飛鳥山"122"花子のブログ一覧

走りが楽しくて、燃費もよくて、使い勝手もよくて、安くて、彼女にも受けがいい車

そんな都合のいい車が存在するのか？
あるんです。いや、あったんです。

それが日本のコンパクトカー業界に名を残した名車、MARCH 12SR。

エンジンはカム、ピストンなど全てが専用品でポート研磨まで施されている。
当たり前のようにハイオク仕様だが、このエンジンはまるでモーターのようにスムーズに回転する。
パワーは110PSとそれ程でもないように感じるが、トルクは1240ccにもかかわらず13.7kgmもある。

それもそのはず。圧縮比はなんと驚異の11.5もある。
名機と名高いDC2インテグラ タイプRのエンジンである、B18Cですら圧縮比は11.1だ。
いかにこの小さな4気筒エンジンが驚異的な潜在能力を持っているかよくわかるだろう。

5ドアでも960kgしかない軽量な車体に、こんなレーシングカー顔負けのチューニングエンジンが載っているなれば楽しくないわけがない。

ボディは随所に補強が施され、脚周りの作り込みも本物。
サスはリアがよく粘り、小さなボディをグイグイ曲げていく。アンダーステアは微塵も感じさせない。
その上で150km/h以上での速度域でも安定しているこの味付けは見事としかいいようがない。

伊達に純正状態で筑波1分14秒を叩き出しているわけではないのだ。
1300cc未満の前輪駆動のNA車では世界最速の車だと言っても過言ではないだろう。

そんなフザケた性能を持っているくせに、燃費はリッター15kmは軽く超える。
ハイブリッドカーには叶わないだろうが、走りの愉しさは圧倒的にこちらが上なのでこの燃費性能も驚異的なものだと言えるだろう。

さらに特筆すべきは価格。新車でも僅か160万円程度だったこの車。
現在中古では40万も出せば最終型の極上車が手に入ってしまう。

専用のフルエキゾーストがついているからノーマルでも排気音は官能的だし、見た目は飽きがこない可愛らしいファニーフェイスだから
初代ミニのようにずっと付き合っていくことができるだろう。