フロントサスペンションアッパーアーム交換
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
ショップ作業 |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
6時間以内 |
1
先日早めの年末帰省(横浜・川崎)した時に、いつもお世話になっている車屋さんでフロントサスペンションのアッパーアームを交換してもらいました。
構造が把握出来ず出来る気がしなかったので、取り敢えずボールジョイントブーツが裂けている左側をやってもらい、それを観察して覚えてから後日自分で右側を作業するつもりでした。
しかし、ブッシュ云々の関係から左右同時にやった方が良いと言われたので、自分で作業するのは諦めて全てお願いする事にしました。
行った日は朝から作業するのかと思っていたのですが、作業開始は夕方になりました。
大丈夫なの😅?と思ったのですが、ジャッキアップしてホイールを外して見たら『これ外れんのかよ?』とか言っていました(汗)
ええっ!?サクッと行けると思っていたっぽいです。
今日中には無理と言われ、後日の朝から作業をする事になりました…
だから私は朝から来てたのに😅
後日再び朝に来店し、少ししてから作業開始しました。
作業手順は観察していた限りでは、試行錯誤しながらだったので順番が違っていても良い部分は結構ある印象だったのと、私の記憶違いもあると思われますので参考程度で。
●ジャッキアップしてホイールを外す
●エンジンルームを開けてラジエーターのリザーバータンクを移動させる
●車体下部中央辺りにあるトーションバーの調整ナットを目一杯緩めてスプリングのテンションを抜く。
ここのナットもかなり固くて緩めるのが大変だったみたいです。
●アッパーアームとナックルを繋ぐボールジョイントを特殊工具(ボールジョイントリムーバー?)を使って外す。
ここは初めはハンマーで叩いていましたが、びくともしなかったので、特殊工具使用に切り替えていました。
特殊工具を使用してもびくともせず、そろそろ特殊工具が負けて壊れる可能性が頭に浮かんで来た頃に外れました。
正直、私は特殊工具の締め込むボルトをナメると予想していましたし、車屋さんもヤバいと感じていたようです。
そんな時の為に、私は自分のハスコーを持ってきていました。
ハスコーを使用した時は、本当にアッサリと外れたので、使用出来る環境ならば、ハスコーを使用した方が効率が良いと思いました。
今回の特殊工具だと、ボールジョイントのボルトの頭を少し斜めに押す力を掛けるのに対して、ハスコーは真っ直ぐにエアインパクトで素早く押せるので、その辺りの違いなんじゃないかと想いました。
2
●アッパーアームを固定する3本のボルトを外す。
これが今回の作業の肝だと思いました。
真っ直ぐに工具が入らず、エアコンのコンプレッサーを移動させたり、ラジエーターの水を抜いてラジエーターホースを外した方が良いと思いましたが、車屋さんは試行錯誤の上にラジエーターホース等を少しズラすだけで外していました。
使用していた工具は1/2のソケットとユニバーサルジョイント(インパクト用)とエクステンションと超ロングラチェット。3/8のソケットとエクステンションとロングラチェット。
かなり固く締まっていましたが、真っ直ぐに工具が入らないので高トルクにも使える?インパクト用ユニバーサルジョイントを使用した感じでしょうか?
3/8を使用した所は、真っ直ぐに入るけど、1/2だと干渉して入らないって感じだったんだと思われます。
私でも、バイクで3/8じゃないと入らない部分があった記憶があるのですが、今回同様の作業をしたのならば、ソケットとエクステンションは3/8を使用して、アダプターを介して1/2のスピンナハンドルかロングラチェットを使用します。
それならば、壊れる時はソケットかエクステンションで済みそうだからです。
●ボルトを外したら、トーションバーを抜く。
これは、アッパーアームの固定するボルトを外す前に抜いても良かったと思います。
3
アッパーアームが外れた状態。
●サスペンションダンパーを外す
●スタビライザーリンクを外す
スタビライザーリンクは外さなくてもいけたかも?
●ステー類を外してからアッパーアームを外す
ダンパーは外さないと上部のボルトが邪魔でアッパーアームが引き抜けません。
ヒーターだかエアコンの配管が少し邪魔な感じでしたが、何とか引き抜けました。
ブレーキホースがパッツンになるので、私的判断でひもで引っ張っておきました。
4
外したアッパーアーム(多分右側)。
5
ボールジョイント(左側)のブーツは切れています。
6
アッパーアーム後ろ側のラバーブッシュ。
こちらも切れています
7
アッパーアームの前側のラバーブッシュ。
こちらも切れています。
アッパーアームのラバーブッシュは、左右共に全て切れていました。
ボールジョイントのブーツ単体での部品設定が無かったのですが、仮に出ていたとしても、アーム基部のラバーブッシュも切れてしまっているので、ブーツだけ交換しても意味がないですね。
なので、アームアッシーでの交換になる理由がわかりました。
8
左側アッパーアーム交換後。
取り付けは、概ね逆の手順です。
右側の作業もほぼ同様でした。やはり、固定ボルトを外すのが難関でした。
取り外し時にアッパーアームとトーションバーの部分と、トーションバーのアジャスターのナット部分はマーキングや突き出し量は記録しておいた方が良かったですね。
そのあたり、少し試行錯誤になりました。
私ならやっていた部分です。
しかし、そこは流石で上手く辻褄を合わせており、左右の車高も揃っていました。
車高は作業前の低い状態から少し高くなったのですが、作業前の車高は昔にトーションバーの初期へたりか片側が沈み混んでいたのを日産ディーラーに調整を依頼したら、へたって下がった方を上げるのではなく、ノーマルの高さの方を下げられていました。
なので、今回の車高はノーマルに近いと思われるのでこれで一旦良しとして、運転して判断する事にしました。
今回の作業は非常に勉強になりました。
もし自分で作業したら、もっと時間が掛かっていたと思いますし、途中で挫折した可能性も高いです。
自分だったら、冷却水を抜いてラジエーターホースを外し、エアコンのコンプレッサーは移動させていたと思うので、それだけでも余計に時間は掛かります。
部品の構造や作用は理解出来たし作業は見て盗めたので、次回の同様な作業は自分で出来ると思いますが、耐用年数的にいつになるんだよって感じですね😅
作業後に運転した感想としては、フワつきが激減してしっかり感が出ました。ロールも減った感じ。
しかし、荒れた路面で跳ねが出ました。
これはバイクでも経験がありますが、スプリングのプリロードを掛けすぎた時の症状だと思われます。
標準の車高の数値は後に調べた整備要領書で判明したのですが、車高は作業前より良いと思うので、ここから少しずつプリロードを抜いていき、跳ねが許容範囲になったところでOKとする事にしました。
関連パーツレビュー
[PR]Yahoo!ショッピング
関連コンテンツ
関連整備ピックアップ
関連リンク