結婚して家に来てくれた車 ワゴンR
いわゆる嫁入り道具の一つである。
親御様が持たせてくれた大切なモノ。
結婚前も幾度となく運転させてもらって
仕事以外の車だと視線が最も高い車だった。
スポーツタイプばかりを好んで乗ってきた身としては
生まれて初めてのRV体験。
ターボがなくエアコンをかけたままだと交差点の右折の度に息も絶え絶えだ。
でも窓を開けて走るのがたのしくてたのしくて。
思い出と言えば
妊娠して間もない頃大島にドライブに行ったことくらいだろうか。。。。
そして初めての車検の時
転機が訪れる
見積もりにスズキに立ち寄った時
目にしたカタログが悪かった。
表紙は普通のワゴンRだが
中の1ページに眠った心を呼び覚ますようなページが。
写真で言うところの真ん中のこのページである
エアロRSデビュー
エアロなワゴンRだと思っていたが
カタログの数値を見れば見るほど
今までのワゴンR(ターボ)とは違うとはっきりと書いてある。
じゃあ今までのターボは何だったの?
私が一番最初に買おうとした車は頭ごなしが持ち味の親父に阻止されてしまったが
ズバリ
スズキ アルトワークス
という車なのである
このワークスの心臓をワゴンRという当時”ほのぼの”とした存在
(事実当時はそうだった)
ワゴンRはのちにデビューするRR”ダブルアール”などという
イカツイグレードが出るまでは
フィアットパンダの再来ともいう位なんとも言えない愛らしい車の一つとして存在していた。(と思う)
可愛いわが子に(嫁の車)オオカミの心臓を・・・・
そんな歪んだ欲望にスズキの営業マンは甘いささやきを。
”下取り高く取りますから”
とはいえ高くて簡単に変える額でないがカタログを穴が開くほど眺めていく日々
普通のターボでもいいか・・・
と思っていたりしたが
数日後
印鑑を押してしまう。
スペリアホワイト、5MT、FF、エアロRS
ゴールドと最後の最後まで悩んだが
運転席に座った瞬間すべてが腑に落ちた
ATだと10000回転のメーターが5MTだと120000回転まで打ってある。
3ドアを選んだのは二人子供が生まれても
右側から降ろすのは危ないかもしれないから。
5ドアが出ても買わない。
そして決め手は新規格がいずれ出ますが
”重くなるので今より確実に走らなくなります。”
買うならこれが最後と買ってしまった後悔よりも
安易に5MTを選んでしまったことの方をその時は後悔した。
アルトワークスという車には何度か乗ったことがあったけれど
正直
今でも忘れない
多少大げさではあるが
車重が重く鈍重なはずのワゴンRが突如レーシングカーに急に生まれ変わったようだ
すさまじい加速Gとコーナリングフォース
にこやかな顔をして乗っていたお買い物車とは桁が違う。
当時好きだったアニメのキャラクターのセリフではないが
”殺人的な加速だ!!”
セリカGt-FOURと比べても遜色ない幸せ。
大好きすぎてあっという間に3年が経った。
平成13年、下の子が生まれ右側からは子供を降ろさないなんてルールは
親のエゴでしかない
子供はいつでも起きているわけでもない自分から起きてくるはずがない
寝たまま奥から引きづり出すのが世の常であるなら3ドアはナンセンスな選択だった。
のちにダブルアールが出た時に買い替えておくのが実際には正解だったのかもしれない。
新規格が当たり前の世界にメインカーがR32型スカイラインタイプMの4ドアでは
正直排気量がどれだけ大きくても新規格ワゴンRの方が数倍快適だった。
2人きりだったあの頃ならともかく
今は嫁さんは私の味方ではない。
RRという憧れに乗れるだけで当時は良かったのだ。
大して試乗もせず
契約してしまったことをのちに後悔することになる。
納車が決まり
2型へとチェンジしたMC22Sと言う型のワゴンR RRのシートに座り
走り出した時
私がやっと手にしたアルトワークスの魂は
どこかの見えない処の奥底へ封印されてしまった。
納車されたあの日
”前の車(エアロRS)ってもう返してもらえないんですよね。。。。”
その日から何年も何年もかけてMC22Sの封印を解き明かそうとした。
購入から6年目
SKYLINEを降りて心に開いた隙間を不憫に感じた嫁は
ワゴンRのカギを私に譲ってくれた。
毎週毎週夜な夜な夜のハイウエイを疾ってたあの頃。
次はビルシュタインか、それとも またkeiワークスかラパンの部品を試しに買ってみるか。。。。
大した速度じゃなくてもやっぱり不安定。
エアロRSのあのヒラヒラ舞う感覚はなかなか手に入らない。
ワークスへの憧れはなかなか消えない。。。。
Posted at 2023/05/30 23:14:56 | |
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