10・11・12日の3連休で、今年初となる長距離ドライブに臨みました。
年末年始は大晦日と元旦のみ休みで、年末最終週と年始第一週の定休日も
営業だったので、ゆっくりとできる休暇はひさしぶりでした。
本年度最初の長距離遠征ということで「い号作戰」と呼称します。
天気予報では全道的に雪となっており、観光には適さないと判断したので
今回は友人を訪ねて回ることにしました。
●今回の出費
●高速道路料金(軽自動車は高速料金も安くて助かります)
・音更~札幌南(共通区間含):3750円
・札幌~滝川:1850円
・旭川北~比布~丸瀬布(無料区間):400円
・合計:6000円
●燃料代(レギュラー):5019円/総給油量35.2ℓ(グロリアなら1回のフル給油にさえ足りない!)
・総走行距離:980km
・トータル燃費:リッター20キロ
・お土産代:11446円
・食事代等:2780円
・イベント入場料:1000円
●総出費:26245円
9日、仕事が終わったのち夜10時に抜錨、12時頃には帯広入りしました。
幕別で仮眠し3:30に起床、給油を実施し音更I・Cより高速に乗り一路札幌へと向かいました。
早朝6:30、払暁の高速SAで一息休憩。
高速の途中で軽く雪が降りましたが、札幌に近づくにつれて綺麗な満月が見え始めました。
やがて地平線が薄らと橙色に染まりはじめ、晴れ渡った紺碧の空が広がります。
さすがにこの時期は旧車とスライドすることは稀ですが、札幌市内では
ミニ・トラベラー(カントリーマン?)が走っていました。
これは明らかに趣味人のクルマでしたが、ミニを目撃した直後に
フツーのオジサンがフツーに乗っている感じの初代ジャスティが!!
こっちのが驚きました・・・。
カタログカラーの赤と黒のツートーンで、遠目ながらも綺麗な感じでした。
両車ともすぐに走り去ってしまったので、残念ながら写真は撮れませんでした。
まずは北翔クロテック月寒ドームで開催されている、レゴブロックワールド札幌に行きました。
昨年の夏にも恐竜展で来ましたので、ここに来るのは2度目となります。
入り口に飾られていたこのロゴも、すべてブロックで作られています。
レゴは子供の頃から家にあったので、好きな玩具のひとつです。
単純なオモチャではない、精巧な造りで世界中で愛されています。
南海の海賊や中世の騎士といった歴史的なテーマを再現したシリーズは
当時から夢中になりましたし、今見ても史実に沿った内容で素晴らしいものと感じます。
今回のイベントでは、レゴ愛好家が手掛けたワンオフの北海道にまつわる
建築物やマスコットが多数出展されていました。
コンサドーレやファイターズのマスコットキャラクターもすべてブロックで再現されており
会場を訪れた来場者に好評でした。
その中で気に入ったものを数点紹介します。
まずは北海道廳旧本廳舎、通称赤レンガです。
非常に大きなモデルで、ミニフィグ(人形)とあわせたスケールで作られています。
屋根や壁の複雑な彫刻を、多種多様なブロックを巧みに組み合わせ見事に再現しています。
こちらは津軽海峡フェリー船籍の「ばあゆ」です。
この船は、RZで内地に渡る際に乗船したことがあるので思い入れがあります。
船名の由来はインドの風の神「ヴァーユ」から来ているそうですが
平仮名3文字で書くと、どうも字面がマヌケに感じてしまいます・・・。
車輛甲板には前開きドアもきちんと再現されたオート3輪や、特徴的な段付きルーフの
塗り分けも正確に再現されたFJクルーザーが見えます
船首部分が分割されており、蝶番パーツによって開閉が可能になっているようです。
船内もきちんと造りこまれており、見た目とプレイバリューの両方を高い次元で実現しています。
こちらはさっぽろテレビ塔で、見ての通りかなり大きいです。
