コンテッサ900スプリント/疾走する日本車
投稿日 : 2010年03月01日
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開催中のイベントにて
http://info.pref.fukui.jp/bunka/bijutukan/bunka1.html
乗用車生産から撤退して久しい日野自動車。
当時は外国、特にイタリアン・カロッツェリアにデザインを依頼するパターンがよくありました。
ジョバンニ・ミケロッティと言えば、あのスカイライン・スポーツをデザインした人ですね。
2
まさに60年代のイタリアンGTそのもの!といった風情です。
エンブレムを隠せば・・・
フェラーリだよ
マセラティだよ
いや、ランチャだよ
・・・なんて声が聞こえても不思議じゃない美しさです。
3
ノーズ。
ボンネット先端の4文字エンブレムは当然
"H I N O"
なんですが、普段"日野"が思い浮かばないが故に
"F O R D"
に見えちゃう(笑
こんなに立派なバンパーがあるのに、それは相当ボディ寸法の中に埋め込まれてしまってます。真横からみてもフロント・エプロンらしき部品は見当たりません。
いずれにしても、こんなヘッドライトとそれに繋がる「胴」のようなものがフェンダーを形成しているデザインは当時のイタリアンに良く見られましたね。
正面の写真を撮っていませんが、後で写真集をみたら・・・
ノーズ先端の中央の丸バッジはナント!
カタカナで"ヒノ"なんです!!!
4
ああ、なんて美しいんでしょ(溜息
僕自身は、60~70年代にあったアメリカ車の屋根に洗脳されている変態です。すなわちそれは・・・
まずはピラーレスもしくはサッシュレスの窓、長大なボディ寸法に流れるような抑揚のあるコークボトルライン。あるいは広大なクォーターパネルにオペラウィンドゥ、そしてビニルルーフ・・・といったスピード感のあるもの、もしくは30年代のエレガンスを再現した一種独特なモノです。
どちらにしてもグラスエリアは狭く、相対的にピラーは太く・・・と言うのがベースなんですが・・・
僕は、こんな細いピラーと上品な線にも過剰に反応する身勝手なヤツなんです(笑
全長3830、ホィールベース2150・・・こんなチッポケなクルマなのに、トランクの伸びやかさは!!
背高の座席の多い箱車に爪の垢でも煎じて飲ませてやりたい(笑
5
ドアはなんとサッシュレス!!なんですね~。
1962と言えば昭和37年ですよ!凄い(生唾ごっくん
ナルディ風のウッドステアリング、そして縦ステッチの入ったダッシュパッドとドアトリム。シート表皮は本皮革か?
メーターは多眼で無いですが、その文字盤は数字の傾いた古いアストン・マーチンなんかにあったような見難いタイプ。
(きっと照明なんかも暗いんでしょうねぇ・・・)
6
上はフロントフェンダー、下はリヤフェンダーのもの。
こんな古い車のエンブレムは、文字に下線を引いたものが多いように思うんですが製作上の問題か あるいは単なる流行だったのか。
"BODY BY G.MICHELOTTI"
の文字が誇らしげです。
7
リヤは結構アグレッシブですね~。もしラジエタグリルが無かったら印象も違ってたのかも知れませんが・・・。
フロントに比べるとリヤはバンパーが突き出ています。
中央付近のエンドパネルの「えぐり」はナンバープレート装着を見越した処理でしょうね。
テールランプ付近の造形はかなり複雑です。
8
"Hino"のマークが誇らしげなホィールキャップ。タイヤはBSのホワイトリボン^^
Cピラー付け根のアップ。なかなか複雑なプレスです。
昭和30年代、ウチにはこの900スプリントのベースとなった初代コンテッサがありました。リヤドアの後ろとリヤフェンダーには大きな段差があり、空気の取入れ口があったのを覚えています。
おそらく「一台しか存在しないショーカー」である。・・・ある意味これも歴史の一部だと思うと感慨深いものがあります、素晴らしいものを見せて頂きました。
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