ディストリビュータオーバーホール(その1)

　夏頃にRA63（セリカ・カリーナ）のディストリビュータを入手しましたので、装着前にオーバーホールを行いました。
　突然きれいになった様子を挙げますが、分解した上で油汚れを落とし、錆を錆取り剤で除去しています。さらに、クレのシールコートを塗布しています。ディストリビュータ内部は電気的に不安定なので、水はなくとも錆が進行するのです。

内部構造は簡単で、オーバーホールとはいっても、ピックアップコイルが載っている「ブレーカープレート」の分解が主体です。爪4個を外すと本体とベアリングボールが分かれます。それぞれ錆と古いグリスを除去します。ベアリングボールを無くさないようにしてください。

本体側にグリスを詰め、ボールを置いていきます。すべてのボールを置いたら、ベアリングの蓋を置き、爪を止めます。

ブレーカープレートの出来上がりです。この状態で、下部に見える突起を持って軽く回せれば十分です。

今回使用したグリスは、自転車用としても有効な、「レーシングタスク」社製品を使用しました。

ガバナーウエイト側も分解可能なのですが、そこまではしませんでした。何しろ部品の供給があぶなく、今回の作業でもいくつかの部品が製造廃止で、部品取りディストリビュータから取ったものもあります。
　ここでは、ガバナースプリングにプライマー塗料を塗布し、錆の広がりを抑制します。また、ディストリビュータ本体内側には、薄くグリスを塗布する指示が古い整備解説書にありました。ガバナーウエイトのかじり防止対策と推察されます。

ガバナー台座を止める6角スクリューは、下部にあるということもあってよく錆びます。そのため交換と相成りました。部品番号は、90099-04865で、2個使用します。

ブレーカープレートの爪がディストリビュータ本体内壁の窪みに合うように置きます。上からブレーカープレートを押さえつける金属板があるのですが、これが製造廃止となっています。この金属板を、それぞれスクリューで止めます。スクリューの品番は90099-00124で、2個使用します。
その2へ続きます。