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2013年03月19日 イイね!

久しぶりにお答えします

久しぶりにお答えします「トランスミッタキーの登録や削除などの機能も通常通りサポートしているのか」と聞かれたので。
その前にワイヤレスドアロックの仕組みについて。

トランスミッタ内蔵キーはボタンが押されると、自身に書き込まれた固有IDと共に押されたボタンの種類を電波で送信する。
正規のフォーマットに則った電波を受信したレシーバは、まず受信したIDが自身に登録されているキーIDと一致するかチェックし、登録されているキーから受信した場合のみ押されたボタン毎のコードをボディコンピュータ(シエンタの電技マニュアルでの名称はドアロックコントロールリレー)に有線で送信し、ボディコンピュータが実際の動作処理を行っている。

レシーバに入る車両ハーネスは全部で4本(BAT電源/グラウンド/RDA/PRG)で、RDAはボディコンピュータへ信号を送出する線、PRGはボディコンピュータからの信号を受信する線である。

今回の純正ワイヤレス乗っ取りシステムは、レシーバとボディコンピュータ間の通信線に割り込み、レシーバのRDAから信号を受け、作成した偽装信号をボディコンピュータのRDAへ流す事で制御していて、つまりレシーバとボディコンピュータはRDAが物理的に繋がっていない。

それ以外はBAT電源とグラウンドから分岐して電源系を確保し、唯一PRGだけが元のままレシーバとボディコンピュータ間のみで直結している。

トランスミッタキーの登録や削除などを行う際には、隠れキャラ出現コマンドの様に通常では有り得ない長ったらしい操作を行う事でモードに入れるが、これら「ドアを開け閉め」「キーを抜き挿し」といった動作はレシーバでは判別できず、ボディコンピュータがそれらの識別をした後にPRG線を使ってレシーバに「正しく登録モードに入ったんで、いまから受信するIDを登録(または追加・削除)してね」と知らせ、それによりレシーバが受信したIDコードを登録/削除するわけだ。

通常使用時においてレシーバからボディコンピュータへは2から4つあるキーのボタンに応じたコードしか送信されない。
通常以外の上述の様な場合のコードなども全て調べて実装すればベストだが、フォーマットの違うコードだったら面倒だし、数年に一度あるかないか程度の操作の為に全てを調べ上げるのも効率が悪い。

なのでトランスミッタキー登録などの特殊な場合には割り込んでいる配線を元に戻した方が手っ取り早い。
そんなワケで試作機ではリレーを載せて機械的に戻せる様にしていた。
写真をよく見ると基板上右下にリレーが載っているのが判るはず。

で、完全版では回路の信頼性そのものは確保できたので、リレーを廃して自前で純正モードをエミュレーションしている。
純正復帰スイッチをONにすると割込みを含む一切の処理を停止して、20MHz動作のPICマイコンが毎秒500万命令を処理できる全能力を注いで「レシーバから受信したコードを無加工でそのままボディコンピュータへ送信する」いわゆるパススルーモードに入り、スイッチがOFFになるまで予約ロックモードに戻らない。

これによりキー登録・削除操作を可能にしているワケだ。
偉そうに書いているが、つまりは横着なことで手間を省いている。

ちなみに通常の予約ロックモードでは無信号状態が10秒間継続するとPICマイコンはスリープに入り、「信号を受信する」「いずれかのドアを開く/閉める」「キーを挿す/抜く」のどれかの操作で復帰するが、パススルーモードではスリープは行わない。

これはすでにフォーマットが判明している通常の押下ボタンコードなら、スリープから復帰するのに十分な時間がある事が判っているからスリープ出来るが、それ以外のキー登録時などでは送信コードがどうなっているのか調査していないため念の為の措置だったりする。

あと、オマケの話なのだがパワードアボタンが押された際のコードを受信した場合には、実際にはパワードアボタンのコードをボディコンピュータへは送信していない。
その代わりに運転席前にあるパワードアスイッチをトランジスタ経由でマイコン制御し、こちらで開け閉めしている。

どちらで操作してもボディコンピュータが行うパワースライド操作に違いは全く無いのだが、トランスミッタキーでの操作ではボタンを0.9秒間押さなければならないのに対し、パワードアスイッチでは0.5秒間で済むのである。
わずか0.4秒間だが感覚的に素早く動作する様に感じられ、今回のシステムでやってる様にパワードアボタン一発でアンロックから0.5秒ドアオープンまで連続して自動に行える速さに慣れると、ノーマルの様にアンロックボタンを押してからさらにパワードアボタンを1秒ほど長押しするのが面倒でイラッとしてしまう。
楽に慣れると苦に戻れないダメな人間なのだ(笑)


とりあえず予約ロックモードとパススルー(純正標準状態)モードの動画でも。
Posted at 2013/03/19 05:01:22 | コメント(0) | トラックバック(0) | 電子回路 | クルマ
2013年03月18日 イイね!