塔の内側を通るエレベーター、電光時計の「2012」「Panasonic」の文字、スカイラウンジ上の
手摺など、細かい部分も手を抜くことなく再現されています。
ちなみに札幌テレビ塔にも「八木アンテナ」が装備されています。
こちらがホンモノのテレビ塔です。
スカイツリーは見た目がバスケット(籠)マストみたいなのであまり風情を感じません。
東京タワーもですが、やはり赤い塗装のトラスフレームの方が好ましいですね。
スカイツリーは強度上の要請から必然的にバスケット型になったのでしょうが
日本人はパゴダ(仏塔)マストのような、不安定な造型の中にギリギリで成り立つ
バランスの美しさ、繊細さみたいなものに惹かれるところがあるように思えます。
こちらは出光カラーのタンクローリーで、2段グリルの頃のいすゞギガがモデルとなっています。
タンクの複雑な曲線、2段ステップ、ラダー、見事な曲線を描く前後フェンダー、
角度の付いたサイドバンパー、目頭の切れ込んだヘッドライトなど要点を良く押さえており
実車を見事に再現しています。
上段には、小スケールながらも一目でそれとわかるミゼットⅡとジャイロキャノピーがあります。
隣にはマツダK360もあり、キャビンと荷台の間にある放熱スリットが再現されており
単なるオート3輪ではない、特定の車種の再現へのこだわりが感じられました。
こちらは「クリッパー・グリル」となった、より高年式のギガがモデルとなっています。
スクープウィンドウやオペラウィンドウ、ステップ、エアディフレクターはもちろん
なんとコーナーベーンまで再現されていました!
ビルダーの方はかなりのカーガイと思われます。
荷箱の青と水色のラインや特徴的な「チルト」の文字、〒マークなどもペイントやシールではなく
総てブロックを巧みに組み合わせることによって再現されています。
前2軸と後2軸のタイヤの種類を変えて、シングルタイヤとダブルタイヤの表面の
違いまでをも表現しています。
後方のオレンジ色のトラックは、JRのコンテナを搭載した日野プロフィアです。
2代目プロフィアの2003年以降の年式をモデル化しており、特徴的な吊り目の
ターンシグナル・レンズやメッキパーツを使った「H」のエンブレム
バンパー組込式ヘッドライトなどが忠実に再現されています。
サイドミラーはもちろん、アンダーミラーまでもが備わっていました。
こちらは明治天皇が御泊りになられたことで有名な、国指定重要文化財である豊平館です。
様々なパーツを巧みに組み合わせることによって、明治初期の西洋館らしい
重厚で荘厳な、彫刻的外観を再現しています。
こちらもビッグスケールの力作、函館夜景です。
この写真では細部までは見えませんが、立体地図の如く非常に再現率が高く
気が付いたものだけでも函館山ロープウェイ・函館駅・主要線路・主要道路・摩周丸・
五稜郭・五稜郭タワーなどが確認できました。
また、無数の電球が仕込まれており、クリアパーツがその光によって輝いていました。
暗いところではさぞかし綺麗に光るのでしょう。
会場中央に設置されたイベントの目玉が、この「ホワイトワールド」です。
現時点ではまだ未完成で、入場者が少しずつ組み立てたブロックを並べて作り上げていくそうです。
凄まじい量のブロックによって構成された街はまさに圧巻で
単なるブロックでは無く、ひとつの芸術品と云っても過言ではないでしょう。
会場を後にし、札幌市内で三越やスターバックスを廻ってお土産を買いました。
2度目の給油を実施し、高速で滝川I・Cまで走って芦別のTさんの家に遊びに行きました。
Tさんは自分のと同じ年式(1966年)のプリンス・グロリア・スーパー6と
1963年式セドリック1900カスタムを所有するベテランのカーガイです。
この日はTさんの家に泊めて戴きました。
Tさんの家に泊めていただくのは2度目になります。
