クルマの冷却水の補充や交換のタイミングはいつ?交換しないとどうなる?

2019年7月26日

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ほとんどのクルマには冷却水が使われています。意外かと思われるかもしれませんが、電気自動車のリーフにも冷却水は使われているのです。完全な空冷エンジンであった昔のポルシェなどは冷却水が使われていませんでしたが、現代のクルマなら冷却水は普通に使われていると思って間違いありません。冷却水もオイル同様にある程度の時期が来たら交換する必要があります。また、減っているときは補充する必要もあるのです。

冷却水には種類がある

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現代のクルマの冷却水はLLC(ロング・ライフ・クーラント)というものが使われています。最近のクルマはスーパーLLCとよばれているものです。それ以前のものはLLCと呼ばれます。スーパーLLCの方が高性能でLLCよりも長持ちするようになっています。スーパーLLCはピンクまたは青の液体。LLCは緑か赤の液体です。

スーパーLLCとLLCを混ぜて使うことはできません。必ず、同種のものを使うようにします。また基本的には色を混ぜないように使います。色を混ぜても冷却性能などに劣化は起きませんが、見た目が濁ってしまうので汚れの判断などが難しくなります。オイル同様に自分で行うことも可能ですが、エア抜きなどの作業が必要でオイル交換よりは高いスキルが必要です。また、LLCは猛毒なので取り扱いに注意する必要があるとともに、下水に廃棄などはできないので、基本的には整備工場やディーラー、カー用品店などで行うのがいいでしょう。

いつ交換すればいいのか?

トヨタのメンテナンス情報を見るとLLCを交換するタイミングは以下のようになっています。
・リザーバータンク内の汚れが目立つようになってきた
・いつも水だけを補給している
・2~3年以上冷却水を交換していない(スーパーLLCご使用中の場合を除く)
・走行距離が多い
つまり、普通のLLCなら車検整備ごとに交換といったものが目安です。 スーパーLLCの場合は、新車時で16万kmまたは7年、2回目以降は8万kmまたは4年となっています。

LLCの補充はどうするか?

LLCは濃度によって凍結温度が決まります。ですから、適正な濃度のLLCをリザーバータンクに補充していくことが大切です。濃度が30%のときの凍結保証温度はマイナス15度です。東京都内でのみ使用するなら、真冬でもこの濃度で問題はないでしょうが、スキーなどに行く人はさらに濃い濃度が必要です。濃度が50%になればマイナス35度まで保証されます。

LLCの希釈には蒸留水が望ましいとされています。水道水はさまざまな不純物が含まれていますので、それが悪さをする可能性があると言われています。しかし、水道水を使ったことが原因で大きなトラブルが起きたという話を聞いたことがないのもまた事実です。理想は蒸留水や純水ですが、水道水でも大丈夫だと思っていていいでしょう。

補充は必ずリザーバータンクに行います。基本的はエンジンが冷えている時に行います。エンジンが温まっている状態でラジエーターキャップを外す事はしないで下さい。熱湯が噴き出して非常に危険です。エンジンが温まっている状態でリザーバータンクに冷却水がないときは、ラジエター本体に少しずつ水を掛けながらリザーバータンクにLLCを足していきます。決してエンジン本体などには水はかけてはいけません。LLCが無い場合は水道水で構いません。その後、整備工場でLLCに入れ替えてもらいましょう。


(諸星陽一)

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