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2024年05月05日 イイね!

アーシングを科学する(番外編)


本編では、走行中の電気の流れを考えれば、「バッテリーのマイナス端子に電気を戻す」という発想のアーシングが、いかにバカバカしい疑似科学(しかも確信犯)であるかを書きましたが、最近は充電制御車(含むアイスト)も増えたので、下手なアーシングをすると「百害あって一利なし」になるので、オマケで書いておきます。


充電制御車は、簡単に言えば、加速時などに発電を止めてバッテリーの電力を使うことで、エンジンに掛かる負荷を減らして燃費を向上させています(実際にはもっと細かく制御していますが)

で、バッテリーへの充電を抑制して良いか否かの判断を、走行状態だけではなく、バッテリーの充電状態でも判断しています。
どういうことかと言うと、以前バッテリーへの充電電流は(電位差と)バッテリーの充電状態で決まると書きましたが、満充電に近くなるとせいぜい1~2Aぐらいしか流れないので、充電電流をセンシングすることで充電状況を判断しているのです。

このセンサーが、オルタからバッテリーへの配線(+側)にある車と、バッテリーからボディまでの配線(ー側、つまりは純正アース線)にある車があって、ー側の車の場合、アーシングでバイパスを作っていると、正確な充電電流を判断できなくなります。

例えば、バッテリーとボディを繋ぐ配線を1本だけ追加した状態なら、充電電流がそちらへも流れてしまうので「本当は充電率が下がっているのに、満充電と判断して」充電制御が働いてしまい、結果としてバッテリーが上がりやすくなります。

逆にバッテリーに何本も繋いでいれば、その集まった分の電気がセンサーのある純正アース線にも流れて「本当は満充電なのに、充電率が低いと判断して」充電制御やアイドリングストップが働かないといった事象が起きます(※1)
更にはエンジンとも繋いでいると、逆流しているかもしれません(※2)

実際、ネット上でアーシングをした方が、クランプメーターを使ってピンポイントで電流測定をしていましたが、ボディとバッテリー間のアーシングケーブルには、ボディ側から約1.4Aが流れ、バッテリーとエンジン間のアーシングケーブルには、バッテリー側から約3.3Aが流れていました(ボディとの間の純正アース線は測っていないので不明ですが、状況的にみて逆流しているはず)


なので、もし充電制御車でアーシングをされていて、こちらのブログが目に留まった場合は、即刻取り外されたほうがいいかと思います。


注釈
(※1)
逆に、アイスト付きの車で、煩わしいアイストを敢えて作動させないために、わざとバッテリーに集まるようにアーシングする手もあるかもしれません。
ただし、当然ですが燃費は悪化するでしょう。

(※2)
もし逆流している場合に、ECUにどのような影響があるかはわかりません(CAN信号の中身がどうなっているのか解りませんが、走行しているのに、一方でオルタネーターが停止したままをエラーと判断すれば、TVキャンセラーのようにセーフモードになる、また最悪の場合はECUが壊れるなどの悪影響があるかも?・・・多分大丈夫とは思いますが)

Posted at 2024/05/05 11:22:06 | トラックバック(0) | 日記

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