りかける機構や内装を持ちたい。AZ-1のデザインは、この考えを具現化したものである。ギリギリに切り詰めた、小さく低い車体とガルウィング・ドアで、遠目にもはっきり判る特徴ある外観と、快い緊張感をもたらすタイトな空間をつくりだす。また、高い敷居を乗り越え、低い座席に収まる一連の動作は、心を昂まらせる大切な事前の儀式と位置づけている。


1.はじめに

AZ-1は、1989年の東京モーターショーで発表された、AZ-550スポーツ・タイプAの量産型車である。軽自動車初のミッドシップ、着せ替えボディコンセプト、ガルウィングドア等で、観客の注目を集め、発売が心待ちにされていた車である。その後、デザイン面、機能面で、いくつかの改良が加えられたが、『"趣味性""楽しさ"を追求した、エキサイティング・マイクロクーペ』という基本コンセプトは、ショーモデル開発当初から、全く変更することなく、純粋に育成・開発を進めてきた。


2.デザインコンセプト

デザインスタディの開始は7年前に遡り、1985年、"ニューコンセプト・ビークル"研究の1つとしてスタートした。
既に、軽自動車市場は、成熟期を過ぎ、商品の氾濫するところとなり、唯、ユーティリティや、経済性等、画一的な目標追求では、壁は破れないことは自明であった。このような背景の中、セカンドカーとしての自分専用車を志向する、ミドル、及び、手軽に楽しめる車を欲している車好きヤングを対象に起案されたのが、AZ-1の原型であった。即ち、趣味的・個性的な2人乗りクーペで、新市場の芽を探ろうとしたものである。
一方、軽自動車程度の小さな車では、本格的なスタイリッシュクーペのデザインは、成立し得ない、というのが、当時の業界の定説であった。それに対して、その定説を覆す活動は、可能性が薄いと言われているだけに、逆に、デザイナーにとっては、非常に魅力的な課題に見えたのである。この魅力的な課題を前に、前述の基本コンセプトに加え、デザイナーの手がかりとする、コンセプト・キーワードを設定した。

"非日常へのいざない。"

車は道具であると同時に、乗る人、見る人を楽しませるものであってほしい。とくに、ファン・カーでは、一見して、楽しさを感じさせる外観と、乗り込む時、シートに収まる時、"さぁ、一緒に走ろう。"と語りかけてくる機構や内装を持ちたい。外観のわかり易さと一連の動作を通じて、いつの間にか、非日常な世界=全く新しいAZ-1の世界にひたっている。そんな世界をつくり上げ、現実のものにすること。これが、デザインの使命であった。


3.エクステリアデザイン

●遠目にもはっきり判る、特徴ある外観を持つ。
●空気力学的な洗練度は,他車と一線を画す。

上記2点は、エクステリアデザインを進めていく上での、最も重要な目標であった。

3.1 特徴ある外観

最もわかり易いのは、過激なまでに低い車高と、ミッドシップと2シータの割り切りを活かした、キャビン・フォワード&グラス・キャノピーデザイン、そして、真上に展開するドアーである。低い車高は、後述する空気力学的要請もあったが、低い着座位置がもたらすドライバの体感速度を高める効果や、車体の低重心化のため、何としても達成しなければならぬ項目であった。国産車史上、最も低い車高1150㎜は、他の追随を許さぬものである。また、キャビン・フォワード・デザインは、車体の前進感を増し、ボンネットとフロントウィンドシールドを滑らかに連続させることも可能にし、空気力学、外観の両面で、有効なデザインとなっている。キャビンは、フルグラスキャノピーで、フラッシュ・サーフェイス化し、ガラス面が連続する滑らかなデザインとした。真上に展開するドアは、鴎が翼を拡げたような、文字通り"ガルウィング"ドアである。この方式は国産車では初のものであり、世界でもごく一部の少量生産車を除き、例を見ないものである。低い車高でありながら、乗降が楽である他、雨の日にも濡れる心配なしに乗降できる利点が生まれている。




to be continued ---------------------------------








☆☆☆☆☆☆  AZ-1生誕20周年ミーティング ☆☆☆☆☆☆

2012年10月7日、広島県安芸郡府中町マツダ本社内にて開催

詳しくは下記のリンクへ!
ブログ一覧 | AZ-1 書籍 | クルマ
Posted at 2012/06/16 21:03:02

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