Dセグメントの新型車をネタにブログを書いたら、あらためてブランドの重要性に思い至ったワケですが、実はこのブランディング(ブランドの構築)って、日本の自動車メーカーは苦手というか、どーもその必要性だったり重要性には最近まで気付いていなかった節があります。
現時点ではスバルが或る程度のブランディングが出来ていて、マツダが急速にブランドを確立(ブランドイメージを再構築)しつつあり、レクサスは今一つ決定打を欠いている、なんて感じでしょうか(^^;)。
ブランディングは当たり前ですがメーカー自身が行うモノです。それは自社の製品を通じて。更には宣伝や広報といった活動を通じて個々の製品のみならず、メーカー自身が「我々ってこういう会社」なんていう情報を発信していくことなんですが、ボクの記憶(認識)では、日本の自動車メーカーが個々の製品の宣伝はともかく、自社のブランディングを指向して会社の宣伝をするケースは非常に少ないと感じていて、それ故に最近のマツダのブランディング活動は際立って見えます。第63回 日経広告賞で自動車・運輸部門 最優秀賞なんか取っちゃったりして。
スバルの「ぶつからないクルマ。アイサイト」とか、ホンダの「Do you have a HONDA?」なんてのはありましたけど(^^;)。
繰り返しになりますが、ブランドはメーカーの製品によって構築されていくモノです。ただその一方で、我々オーナーも非常に重要な役割を担います。それは時に、メーカーの思惑とちょっと違った形(ブランドイメージ)になったりすることすらあり、出し手と受け手の双方によって、ブランドイメージって構築されていくもんだと云えます。
だってメーカーがいくら「我々はこうだ!」って言ったって、消費者が「そうは思えん」となれば、、、でしょ?(^^;)
さて新たなブランディング(ブランドの再構築)に邁進するマツダですが、お友達から「ちょっと語ってょ」とリクエストがあったもんだから、ちょっとネタにしてみます(笑)。
ちなみにですが、マツダがどんなブランドになろうとしているかはボクは明言しませんょ(苦笑)。マツダが何と言っているかを紹介するだけ^^;
マツダは「
お客さまの人生においてかけがえのない存在となり、お客さまと特別な絆を持ったブランドになること」を目指す、と言っています。
そして「
10%の熱狂的なファンを作ることによって、世界の2%のシェアを取る」とも言っています。
個人的には熱狂的なファンが10%も出来ればシェアも10%を超えると思うのですが、まぁそれは置いておいて(^^;)。
これが彼らの目標と言うかゴールとするならば「じゃぁどーやって熱狂的なファンを10%も作るのか?」という手段については、まさに彼らの生み出す
商品によって実現していくしかないワケです。
「魂動デザイン」「SKYACTIVテクノロジー」「人馬一体」なんかですね。
「それで10%の熱狂的なファンが作れるのか!?」そんなこたぁボクにはワカラないですが(爆)、彼らはこれらを武器に世界の2%のシェアを取ろうと考えています。つまり100人の内の二人には実際にクルマを買って欲しいワケです。
じゃぁどんな二人にクルマを買って欲しいのか?
実はマツダの第六世代の各車で明確に"ターゲットユーザー
(買って欲しい客)"というのを定義しています。
以下にマツダ技法で記載された該当部分を転載しますが、、、(順序は各車のデビュー順)
CX-5:
「家族や仲間といった大切な人達とともに ”豊かで充実したかけがえのない人生” を送ることを求めて,仕事にも遊びにもアクティブで,毎日をはつらつと過ごしている方たち」とした。
そして,彼らがクルマに期待することは,「自分の生き方に自信と誇りをもたらし,気持ちに落ち着きと余裕を与え,何事にも果敢に挑戦し続ける活力をみなぎらせてくれること」であると考えた。
アテンザ:
社会的チャレンジャーであり,周囲に知的かつエネルギッシュな人格を伝えたいとの期待を有していることが分かった。こういったお客様の価値観を踏まえ,新型アテンザが提供するべき最重要価値は,「日々挑戦し続けるお客様を強力に後押しする存在」であるべきと結論付けた。
アクセラ:
新型アクセラのターゲットカスタマを一言で言い表すと,「車を運転することを愛し,大きな夢を抱き,その夢に向かってチャレンジを惜しまない全ての人々」である。彼ら・彼女らは上昇志向が強く,自らさまざまなことにチャレンジし成長していくことに歓びを感じており,クルマに対しても自らの手でハンドルを握り,意のままに操る楽しさを享受することに価値を感じている。
デミオ:
