フェルメールとレンブラント…
日本初のフェルメールの「水差しを持つ女」とレンブラントの「ベローナ」を鑑賞してきた。と言いながら、筆者の目的は「水差しを持つ女」…
京都市美術館で行われている展覧会では、ヨハネス・フェルメール、そして、独特な発想と技法で人気を博すレンブラント・ファン・レインなど、17世紀のオランダ黄金時代に活躍した画家たちの60作品が展示されている。特に、日本初公開となるメトロポリタン美術館の傑作、《水差しを持つ女》と《ベローナ》。《水差しを持つ女》は、ヨハネス・フェルメール独特の構図や技法、色彩表現を結集させた作品。
尚、これは東日本大震災復興事業の一環として催されていて、来年早々には東京で、4月からは福島で開催されるという。
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相変わらず人気を博しているフェルメール。訪問した当日はたまたまいつもより来館する人が少なかったせいか、結構な時間をかけてフェルメール「水差しを持つ女」を観ることが出来た。しかもこれ以上ないという場所で…
本物の「水差しを持つ女※」は写真で観るものとは大きく色彩が違う。実物は全体的に「淡いブルー」が基調として感じられ、透明感のあるこのうえなく素晴らしい作品。期待を遙かに超えるものがあった。思いを馳せていたフェルメールにやっとめぐり逢えたという歓びに充ち満ちた。
フェルメールの実物は、前回の「天文学者」に次いで2作目。どちらも素晴らしいが、「水差しを持つ女」の美しさにこのうえなく感激している。
専門家の解説によれば…
「白い頭巾をかぶった女性はじつは穏やかで、清潔そうだ。背後の地図が示す世俗の世界にさらされながらも、身を潔めることを忘れず、日常のなかに聖性を保とうとしているかのようだ」(前掲書 51頁)
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《ベローナ》は、肖像画、歴史画を得意とするレンブラントの傑作。ダイナミックな技法で描かれた、戦争の女神ベローナの肖像画に施された表現力は素晴らしい。
レンブラント・フォン・レイン
1633年、油彩、カンヴァス、127.0 × 97.5cm、メトロポリタン美術館、ニューヨーク
いつものように、栞とマグネットを購入した。
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京都を訪れて…
15年ぶりに筆者の視界に広がる情緒豊かな古都を訪れた。しかもこの季節に来るのは初めて。向かった先は… 「フェルメール」
新幹線を利用し、9時間という短い旅だったが、筆者にとってはこのうえない至福の時間でもあった。
京都市美術館に行く道すがら、川のせせらぎを見ながら、細い道をゆっくり歩を進めていく… しかも京都という街の感触を身体全身で感じながら…
美しい絵画を鑑賞した後は、美術館付近をゆっくり散策。平安神宮は何十年ぶりだろうか… 外国からの訪問客が写真を撮ったりしていた。神殿でお参り、何を祈ったのだろうか…
家族への土産として京都名物「八ツ橋」を買ったときに、感じの良い女性店員さんの『おおきに』という言葉に触れ、「ここは京都なんだ… 」とひとり反芻しながら、とても温かい気分になれた。
往復5時間の新幹線では、いつものように読書。読んだのは吉村 昭氏の短編集「遠い幻影」(文春文庫)。この短編集に収められている、東北の寒村で実際にあった事実をもとに書かれたという「梅の蕾」は秀逸で、日本文学の中でも優れた短編小説の一つに挙げられる作品にめぐり逢えた。
この小説を読み終え、新幹線のシートに座る筆者は、ひとり目頭が熱くなる思いを抱きながら、車窓から遠くの景色を眺めていた…
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ブログ後記
京都市美術館でのフェルメールの「水差しを持つ女」の情報を知らせてくれたのは「みんカラ」のさる方からであった。有難うございました。
そのお陰をもって、日本初公開というこの作品との出会いに無上の歓びを感じている。
さらに、京都という趣のある街並に、今更ながら日本の文化・歴史の起源を見たような気持ちを持たせてくれた。次の機会には、ゆっくり京都めぐりをしようと思い始めていた。
written by Seikoh-Udoku
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