
先週の日曜日に福岡市美術館で開催中の
回顧展『成田亨 美術/特撮/怪獣』
に行ってきました。
そして、昨日はその後知って慌てて申し込んだ
村上隆氏の記念講演会
に行ってきました。
(海外で活躍するアーティストの話が聞けるなんてラッキーでした。席が余っていたようで申し込み期間が延長されておりギリギリ申し込めました。)
今回、この富山から始まり、福岡、青森と3箇所で開催される展示会は、「懐かしいウルトラマンを見に行こう」程度にしか考えていませんでした。
その程度の認識しかなかった。
きっと世間的にもその程度の認識なのでしょう。
お客さんが少なすぎ。
是非、私より上の世代アラウンド50な方々、是非見て欲しいと思った次第です。
私が生まれた頃に、ウルトラマン、ウルトラセブンがTV放映されていました。
ちょうど帰って来たウルトラマンを幼稚園頃にリアルタイムで見た世代です。
小学生の頃、ちょっとしたウルトラマンブームがあり、
「ウルトラマン、ウルトラセブン」を再放送の度に夢中になってみました。
子供心に「帰って来たウルトラマン」以降の怪獣や宇宙人は輝いていなかった。好きにはなれなかった。
その差は何だったのか?
成田さんがそこには既にいなかったんです。
「ウルトラセブン」の途中、「マイティジャック」以降は円谷プロを出たとのことです。
知りませんでした。
展示会場の造形の力を感じさせる怪獣達は、輝いていました。
皆さん、成田享さんという方をご存知ですか?
「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」といえば、円谷プロ。
ウルトラマンの中に入っていた人がフューチャーされたり、制作した人がTVドラマ化されたりということはありました。見た覚えがあります。
展示会のプレスリリースのPDFにあるように、
―「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」では、主人公の超人、宇宙人、怪獣、そしてメカニックやセット等のデザインを一手に引き受けます。「ガラモン」、「ウルトラマン」、「バルタン星人」などのキャラクターが誕生してすでに半世紀近くが経過しますが、それらは世代を超えて今も親しまれています。それは、彼が美術家として吸収した同時代美術や西洋モダンアートにより培った造形センスを惜しみなく怪獣デザインにつぎ込んだからに他なりません。―
自分の子供時代を大人になって振り返ることができて、今回の展示を大変ありがたく感じました。
これ見逃したら、青森美術館には収蔵されるでしょうけど、遠いので深く知ることもなく終わっていたことでしょう。
下の絵
『真実と正義と美の化身』には弱っていくギミックであるカラータイマーが無く、目にはドリルで開けた覗き穴が無い。本来のデザインでアートです。
円谷プロとは、著作権で争ったようですが、
ウルトラマンのデザインは、その後、角が生え、ヒゲが生え、乳房が出て、着物、水着まで着てしまいます。
セクシーと話題にまでなる始末。
商業的に利用されており、お嘆きの状況です。
このことが、九州に住んでいると痛烈に感じます。
それが、福岡が展示会場となった理由の一つと思えてなりません。
バーゲンの度に流れるCM
「シャレトンシュワッ。」の声がかかります。
※「しゃれとんしゃー」とは、博多弁で「お洒落でいらっしゃいますね!!」の意。
http://m-78.jp/news/n-2565/ (ウルトラの母が初の水着姿で登場!)
http://m-78.jp/news/n-2875/ (街中を、艶やかな着物姿で踊るウルトラの母)
ゴメンなさい。天国の成田さんに向かって代わりに謝ってしまわずには居れません。
そして昨日
昨日の講演会。
何故、あの
村上隆氏なのか?
同じく認められない不遇の芸術家という背景があったのでした。
成田享さんと、村上隆さん本人と照らし合わせてお話されました。
海外で活躍し、日本では活動しない(誹謗、中傷されており、活動できない)世界的アーティスト村上隆さん。
村上隆さんのアートはウルトラマンや水木しげるに大きく影響を受けている。それらの源泉には戦争などの負の出来事が色濃く反映している。
今の子供たちも、きっと今起きている人質事件が心の中に影響していくだろうという話は印象的でした。
芸術家とは、産まれた時から苦境を乗り越え、恩師に恵まれ、賞を受賞し、手に付いた技術で一旦成功するものの、世間と乖離し、不遇となり報われず死んでいく。死んだ後、遺族の努力により世間から高く評価される。北大路魯山人、山本太郎もまたしかり。
とても興味深い内容でした。来れてよかった(^-^)
そして、会場入口にもう一度行ってみました。
チラシが6種類+入場時にもらえるシークレット2種類があることを知り、先週無かった2枚をいろいろと探して回りましたが。
↓(苦労のコンプリートでした)
https://minkara.carview.co.jp/userid/979047/car/788140/4190939/photo.aspx
しかし、
あるじゃんヽ(;▽;)ノでした。
そして、村上隆さんもオススメの画集を買いたい。5,400円也ヽ(;▽;)ノ
買いたいでも、美術館ではクレジットカードは1万円からしか使えません。
現金の持ち合わせが無いので諦めましたが、一般にも売られています。
家に帰り、ブックポータルというところからネットで注文しました。
会社の厚生サービスとして契約しているので、送料タダで1割引。カード払い。
届くのが楽しみです。
以上。
Posted at 2015/02/01 12:32:04 | |
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アート | 日記