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2017年11月23日

AZ-1の開発・製造に関する講演 A25編 ①

AZ-1の開発・製造に関する講演 A25編 ①










KEYLEXCORPORATION







皆さん、こんにちは、ロバのイーヨーです( ⸗‵  ᴗ ‵⸗)


AZ-1生誕25周年ミーティングの参加車両紹介の合間に、同ミーティングで行われたAZ-1の開発・製造に係わった方が講演された内容をアップしていきますね。


いままで聞いた事が無かった現場でのリアルな開発秘話や製造現場での裏話は大変興味深かったです!


中には『コレはコンプライアンス的に言っちゃダメだろ(笑)』といったぶっちゃけトークもありましたが、その部分に関しては後日みん友さん限定公開の記事にして別途アップしますね。


この講演内容に関しては基本的に演者様が発表したスライドの写真の掲載と録音していた発言内容をそのまま載せていき、発表内容のオリジナル性を尊重した形で記載していきたいと思います。


補足説明が必要と思われるところは (カッコ内に補足文章) として記載予定です。










まずは(AZ-1生誕25周年ミーティング会場となった)キーレックスの紹介をさせて頂きます。

(株)クラタと三浦工業(株)が2001年に合併してキーレックスとなり、この(株)クラタ時代(1992年)にAZ-1を完成させました。


(キーレックスのHPでは会社沿革のページにAZ-1の製造がしっかりと書かれている→クリック)


キーレックスと言う社名はキーリーディングエクスプローラーの頭文字を合わせており『未来を切り開く企業』を意味しています。



KEY  重要さを表すキーポイントやキーパーソン

Leading 指揮をとり未来へ導いていLeading

EXplorer 開拓者を表すEXplorer



現在キーレックスでは車体の骨格を造っていて、マツダの全両のフロント周りを造っている。

鉄だけではだめなので、アルミ部品にも手を出していてロードスターのアルミパーツ等を造っている

またEVシフトとしてバッテリーケースを造っている。






また、燃料タンクと給油パイプはマツダ車の全両を造っている。







AZ-1の開発と生産に携わり色々な事があった(と演者は述懐している)。






(クラタとAZ-1との)最初のとっかかりは1990年のモーターショー(と演者は言っていたが多分1989年)のモーターショーにAZ550がタイプA・タイプB・タイプCと3タイプ出展されていたが、クラタとしては全タイプ造る気でいた(笑)





AZ-1は特殊な所で(当時)マツダ五チャンネル体制で設計のリソースが足りなくなった為、イギリスのH&W社、これは試作車やショーカーを設計している会社が開発を行い マツダの特装設計が引き継いで試作を4回経て(下記年表の中 S-0.5 S-0.8 S-1 S-1Aの4タイプの試作車両)実際にはもっと作ったかもしれないが(この試作車両の中にはA20で公開されたリトラクタブルライトを持つ試作車両も含まれると思われる。写真撮影不可だった為資料はないがAZ550とは異なる車両であった)パイロット生産車両 1PP 2PP (PP=パイロット・プロダクション)時に設備のトライアルを経て、量産をしていく量産車輛(MP=マス・プロダクション)の生産を行っていった。(写真右側の1PP 2PP MPがこれにあたる)




AZ-1の発売は1992/9/24になっていると思います。

キャロルのホワイトボディも矢野工場で作っていた。

AZ-1開発の下久禰さんがクラタにFD3S乗って来て見せびらかされていた。





正式にマツダから話が合ったのはモーターショーの後、1990年の頭だった。そしてクラタでプロジェクトが発足したが、(AZ-1を造るにあたり)スポーツカーだしミッドシップエンジンだし、車は造った事ないしどうするかと言う事でMR2(事故車、AWかSWかは語らず)を購入、分解して色々な構造を確認したり、これをベースに製造工程を検討したりしてこんな風に工場を造ろうと検討した。


その後、ロンドンにあるH&W社を訪れている。



25年前の29歳の私が写っているのはロンドンの試作工場の中の写真で、この試作車は(S-0.8)とても組み立てられるような代物ではなかった。まずは工具が入らないので組み立てれないという様な車でした。そこから色々な手直しをして量産に至った経緯がある。


(このS-0.8試作車には)衝突の問題があった。






(上の図⑩部の所)もともとスペアタイヤを前に積んでいたが衝突の時に運転席に突入して来ると言う事で後ろへ移したり色々な補強をしたりしている。
フロントフレーム先にメンバーを追加して衝突の性能を高めたり、ダッシュパネルに補強のパネルを追加、冷却ファンの廃止(助手席側エアインテーク内に装着予定だった!)。





(矢野)工場が完成。もともと小さな工場があった所へ二期工事として増設した。1991年9月に完成したが9月末の台風19号で屋根が剥がれて飛んだり倉庫が飛んでしまい修理が大変だったが、(AZ-1の)量産前だったので良かった。工場の周りには牡蠣いかだが流れ着くくらい大変な台風だった。











クラタでは(AZ-1の)用品開発も行った。




・CDチェンジャーのラック
・ストラット・タワーバー
・助手席足元のフットプレート
・マフラーカッター
・ハンドステップ

(の五点がクラタで開発された)

他に(ボディ剛性向上の為に)スポットを打ち増しボディを造ろうやと提案したが採用されなかった。

着せ替え外板を提案したがコストが合わんと止めようと言われた。





順調に(製造)ラインが完成してパイロット(生産)をしていた時に、フェンダーミラーの仕様の車を造った。(型式)認証の為に必要だったと思います。写真は残っていない。





と、ここまでで約一時間あった公演の1/6を書き出しました。

リアのエアインテークに電動ファンが取り付け予定だったり、用品開発もクラタで行っていたり、また外装パーツやスポット増しなどかなりユニークな提案がされていたのが印象的でしたね!