「楽しさの徹底的な追求」と「良識に基づいた行動」の二面性を融合させた独自の世界観を楽しむ,流行に敏感な若年層である。彼らは創造性を発揮しながら仲間との刺激的な体験を通じ,成長を思い浮かべた自負心に満ち溢れていることを理想としており,新型デミオは,発信・体験・成長という3つのタッチポイントで,彼らが強い絆を感じる価値を提供する。
CX-3:
30代の「時代の最先端を行くカスタマ層」をターゲットとした。30 代は,独身,結婚,出産と,ライフステージが大きく変化する。彼らは,そんな変化の中,本質を見極める目を持ち,先鋭的なライフスタイルを送り続けたいと考えている。
とまぁ、こんな具合です(^-^)。
個別具体的にはそういう人たちですが、ちょっと二歩ほど下がってどういう人たちなのか眺めてみます。
今度は若年層から年代順に並べ替えてみますが、、、
・流行に敏感な若年層
・夢に向かってチャレンジを惜しまない人々
・チャレンジし成長していくことに歓びを感じる
・30代の時代の最先端を行くカスタマ層
・仕事にも遊びにもアクティブで、毎日をはつらつと過ごしている方たち
・社会的チャレンジャー・知的かつエネルギッシュ
こんな感じの人たちが積極的に選んでくれるように、少なくともマツダはCX-5もアテンザもアクセラもデミオもCX-3も作ったと言っています。もし思惑通りにこんな人たちがマツダ車を買ってくれたとしたら、マツダに乗っている人たちって、
結構、尖がった人たちという事になりますね(^-^)。
既に述べた2%に照らせば、100人の中の二人なワケです。
若者100人を集めたら、流行に敏感な二人だし、30代を100人集めたら、時代の最先端を行きたい二人、チャレンジを惜しまない、仕事も遊びもアクティブ、チャレンジャーで知的でエネルギッシュ。
どう考えても、集まった100人の中でその他大勢に埋もれることの無い、少し目立つ人たちという風にボクには思えます。更に加えて、
というか当然の話ですが「自らステアリングを握ることが好きな人」というのもあるでしょう。
ただ、、、(^^;)
我々消費者はクルマ(メーカー)は選べても、メーカーは顧客を選べません(苦笑)。
ですからメーカーの思惑には合致しない顧客も必ず存在しますし、そういう人たちがマツダ車を買うこと自体もけっして悪い事、イケないことではありません。また、中には「別に特段運転が好きでは無かった」人が、マツダ車を買ってから「運転するのが楽しくて、運転が好きになった」なんていう喜ばしい事例もありますから(^-^)「XXな人はマツダを買っちゃダメ」という話は基本的にはナシです。
そう、メーカーの思惑はソレとして、実際にマツダ車を買った人たちが一体どんな人なのか?そこが正にポイントです。
そして、100%メーカーの思惑通りにいかないものの、実際に
傾向としてどんな人たちが買っているか?が重要になってきます。
なぜなら、街で見掛ける、自分の身の周りにいる「マツダを買った人たち」にある一定の傾向というか"色"が見出せたとき、
マツダを買うのはXXな人たち => マツダってXXな人たちに選ばれるメーカー
というブランドイメージが徐々に醸成されていくからです(^-^)。ね?我々オーナーの役割って重要でしょ?(笑)
前のDセグメントのブログで
メルセデス・ベンツ = お金持ちが買うクルマ
BMW = 運転が好きな人が買うクルマ
なんてブランドイメージがあるとボクは書きました。異論は少ないと思いますが^^;、これらに対してジャガーは「イギリスのスポーティーな高級車」であり、アルファロメオは「独車に負けないイタリア車」をアピールしていて、それらに対してレクサスは、どうも一言で云えるようなブランドイメージを確立できていないのではないか?などとも書きました。
では、マツダのブランドイメージは一体どのようなものに再構築されるのか?これはボクも非常に楽しみです(^-^)
マツダ = XXXXXXXXな人が買うクルマ
マツダ = XXXXXXXXなメーカー
そのブランドイメージとは、幾つかの言い方はあっても一言で表現されるものですが、マツダ自身はあくまで生み出す商品によってしか、それをどうにかは出来ません。後は実際の商品がどんな人たちに支持され、愛されるか?そんなオーナーたちと特別な絆を結ぶことをマツダは目指しているワケですが、さてどーなるでしょうか?(^m^)
そもそもマツダは「XXXXXXXX」に
どんな言葉が入って欲しいと思っているのか?なんて考えると面白いかもw
玉谷さん、貴方はどんな言葉が入ることを期待して、作品(クルマ)をデザインしてますか?(笑)
ブログ一覧 |
マツダ | クルマ
Posted at
2015/09/03 23:58:01