借り物だから…
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整備手帳といっても整備にまつわる話は事実上出来ません。
悪しからずご了解ください。
その代わり、俄かオーナーとしての感想などをボチボチと書こうかと思います。
代車で来たランティス・セダンですが、排気量1800cc、同時期のカペラなどと同じBP型直列4気筒エンジンが積まれています。V6モデルは普段乗りなれているユーノス500と同じKF-ZE型(ただし最高出力はランティスのほうが10ps高い)を採用しているので、じつはその2000cc仕様を期待していました。
借り出してエンジンを掛けたとき、V6と比べるとだいぶ粗雑な感じのする振動が出てちょっとがっかりしましたが、これはランティスがそう言う車なのではなくてドライブトレーン、恐らくはATのマウントが劣化しているためだろうと推測されます。セレクタをNレンジに入れると静かになりますので。
エンジンの出力ですが、ATと組み合わせると矢張りパンチが足りない感じがします。不慣れな車なので、ドカンとアクセル踏みつけるような操作ができない(挙動が予想できないので)ことを割り引いて考える必要はありますが。ただし、ある程度速度が乗ってくると必要十分以上の動力性能に思えてきます。気づけば信号で横一線に並んでいた他の車が、全部ルームミラーにまとめて映っているような状態になっていますので、決して遅い車ではないようです。ただ、実速度に体感速度が追いつかない(3割引くらいに感じる)ので、もどかしさはあります。
慣れない車に乗って不安になるのは、ブレーキの能力。特に、レンタカーで貸し出されるようなコンパクトクラスの低グレード車など、こんな車を売っちゃダメじゃないか!と腹が立つほど酷い代物に当たることも稀ではありませんが、ランティスは流石と言うか、旋回中にチョイチョイと踏んで姿勢を制御したいような場面でもよく応えてくれます。高速道路で目の前にいきなり渋滞が現れたような局面でも、きちんと仕事をこなします。この辺は、ユーノス500より数段上を行っています。
ランティスの白眉は、やはり足回りでしょう。
円を描いた高速道路のランプを駆け上っていく程度の場面でも、変にロールが深かったりジリジリとラインが孕んでいくようなこともなく、スムーズに綺麗にちょっと歓声を上げたくなるくらいに、しっかりした足取りで円周を回り込んでいきます。
1800ccエンジンのおかげで鼻先の荷重が比較的小さいことも好条件ではあるでしょうが、自分のEN500のように狙ったラインめがけてエイヤっと舵を切り込み、一拍遅れて転舵が始まり、それに合わせて修正舵を当てるなんて言う粗雑な事をしないでも、意図したラインに最初から綺麗に乗っていきます。一言でいって、非常に気持ちがいい。人間にたとえればスポーツマンの好青年、でしょうか。
幾つか残念なのは、まず履いているタイヤがあまりよくないこと。せめてグリッド2クラスの物を履いていれば、もっとスポーティに走れるはずです。それだけの懐深さが、ランティスのシャシーにはあると思います。
それからトランスミッションの出来が良くないこと。マツダ伝統の「ドッカンAT」が、ここにも息づいています。MT一筋の僕としては、トルコンを介するため運転者のアクセル操作にきちんとシンクロしない感覚が好きになれません。
また、シートのへたりが早過ぎるのではないかと思います。9年目となる僕の500でさえ軋み音を度外視すれば、まだ「多少くたびれてきたかな?」と言う水準に収まっているのに、ランティスのそれは張りも腰もなくずぶずぶ沈んでいくような具合。
サッシュレスのドアも、立て付けが悪くなっています。閉めるときの間の抜けた安っぽい音は、ちょっと幻滅ものです。
でも、これはホントにいい車です。
足回りだけユーノス500に全部移植したくなるくらい。
およそファミリーカーには向かないパッケージングには疑問がありますけど、4ドアのスポーティーな車としては、相当いい線行っていると思います。
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