• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2017年12月20日

AZ-1の開発・製造に関する講演 A25編 ②

AZ-1の開発・製造に関する講演 A25編 ②











KEYLEXCORPORATION










皆さん、こんにちは♪忘年会シーズンもやっと終盤戦。

明日もザギンでシースーのロバのイーヨーです( ⸗‵ ᴗ ‵⸗)/


前回のレポートから約一ヶ月。チマチマ書き溜めて来たAZ-1生誕25周年ミーティングの講演紹介の2回目となります。


かなりマニアックな内容になってて需要があるかは分かりませんが(^^; 記録として残しておくのが大事かなと思って書き続けますよ!

それではどうぞ。









クラタでは1992年8月21日に社内でラインオフをしています。

(左写真のパネルに、『J57C』量産車ラインオフと書かれているのが良いですね!)

(J57CはAZ-1の開発ナンバー)


alt

イベントとして当時の蔵田社長があいさつされて、今日もここにいる寺田本部長がシャンパンファイトをしました。


これは(クラタ)社内で社員だけで行われました。


その後約一ヶ月くらいして正式発表として1992年9月24日にマツダ(本社工場・A10会場)の中でパレードをさせて頂いた。


alt

その日に(マツダ本社の)ショールームに展示してもらいました。


alt


(当日のパレードでは)AZ-1のアドバルーンがあがったりした!(このアドバルーンすげぇ!)



alt

当時の(マツダの)山本社長があいさつをしてくれたり盛大に盛り上がった覚えがあります。


続いて1992年10月1日報道も交えて、テレビカメラとかも入って来て(クラタで)公式なラインオフ式をやりました。

(A25会場でその当時の模様がVTRで流されていた)


alt


当時の山本社長、会長でしたか?と寺山本部長が写っています。

(左上の写真の様に)テープカットを行い、テレビ局も3社位来られていたと思います。

その日の夕方テレビ(のニュースに)映って『良かったなー』と感動した覚えがあります。

alt


それとその日の事が記事になっておりまして、『クセになりますクルマづくり』とありますけど、当時のクラタ社長がですね(新聞の記事を)ココ読んでみますと『今日、こうして皆さんの前でわがAZ-1が止まらず、無事に走りだすのを見て内心"ホッ"としています・・・。と申しますのはまったくの冗談、あくまでもパーフェクトなクルマですからね』みたいな冗談も交えて答えられたのを覚えています。

と言う通り(公式ラインオフは)クラタの中ではかなり大きなイベントでした。

次は(AZ-1の)生産ライン。(AZ-1は)どんな作り方をしてどんな苦労をしたのかと言う事だけ少しご紹介したいと思います。


(下写真の左上、車体溶接アセンブリで完成したモノコックがシルバーで、写真下左のカチオン電着塗装後の完成モノコックが黒いのが、ちゃんと資料として残っているのが何気で凄いと思います)

alt



まずですね、工程がちょっと複雑なので(写真左上)2階で車体を溶接して、それを2階から降ろしてトラックの荷台に2台(分のモノコックボディを)乗せて(道を隔てた)お隣の『紀陽』さんにある電着ラインへ持っていって『どぶ付け』する、プールの中へすっと漬けて車全体を一気に電着塗装する(写真下左)



alt




で、(カチオン電着後にまたトラックでクラタへ)帰って来て(上写真赤いポインター部・1階入り口から)取り込んでここから車両の組み立てラインへ流して行く。


組み立て終わってテスターライン終わってここ(赤いポインター部)から出てこの中シャワーテスター(写真下右側)というのがあって、水を掛けて雨漏りしてないかチェックを行っていました。

(車内に水が)漏れたやつはリペアしていました。




alt


(シャワーテスト場の右側に)簡易走行テストラインて言うのがあるのとベルジャン路っていうヨーロッパの石畳の道をイメージして頂くと良いのですけども、広島の人でしたら広電(路面電車)の電車の石畳を想像してもらうといいのですけど、そこでゴトゴト走って異音がしないかとか、こうしたテストを一台ずつやっていました。