クラタではモーターショーに出品された3タイプとも作る気マンマンだったのに、マツダはタイプAをベースとしたものしかゴーサインを出さなかったのは残念。

個人的にはS-1試作車の衝突対策変更が興味深かったです(*^_^*)


それではまた後日続きをお楽しみに♪

ブログ一覧 | AZ-1生誕25周年ミーティング | クルマ
Posted at 2017/11/23 01:59:17

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この記事へのコメント

2017年11月23日 7:15
情報展開ありがとうございます!

製造側が考えたスポット増し・・・・
”どこに””どれ位”を想定していたんだろ
真似したい(笑)
コメントへの返答
2017年12月1日 15:29
返信遅くなりすみません。
コメント頂きありがとうございます!

スポット増しに関してはみんなも気になったみたいで、最後の質疑応答で聞いてましたので、そのうちあげますね(^^)
2017年11月23日 10:10
興味津々で拝見しました。

プロジェクトX並みのストーリーです。
コメントへの返答
2017年12月1日 15:31
返信遅くなりすみませんでした。
コメント頂きありがとうございます(^^)
素晴らしい発表をして頂いた社員の方に感謝です!
2017年11月23日 10:55
そう言えばロアアームのガセット…

千葉の某氏が最後の1個の単品を発注して持ってますなぁ…(笑)

単品で出てたのに驚きましたけど…
コメントへの返答
2017年12月1日 15:33
くぼっち。さん、亀レスですみません(^^;
ロアアームガセットはあのご自宅にリフトがある方が待ってますねー(笑)

たしかに単品ででるの珍しいですよね
2017年11月23日 12:38
クルマへの興味について考えると、価格・販売、メンテナンスのサービス・使い勝手・ブランド・スタイリング・使い勝手やデザインって来て、メカニズム、走行性ぐらいまでが普通だと思うけど。生産技術ってコアだなあ。愛ゆえに。哀ゆえに。哀戦士!
我々が手の届く価格で完成度の高いクルマを手に入れられるのは、この生産記述の賜物だからね。
個人的にはタイプBが男臭くて好きです。
コメントへの返答
2017年12月1日 15:40
ブラザー!返信遅くなったぜ。
AZ-1に関しては生産技術も独特だから興味があったけど、確かに普通の人は生産技術知らなくても問題ないし、むしろ興味ないだろうし(^^;
pg6s乗りはみな哀•戦士だからね!(笑)

でも確かにタクトを短くして生産効率を良くしてくれるからこその低価格だから、本当に助かるよねー

助六さん、タイプB好きだよね(^^;
2017年11月23日 18:08
開発秘話はとても興味あります(^-^)💡
開発するために色々試行錯誤しているのが良く分かりました❗オプションパーツ作って欲しかったですね(^-^ゞ

イーヨーさんの書いた記事は
とても読みやすいです✨

続きを楽しみにしてます(*^^*🎵
コメントへの返答
2017年12月1日 15:43
ソードBREAKERさん、返信遅くなりました。
コメントありがとうございます(^^;
開発秘話興味ありますか!よかったです(^^;
さすがに生産技術はあまりニーズがないかと思ってましたので(^^;
駄文お褒め頂き恐縮ですが、続きも頑張ります(^^)
2017年11月23日 23:47
当時はみんなあったんですよねぇ……フェンダーミラーOP。

実はNSXにフェンダーミラーOPありまして、僕はフェンダーミラー仕様の実車も見た事ありますよ。
コメントへの返答
2017年12月1日 15:46
リーダー@東よ組さん、返信遅くなりました。コメントありがとうございます(^^)
そうなんですよ、でもNSXにもフェンダーミラー車があったのは知らなかった(^^;
しかも見たことあるのは凄い!
2017年11月25日 10:41
開発の歴史、重みと物作りの大変さを感じます。
なによりコレを筆耕するイーヨーさんの情熱に頭がさがります。
コメントへの返答
2017年12月1日 15:49
kranzさん、亀レスすみません(^^;
AZ-1は発売までに紆余曲折があってあわや販売されない可能性もあったので、開発にも興味があります(^^;
基本的に録音からの書き出しなので大したことないのですが、パワーポイント作られた社員よ方の熱意が凄いっス!

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「@まるおまるお さん大変だったね!
無事に帰宅出来て良かったです、お疲れ様でした」
何シテル?   09/19 08:55
ロバのEeyore(イーヨー)といいます。 このブログはAZ-1&CARAの事をメインに書いていきたいと思います。 お見苦しい点も多々あるかと思いま...
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