Tさんと奥さんと2人の娘さんと夕食を囲んだあとは、スターライトホテル芦別温泉「星遊館」
に連れて行っていただきました。
Tさんとクルマの本を読みながら語ったり、娘さんとおままごとをしたりして楽しく過ごしました。
こちらはTさんの家の愛犬です。
かなり高齢だそうですが、人懐っこく可愛い犬です。
Tさんに「タテグロがあるよ」と教えて戴いたので、帰り際に日産系民間整備工場に行くと
1969年型プリンス・グロリア・スーパーデラックス(HA30-QM)がありました。
フロントガラスには車検証のコピーが張られており、平成15年までは「 札 5 」の
ライセンス・プレートが掲げられていたことがわかりました。
車台番号は「・・・289」と若く、1969年10月にマイナーチェンジしたHA30の
極初期の生産分と思われました。
車検証の「車名」欄には「プリンス」の文字が・・・思わずグッときます。
ホワイトリボンではないものの、当時モノの6.95-14/4PRのバイアスタイヤが装着されており
セドリック用ウィールキャップが取り付けられていました。
S6系グロリアの後期型となるHA30は、当時から現在まで続くクライスラーのアイデンティティ
”スプリット・クロスヘア”調の彫りの深い十字グリルを備えています。
高級感を醸し出す細かな縦のフィンが、端正かつ凛とした表情を演出しています。
威圧感や押し出しといった単純なものとは一線を画す、壮麗にして紳士的な
高級車の顔付きというものを感じさせる、ノーブルなフロントマスクに仕上がっています。
芦別を後にして、吹雪の中を富良野方面へと向かいます。
途中、ヴィンテージトラクターや農耕具を展示している「土の館」に立ち寄りました。
従業員の方の父親が360軽のマニアらしく、いろいろとお話しました。
さらに「鏡開きで作ったのでどうぞ」とおしるこを御馳走になりました。
「ケンとメリーのスカイライン」のCMで有名となった大きなポプラの木、通称「ケンメリの木」です。
青々と茂った夏の写真は有名ですが、冬の枯れ木状態はあまり見たことがないのでは?
周囲に建物があまりない丘陵地帯なので、イマイチ感覚が掴みづらいですが
ケンメリの木はけっこうデカいです。
見渡す限り、真っ白な世界が広がります。
にしても、この木の前だとやっぱりスカイラインじゃないと締まらない??
旭川市内に入ると、以前から噂に聞いていた希少車を初めて確認しました。
マツダ・ロードペーサーです。
春になったら再度じっくりと見てみたいものです。
旭川市内では、現役の日野レンジャーKLとスライドしました。
ダンプボディで、大型の発動機を搭載していました。
レンジャーは1964年に登場した日野の中型トラックで、この個体は1969年にFMCした
2代目であり、フロントグリルが2段式となっているので
1975~1980年の間に生産された後期型に相当する車輌と思われます。
デザインは兄貴分に相当する大型トラックである「日野ZM」のデザインを踏襲しており
コンテッサ1300やスプリントのデザインを担当した、カロッツェリア・ミケロッティの手による
国産他車よりも洗練されたスタイリングが特徴です。
ラップアラウンドしたフロントウィンドウ、大きく張り出しバイザー状のルーフ前端。
力強さを感じさせる一段張り出した逆スラントのマスクなどが魅力的です。
60インパラのオーナーのお店に顔を出したのち、FXVさんに連絡。
KMDさんのお店にいるとのことで向かいました。
そこでレックスを囲んでお話ししたのち、FXVさんの自宅へと向かったのですが
外はあっとういう間に猛吹雪でエラいことになってました。
前のクルマはFXVさんの現行代車スーパーミニカですが、この直後リヤワイパーが
ゲートが側に垂れ下がりましたw
吹雪で視界が制限される中、スーパーミニカのHIDヘッドライトの強烈な蒼い光を頼りに