組みあがった車をここ(完成車プール場)へ並べてトレーラーが来るのを待ってここから直接ディーラーへ持って行くのをやっていました。



それでは2階の車体ラインです。




alt



我々はF-BACSと呼んでいましたが(Flexible Body Assembly Car System)冶具を替える事でどんな車でも造れるものです。

(軽自動車からルーチェの様な大型の車両まで造るキャパがあった)


alt

(AZ-1のスケルトンモノコックを造る)工程で言うとまず(上写真のサブASSY工程で)小物を造ります。



alt

小物と言っても(トップシーリングや)サイドシルとかであったりとかを造って次にサイドフレームと言って車の右左の横の所を造る。


alt


そしてここは(次は)プラットフォームのフロントボディの所(の工程)ですけれども下のフロア周りのサブ・アセンブルを行います。



alt


(アンダーボディ工程の説明はなかった)


alt


ここにドックと言う所がありますがここは何をするかと言うと下のプラットフォームに横のサイドフレームを横から合体して車にすると言う所であります。



alt



その後(スポット溶接の)増し打ちをして最後に(建付け工程として)ドアを建付けして(スケルトン・モノコック・ボディの)完成。
(ボディ)を2階から1階へ降ろしてトラックに(荷台に2台)載せて(道をまたいだ)隣の紀陽さんへ持って行くという工程でした。







以上今回のレポートはスケルトン・モノコックの完成工程までとなります。


しかし、このトラックの荷台にモノコック積んでお隣の工場へ運ぶの凄いですね(^^;


本当はAZ-1の工場を造る時にクラタの工場2階のボディ・アセンブル・ラインから道をまたいで紀陽さんの工場まで続く構造物を造って運ぶ予定だったが、公道をまたぐ建築許可が下りなかったと社員さんに聞きました。



そして、その2階の車体溶接ラインで造られたモノコックを1階へと降ろすクレーンがコチラ!


alt


工場見学の際に撮影した写真ですが掲載OKなので載せておきますね。


alt

クレーンの操作パネルには『AZ-1資産保管リスト』と書かれていて資産名称も『ボディ搬出装置』となっていますが、これを見た時はとても感慨深かったです(*^_^*)





工場見学時には当時の車体溶接ラインで撮られた写真が展示されていました。

alt


まだ電着塗装前なので金属色のモノコックが新鮮ですね!



alt


93年10月撮影なんですね。

このモノコックはお隣の紀陽さんの工場にいくつか転がっていたと言う未確認情報が過去にありましたが、今は無いっぽいです。


このピッカピカのモノコックはAZ-1乗りならだれでも欲しがる一品ですよね!


社員さんが7名写っていますが、車体溶接ラインの作業者数は7名なので、多分この方々が今我々が乗っているAZ-1&CARAのボディを造ってくれたんですね!

皆さんありがとう!

alt

写真左上に作業者数7名と書かれていますね。

そしてMAX生産能力:1.000台/月と書かれていますが、これは最大で月に1000台のモノコックを作る能力があると言う事ですが、もしAZ-1がバカ売れしたら昼夜二交代制にして最大月産2000台、即ち年産24000台も可能だったと言う事を社員さんとの雑談からお聞きしました!

AZ-1の発売当初、1992年の11月に千葉県柏市のオートザムへAZ-1の展示車があるのを突き止めて(発売当時はオートザムに展示車両がほとんどなかった)見に行った時に見積もりしてもらったら『受注が多くて1年待ちです!』と言われたのも懐かしい思い出です(T_T)

そして写真左上部に<特徴>としてボディのスポット溶接はすべてロボットが行いスポット溶接の機械化率は100%と、マツダ本社工場が約60%の機械化率だったことを考えるとまさに当時『最新の工場』でAZ-1・CARAは造られていたことが分かります!

(上記内容は質疑応答にて確認済)


という訳で、モノコックの製造過程のレポートはここまで、次回はいよいよAZ-1の完成までの工程となります。
のんびりお待ちください(^^)/


ブログ一覧 | AZ-1生誕25周年ミーティング | クルマ
Posted at 2017/12/20 22:36:47

イイね!0件



タグ

今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

【本日発売】パープルセーバー PR ...
エーモン|株式会社エーモンさん

僕一人では 起こせない風だ。(`・ ...
tompumpkinheadさん

今日のiroiroあるある518 ...
カピまこさん

祝・みんカラ歴10年!
青い弾丸の時遊人さん

車は楽し‼️
nobunobu33さん

✨花✨
Team XC40 絆さん

この記事へのコメント

2017年12月20日 23:15
『発売当初は納車一年待ち』……思い出した!僕も発売当初買おうとしてたから、そんな話あったんだよね。あの時は、不人気車で製造打ち切りになるなんて思ってもみなかった。CARAが出た時もAZ-1人気にスズキも便乗しやがってなんておもってたのにねぇ……
コメントへの返答
2017年12月24日 14:19
リーダー@東よ組さん、コメントありがとうございます!
おー!リーダー@東よ組さんも当時ディーラーへ行かれたお一人でしたか(^^
そうなんですよ、まさかあんなに早く製造中止になるとは・・・
スズキさんは便乗どころか(多数の不良在庫を抱えてしまう)被害社なくらいですよ(^^;
2017年12月20日 23:21
記録で残すの大事です…(;^_^A