今度こそ追いついた追いこした、はず

今度こそ追いついた追いこした、はずそんなワケでアルファードに追いつくべく追加した機能の話である。
タイトル画像はおまけ作業の結果だったりする。







そう、純正ワイヤレスリモコンから窓を閉める機能だ。

ただしアルファードでは全ての窓を閉めるだけで無く、開ける事も可能だったりするが、シエンタはオート動作が前席のみなので前席ウィンドウ限定、また開ける機能は手間のワリに使わない気がするので、運転席側スイッチに配線引き出し加工はしたものの、接続していない。

PICマイコンの足をフルに使えばオートオープンも実装できたが、他の用途に予約しておきたかったので予備入力と予備出力に振り分けた。
どうしてもやりたくなったら、今度は40ピンの16F874Aを使って基板を作り直せばいいし。

今回の機能追加は労力の8割を、運転席側パワーウィンドウスイッチ(MPXマスタースイッチ)の内部パターンから配線を引き出す作業に費やす。
おまけに新型車解説書に掲載されている簡易回路図、実は全然正確じゃ無いので鵜呑みにして回路を製作するとドツボにハマるので要注意だ。

なんだかんだで紆余曲折したものの、これにて純正キー対応・予約ロック機能は完成である。
ネタ協力いただいたobZenさんにも感謝多謝だ。

せっかくバラしたついでの作業なんで、今まで全く興味を惹かれなかったスイッチのLED照明も打ち替えてみた。

手元にあったチップLEDが3mm角サイズだったのでちょっとデカかったんだが、パターンやランドに接触しない様に角度を変えたりして、なんとか全てのスイッチ照明を打ち替えた。

ロック・アンロックスイッチは赤、運転席スイッチは白、他のドア用スイッチはオレンジだ。
他の各ドアのスイッチ照明もオレンジで統一、機能別に色分けしたような感じか。


昼間と同じぐらいにフラッシュで明るさを保ちながら撮影しても色が判るぐらいには明るい。
なかなか見映えも良くて満足感は高いんだが、老眼に優しくないパワーウィンドウスイッチの回路基板は当分見たくないのである。

さあ、次は何をしようか。


(追記) チップLEDサイズを3mm角に修正
Posted at 2013/03/18 09:16:41 | コメント(3) | トラックバック(0) | 電子回路 | クルマ
2013年03月17日 イイね!

アルファードに追いつけ…あれ?

アルファードに追いつけ…あれ?前回は「レクサスにも追いつけ追いこせ」と銘打って、obZenさんから頂いたアイデアも融合させたワイヤレスドアロック乗っ取り制御計画の完成版を披露した、

つもりだった。

が、これを見た知人から「凄いのは凄いんですが、まだアルファードにも追いついてないですよ(笑)」と言われて愕然とした。
どうやら高級車に装備されている一部の機能が実現できていないようだ。

とりあえず10系アルファードとシエンタの新型車解説書を読み比べながら作戦を立てた。
全く同じとは言えないまでもソコソコのレベルにもっていくのは可能だ。
ただ現状の回路構成では制御出力が足りない。

そこで配線図と実車に搭載されている回路を確認しながら、今までの18ピンから新たに28ピンのPICマイコンで再度回路を組み直す事にした。
実際にはフリーCADのPCBE上で部品の配置替えを行って出力を追加する作業なので、新規で起こすよりは半分の時間で済んだのだが、今回の機能追加では実車の回路にて微細パターンへの配線ハンダ付けが多数ある。

具体的には基板上の0.5mm前後のパターンに0.3mmほどのジュンフロン線をハンダ付け、そんな作業が7箇所もある。
また皮膜込みでも0.6mmほどしかないジュンフロン線を引き回した上にコネクタを付けても、少々チカラがかかっただけで断裂するのは目に見えているから、機器に固定した中継基板を設けて配線のスケアを変更する必要もある。

最終的には制御するトランジスタの配置の関係もあって、マイコンからの制御出力をナマで取り出し、中継基板上に各機能用トランジスタを配置し、制御する機器のボディに取り付けるサブユニット構造となった。



回路的にはフェイルセーフ動作に用いるリレーを廃止し、サブユニットにトランジスタを追いやったおかげで基板上の部品点数は減っており、ケースを1サイズ小さいモノに替えられる程度の余裕がある。
が、1サイズ落とすとケースの全高が低くなってレギュレータや電解コンデンサの配置が苦しくなるので、あえてそのままとした。

シエンタに持ち込んで旧バージョンと入れ替え、テスト用プログラムを書き込んでテスト動作。
問題なくワイヤレス乗っ取りと新機能の両方が制御出来ているのを確認した。
現在、回路変更に伴うプログラム修正と、新機能の追加部分をコーディング中なり。
明日にはお披露目できると思うので、お楽しみになのである。

相変わらず大掛かりなワリには「え?これだけ?」なのだが。
Posted at 2013/03/17 03:30:29 | コメント(0) | トラックバック(0) | 電子回路 | クルマ

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