なんとかかんとか追いかけていきました。
最初にFXVさんのお家にお邪魔し、その後プリンス654さん宅にて夕食を御馳走になりました。
悪天候の中、遠方よりCD23CさんやRT40さんも来て下さり
持参したカタログを広げながら、ジャンルも年式も関係のないクルマ談義となりました。
高年式車も、旧車も、戦前車も、国産車も、外国車も、乗用車も、商用車も一切の分け隔てなく
話題にあがり、しかもそれについていけるという皆さんの異常に幅広く奥深い守備範囲に
タジタジとなりました・・・。
さらにはクルマの範疇を逸脱して、洋書のトラクター専門誌まで飛び出してきました。
最終的に1時過ぎまでプリンス654さんと話し込んだのち、就寝しました。
翌朝、乗ってみたいというリクエストに応えるべくレックスのエンジンを掛けようとするもダメ・・・。
セルは廻るものの、弱弱しく遅く、完全に始動に失敗しました。
原因は単純、マイナス15度という極寒にバッテリーが参ってしまったようです。
車庫の中なら外気がマイナス15度でも掛かったでしょうが、なにせ露天繋留でしたので
寒さがモロに影響したようです。
原因がバッテリー以外だったら嫌だな~と思いつつ、曾孫にあたる(?)R2に
繋いでもらうとすぐに掛かりました。
レックスと並ぶとR2がヴィッツくらいのデカさに見えます。
その後は旭川北I・Cから丸瀬布まで高速を走り、遠軽で某バスがまだ現存しているかを確認し
北見~阿寒ルートで帰りました。
天候は所々で雪、路面はずっと凍結でしたが阿寒湖畔の温泉街を越えると
道路状況は一気に改善され、ほとんど乾燥路面となりました。
さて、今回は車検取得後初となる長距離航行となりましたが
乗り手もかなりクルマに馴染んできました。
強力なヒーターやデフロスターは、厳しい天候でも終始リラックスした状態での
運転を実現し、疲労を最小限に抑えてくれました。
確実な制動を約束するディスクブレーキや、新品タイヤも良く働いてくれたので
滑ったり、ヒヤッとすることはほとんどありませんでした。
僅か500キロという軽い車重は、凍結路面でもアンコントロールに陥ることがまず無く
シビアな道路条件でも、いとも簡単にクリアしてしまいます。
レックス最大の強みは、やはりその抜群の燃費性能です。
ほぼ全行程に渡って凍結路面で、天候も降雪が多いという悪条件だったにも関わらず
トータル燃費でリッター20キロという良好な数値を叩きだしました。
カタログ値は10.15モードが24、60キロ定地燃費が29となっていますが
省燃費運転どころか発進加速や登坂でかなり廻して引っ張っていることや
高速で100キロ巡航をこなしたことを考えれば素晴らしく良好な数値と云えるでしょう。
最近の「エコカー」は、A車がリッター30キロと云えばB車がリッター30.2キロと言い返す
まるでカウンタックの300キロとフェラーリ512BBの302キロの最高速対決の如き
空虚な数字ばかりが躍る、誇大広告の様相を呈しています。
これらの「エコカー」は、エアコンを付けた途端にカタログ値が遥か彼方に遠ざかる上に
エアコンの使用が大前提であるので「使わざるを得ない」というのがまず大問題でしょう。
それに対してレックスは、フロントには走行風を取り込むベンチレーターがあり
左リヤピラーにはエアアウトレットがあり、リヤサイドウィンドウをポップアップさせれば
より大きな換気能力を得ることが出来ます。
原始的ながら効果的で、なおかつロスの無いベンチレーション・システムは
どれだけ技術が進んでも、決して廃れる種類のものではないでしょう。
ただし、トランクに吹き込んだ雪がベンチレーターから室内に入り込んだりしましたが・・・。
さて、次はどこに行こうかな?
というか、グロリア全然乗れてない・・・(休み自体無かったから仕方ないんですが)