私なんて何も書いてない(笑)

25年前の9月24日のお昼休み…

私は車を飛ばしてマツダ本社のショールームに居ました…
運転席に座れるかの確認に…
そして仕事終わりにオートザムにカタログ貰いに行って翌日見積りしてすぐに契約したんだったかなぁ(既に記憶が曖昧)

あの頃の自分が今の状況を知る事が出来たなら驚くだろーなー(笑)
コメントへの返答
2017年12月24日 14:24
くぼっち。さん、コメントありがとうございます♪

そうなんですよ、折角あれだけの講演をして頂いたので残しておかないと勿体ないです(*^_^*)

おー!くぼっち。さんはディーラーでなくて本社ショールームで乗車確認して契約へ行ったんですね!

発表→即契約。素晴らしい!

>>あの頃の自分が今の状況を知る事が出来たなら驚くだろーなー(笑)

うん、あの頃の自分が今の状況を知る事が出来たら自分も驚くと思います(笑)
2017年12月21日 17:16
このアドバルーン良いね。今だったらこう言うプロモーションはしないだろうなぁ。25年って歳月をちょっと感じちゃったり。
ボディを効率良く短時間で作るって凄いよね。この技術のおかげで、多くの人が自動車に乗れる。ビバ!量産!
コメントへの返答
2017年12月24日 14:28
ブラザー!コメントありがとう♪

そなのよ、こりアドバルーン欲しいよ(笑)

生産ラインの合理化のお陰=量産技術のお陰で安く車に乗れる。本当に素晴らしいよね
(*^_^*)
2017年12月22日 7:17
おはようございます。自分の愛するクルマの産まれるストーリーがこんなにつまびらかにされるなんて素晴らしいですね!AZ-1というスペシャルな一台に熱意を傾けた人たちの姿まで浮かんでくるかのようです。続編も楽しみです( ≧∀≦)
コメントへの返答
2017年12月24日 14:31
ロボ部長さん、こんにちは。
コメント頂きありがとうございます!
そうなんですよ。こんな素晴らしい公演をして頂いたAZ-1の製造工場社員様達には本当に感謝しています。
続編はコツコツ書いていますのでお楽しみに(^^;
2017年12月24日 3:12
生産に携わった人たちが写真で残っているのがいいですね❗この方たちが作ってくれたんだと思うとほんとに感謝です✨
コメントへの返答
2017年12月24日 14:32
ソードBREAKERさん、コメントありがとうございます♪
そうなんですよ、モノコック製造担当社員チームの写真は見て目頭が熱くなりました!

プロフィール

「@まるおまるお さん大変だったね!
無事に帰宅出来て良かったです、お疲れ様でした」
何シテル?   09/19 08:55
ロバのEeyore(イーヨー)といいます。 このブログはAZ-1&CARAの事をメインに書いていきたいと思います。 お見苦しい点も多々あるかと思いま...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/6 >>

1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     

リンク・クリップ

リアキャリパーOH&交換 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2022/06/29 00:26:34
オルタネーターVベルト、リブベルト化 その1 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2021/03/31 07:08:17
AZ-1 ABARTH と....。 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2021/01/25 00:51:03

愛車一覧

その他 その他 イーヨー先輩 (その他 その他)
クマのプーさんに出てくる仲間のロバのイーヨーです。 イギリス生まれですが、現在は浦安在住 ...
マツダ AZ-1 1号機 M2 1015B (マツダ AZ-1)
2000年春にアニキのお店で購入。 まだ当時は手に入ったMADHOUSEさんのタイプⅠ ...
スズキ ジムニー ジムニー SJ10 (スズキ ジムニー)
昭和54年式のSUZUKI ジムニーSJ10の4型メタルドア・幌です。2スト550ccエ ...
スズキ キャラ 5号機 初めてのCARA (スズキ キャラ)
『いや~CARAまだ乗った事なかったから欲しかったんだよね♪』 と言ったらみんなに怒られ ...

過去のブログ

ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation