2010年12月05日
「栄光のルマン」
ちょっと前に「ついで買い」していたDVDを観てみた。
ものすごく昔(公開当時)映画館へ2-3度見に行ったことのある映画だ。
F1中継なんかない時代で、たまにやってたレース実況なんかも、もちろん車載カメラなんかないころなので、映像とサウンドの迫力に圧倒され、大変感激した。
この年(1970年?)は、確か実際のレースシリーズにも、映画に主演したスティーブ・マックイーンはポルシェ(映画で乗っていた917でなく、908のMk2)でセブリングのレースに出場していて、2位かなんかになっていたはずで、そんなことからも当時感じた現実感はとても大きかった。
東京で公開された時は、当時日本に2館しかなかった「シネラマ劇場」の一つ、テアトル東京(もう一か所は大阪のOS劇場)での上映を観に行った。
その後通常の映画館で観たときと比べれば、確かにサウンドの迫力は桁が違っていた。
映画としては、改めて観なおしてみると、「あれっ?」と思うことが結構あった。
記憶では、それ以前の代表的レース映画だった「グラン・プリ」がストーリー性の高い物語映画であったのに比べ、レースそのものを真実を訴求していた、と思っていたのだが、改めて観てみると;
‐前年のルマンで事故死していたレーサーの未亡人との絡み(かなり軽めなんだが、必要なのか?)
‐マックイーンがかなりの事故でリタイアした後、チームの別の車に再搭乗(大丈夫か?)
‐最後のデッドヒートでは、前車との差が9秒あったのに、あっという間に追いついている(できんのか?)
‐デッドヒートでは、要するにマックイーンは、ライバルの走路妨害をしてチームメイトを勝たせている(良いのか?)
映画の骨子は、マックイーンが作ったはず(自分のプロダクションで制作)で、自らもレース体験があるはずなのに、どうもリアリティーにかけているような…。
所詮映画なんだから、と言っちゃあおしまいだか、なんとなく改めての違和感を覚えました。
と、まぁ、実はそんな感想もほんとはどうでもいいっていうくらい、懐かしい映画なんですけどね。
余談ながら、当時フェラーリのファンであった私は、実世界での512Sのふがいなさ(対917Kです)に失望していたので、映画の中だけでも、負けはしたものの512Sが結構競い合っていたところが気に入っていたし…。
Wikipediaで調べてみたら、この映画、実はUSではあまり売れなかったとのこと。ちょっと意外な感じだが、上記のような違和感が、結局制作者、スティーブ・マックイーンの自己満足映画とみられたことにもつながっていたのかも知れません。
巨費を投じた(のだろうと思う)割には、「あれっ?」の多い映画(これだけじゃないわけですがね…)としては、ある種やむを得ない結果なのかな?
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Posted at
2010/12/05 18:21:12
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