今年も、ホタルの季節が終焉を迎えようとしています…
SONY Nex-5N
Ai-Nikkor 50/1.4 開放 25秒一発撮り
去年辺りから、主にホームグラウンドとしているのは
あの
分断県道・主要地方道34号線沿線の「泉谷川」流域。
阿讃山脈の山沿いを走る、広域農道に掛かる橋のたもとに
「泉谷川ホタルの里」という看板があり、その近辺は
ちょっと知られた鑑賞スポットとなってます。
実際、駐車場に停めて徒歩1分で
暗い森の中の清流をホタルが飛び交う、本格派の景観が楽しめる。
PENTAX K-5
TAMRON 28/2.5(02B) 開放 3枚重ね
が、去年、ここでの撮影中、ふと思いつく。
『・・・この場所でこれほどの生育規模ということは
この場の環境を整えて飼育している、それだけではないはずだ』
そうです。
泉谷川の流域には、和泉寺という山寺を境界にして
およそ民家も農地も一切見当たらなくなるのです。
これ即ち、ほぼ手付かずの山林がそのまま残っている場所を
利用目的すら既に明確でない分断県道が、行き止まり地点まで延びているだけ…という状況。
車で何分も掛かる場所でもないので、調べる価値はありそうだと思い、踏み込んでみたわけです。
見に行ってみて、あら吃驚。
PENTAX K-5 Voigtrander ULTRON 40/2SL 開放 8秒4枚重ね
県道、そしてダムから見下ろす谷川は、無数の光の点が飛び交う、ホタルたちの楽園でした。
明滅の周期もきっかり2秒の「西日本型」、まぎれもなく天然モノです。
去年に引き続き、今年は下流域(といってもホタルの里よりは上流)の密林の中と
去年おもに狙った、県道が二車線の区間の終端に位置する砂防ダムよりも
さらに1キロ弱、山奥へ踏み込んだ位置にある「アーチダム」近辺を
重点的に攻略してみた。
アーチダム近辺は本当に凄かった。
SIGMA 15/2.8EX Fish-eye 開放 15秒4枚重ね
COSINA 55/1.2 f1.4 15秒一発撮り
ダムから見下ろす谷の光景は、さながら地上を星が舞うかの如し。
これ見ても、わざわざ観光地化した美郷へ向かう必要あるのか?と思う位。
(美郷は国道193号などの人工光源が邪魔で邪魔で)
何時間でも見ていたい光景でした。
その他の写真は
ギャラリーにうpしています。
なお、今年もっぱら撮影に使っているのは、一眼レフではなく
「Nex-5N」を主力とする、ソニーの超小型ミラーレスカメラ軍。
Nexには裏技があります。
こいつの超便利のひとつに、ピントが合った場所の輪郭を着色して表示する
「ピーキング機能」というのがあり、
これは「コントラストが最大となるピント位置」を伝えることで、ピント合わせをアシストするもの。
これを逆手に取って、あらかじめピント位置を測定し固定した上で、真っ暗闇の中へレンズを向けると・・・
なんと。ホタルの光が真っ黒なモニタの中で動き回るようになるのですw
「ホタルレーダー」と呼んでいますw
なにしろ、目視では到底解らないような遠くの光でさえ、確実に拾うので
画面内の光点の数がドワッと増えたら、即シャッターを切ればいい。
去年から今年にかけて、この裏技で
数多の絵を切り取ってきました。
でも、まだまだ遣り残したことは多い。
今年は気候がもうひとつだあったこともあるし、来年は今回の戦訓をもとに
より良い絵を切り取ろうと心に誓っております。
注意;
人里から短距離とはいえ、既に人間の縄張りとは言いがたい山野へ踏み込みます。
野猿、イノシシ、マムシ、甚だしきはクマ等、自然生物の脅威と隣り合わせです。
夜間の山野において、生身の人間ほど無力なものはありません。
また、頼りとなる光源が全くといっていいほどありません。
砂防ダムの提体そのものを伝って歩くなどとなると、懐中電灯なしでは
何かに蹴っ躓いて20メートル下の崖へ転落、なんて事にもなりかねません。
(だからホタルが綺麗に見える、とも言うのですが)
一方、道路自体へ目を遣れば
来るたび来るたび、違う位置に落石が増えていたりします。
よほど運が悪ければ、走行中の車両めがけて、ラグビーボール大の隕石が降ってくるなんて事も考えられます。・・・実際数日のうちに何時のまにか増えていたので。
(台風の後で状況視察しましたが、それはもう酷いものでした。所々ヤバそうな尖った落石を手で退けながら進みました。そうしないと、突っ込めば最悪タイヤが裂けます)
正直、危険は伴います。
それなりの慎重な心構えと、可能であれば装備も要します。
酷道・険道とは、元来そうしたものです・・・
Posted at 2012/06/26 01:18:00 | |
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ホタル | 日記