なんか1ヶ月ぶりの更新ですね・・・
あ、とりあえず生きてますよ~。
ではちょっとした車ネタ。
レヴォーグちゃんの走行距離が5万5千kmを超えました。
このうち9割以上が通勤なのでなんとも複雑な気分ですね。
さて、昨日3月3日は愛知県の小牧市にある航空自衛隊小牧基地にて平成29年度のオープンベースが開催されました。
平たく言えば航空祭ですね。
小牧基地は名古屋飛行場と隣接していて、名古屋国際空港時代にはひっきりなしに旅客機や貨物機などが離着陸する関係でどうしても航空祭の飛行展示は制限されるものになってしまっていました。
国際空港がセントレアに移転して県営名古屋空港になった今はトラフィックもずいぶん緩和されたのですが、いろいろアレな事情で飛行展示は当時以上に制限されたものになっています。
それでも開催する小牧基地は可能な限り来場者を楽しんでもらいたいと努力されてたのはとても感じられました。
なんといってもこれ。
第1輸送航空隊のC-130H輸送機のなんと6機大編隊です。
輸送機が編隊を組んでデモフライトをするのは世界中のエアショーでもあるのでしょうけど、大型のC-130が6機で編隊を組むなんて世界でも珍しいのではないでしょうか。
全長29.8m、全幅40.4mの機体ですから頭上を航過する編隊は実に1辺が数百メートルにもなるわけです。
続いて救難教育隊のU-125A救難捜索機×2機と第1輸送航空隊のKC-767空中給油・輸送機×1機による異機種編隊です。
機体の大きさがまったく違う機体同士の編隊は見た目以上に難しいんでしょうね。
先頭のKC-767の大きさは48.5m、全幅47.6m。
両側を飛ぶU-125Aは全長15.6m、全幅15.7mと3回り以上の差があります。
着陸態勢に入るためにブレイクするU-125A救難捜索機です。
U-125AはビジネスジェットBae125をベースに救難捜索用の機器を搭載するなどして生まれた機体で、ジェット機の高速性能を生かして救難ヘリコプターよりも早く現場に到着して海や山岳などで救難者を捜索・発見して救難ヘリコプターを支援する航空機です。
続いてC-130H輸送機が脚を出したままの「ダーティ状態」で会場上空をフライパスします。
C-130Hはジェットエンジンでプロペラを回すターボプロップエンジンを4発搭載しています。
プロペラをジェットエンジンで回してるのですから4900馬力という大馬力を出すことが出来ます。
一方でKC-767ほどの高速は出せませんがエンジンの効率が良いので航続距離も長く、5トンの貨物を載せて4000kmほど飛べるそうです。
KC-767もダーティ状態でフライパス。
KC-767はその名前のとおりボーイング767という旅客機を空中給油・輸送機に改造したもので航空自衛隊とイタリア空軍しか保有していません。
航空自衛隊では4機が配備され平成22年度から本格運用が始められました。
米空軍ではこのKC-767を米空軍仕様にしたものをKC-46ペガサスという名前で採用することが決まり、運用が進められています。
航空自衛隊も空中給油機の追加調達が決定してKC-46が新たに配備されることになっています。
続いてカーゴドアをあけて会場上空を航過。
C-130は貨物を機体に積み込むときは機体後部のカーゴドアをあけてそこから詰め込みます。
このドアは地上での貨物の出し入れのほか、着陸できない場所に貨物を届けるため空中から投下したり空挺隊員の降下のためにドアを開閉することもあります。
重い貨物を車両やカーゴリフターに載せて機内に搭載するのですから、このカーゴドアはかなり丈夫なんでしょうね。
展示を終えたC-130Hが着陸しました。
航空自衛隊ではC-130H輸送機を16機調達して小牧基地の第1輸送航空隊に配備しています。
航空自衛隊が活動を行うにはさまざまな物資が必要不可欠で、修理や補給用の機材や部品などを各地の基地に届けています。
ある程度の不整地でも離着陸できることや航続距離の長さを活かしてイラク復興支援やアフリカのソマリア沖での対海賊対応など日本の国際貢献を支える物流の要として、また大規模災害時の救援物資の輸送をする縁の下の力持ちです。
続いてお隣の岐阜基地から飛行開発実験団のF-2A戦闘機が展示飛行に参加です。
アフターバーナを使った旋回などのフライバイを実施しました。
F-2がKC-767と空中給油デモです。
今回はデモンストレーションなので実際には給油口に給油ブームを差し込んではいませんが、実際にはKC-767の機体後部下にある給油ブームを伸ばして、F-2戦闘機の背中にある給油口に挿入して空中給油を行います。
この空中給油ブームは5台のテレビカメラがセットされていてコクピットから遠隔操縦で給油オペレータが給油ブームを操作します。
着陸することなく空中で給油を行うことで戦闘機などの行動範囲を広げたり滞空時間を大幅に延ばすことが可能になりました。
続いて陸上自衛隊第10飛行隊のOH-6観測ヘリコプター、海上保安庁中部空港航空基地のAW139「かみたか」がフライパスをしていきます。
続いて恒例となったCH-47J輸送ヘリコプターの消火放水デモです。
超大型の消火バケツに水をいれ、空中から放水を行うもので、森林火災などで威力を発揮しそうですね。
これだけ重量があってしかも機体から長く伸ばした場所に重量物があるのでかなりのモーメントが作用しますから操縦も相当の技術が求められるんでしょうね。
CH-47Jは陸上自衛隊では大型の輸送ヘリコプターとして配備されていますが、航空自衛隊では滑走路を持たない離島や山岳地帯にあるレーダーサイトなどへの物資輸送や災害派遣での物資輸送に活躍しています。
先ほど会場上空を航過していったC-130が着陸態勢にはいります。
これにて午前の飛行展示は終了です。
ここからは地上展示機をいくつか。
飛行開発実験団のF-15J戦闘機です。
近代改修が施された機体で、空気取り入れ口横にはIEWSのアンテナのフェアリングが目立ちますね。
第8航空団第6飛行隊のF-2A戦闘機です。
福岡県の築城基地に置かれている部隊ですが、ずいぶん遠くから地上展示にやってきたんですね。
先ほど飛行展示を行ったのもF-2Aですが機体の色が違うとがらっと雰囲気がかわります。
岐阜基地の飛行開発実験団のF-4EJです。
去年の岐阜基地航空祭で話題を独占したといっても過言ではない特別塗装機ですね。
濃緑色をベースに茶色・黒・黄緑色のデジタル迷彩に主翼前縁を黄色に塗るという非常に凝った塗装が施されています。
目の前で見ると完成度の高さに驚かされます。
海上自衛隊第3航空隊のP-1哨戒機です。
エンジンも含め国内開発された国産の哨戒機ですが非常にこだわりを感じる機体になっています。
パッとの見た目は中型旅客機にいくつものアンテナをつけたように見えますが、よくみるとエンジンの空気取り入れ口が真円ではなく上下につぶれた楕円状になっています。
このエンジンは国内開発されたF7というエンジンで、旅客機などに比べると比較的低空を長時間、比較的低速で飛ぶというかなり特殊な飛行をする対潜哨戒機のためには大パワーの大型エンジンでは燃費が悪く、米国や欧州にもちょうどよいエンジンはありません。
そこで日本が独自に開発したわけです。
日本のお家事情もあって低騒音で、P-3Cに比べるとかなり静かなんだそうですよ。
機体は電子機器の干渉を防ぐために電線ではなく光ファイバーで操縦装置と舵などをつなぐフライバイライトという技術を使っています。
こちらは救難教育隊のUH-60J救難ヘリコプター。
今回は救難展示がなく、救難教育隊はU-125Aの航過のみの展示で非常に寂しかったですが、いろいろ事情もあるのでしょうね。
来年は期待したいです。
こちらは破壊機救難消防車。
最近新型の破壊機救難消防車があちこちの基地で配備されていますね。
この車両はローゼンバウワー社製のものです。
このほか消防からは全地形対応車レッドサラマンダーが展示されていました。
さて午後の飛行展示です。
離陸していくKC-767空中給油・輸送機ですね。
もともとが大型の旅客機なので機内のサイズや航続距離も大きく30トンの貨物を搭載して7200kmの航続距離があるそうです。
空中給油機とはいえ、機体の胴体全部が燃料タンクというわけではなく(さすがに重くて飛べまへんがな)、下部に燃料タンク、上部は貨物室になっています。
貨物室には物資や人員をのせることができて、人員なら200人ぐらい乗せられるそうです。
KC-767とC-130Hの空中給油デモです。
こうしてみるとC-130のほうがひとまわり小柄なんですね。
大型機どうしの空中給油デモがみられるのはここ小牧だけです。
3機で会場上空を航過していくC-130H輸送機。
以上で飛行展示は終わりです。
本来ならブルーインパルスの飛行展示も計画されていたと思います。
ところがどっかのアレな団体がいちゃもんをつけたり、春日井市はたびたびブルーインパルスの展示飛行に中止を求めたりしてました。
その結果、来場者は昨年の6万数千人から今年は1万人に激減しました。
地元の商工会や地元をアピールしようとがんばってる人たちのブースもあちこちで閑古鳥でした。
さぞ落胆されたと思います。
これがお望みなんですよね?