
マツダのスカイアクティブ技術を搭載したデミオが発売されましたね。 10・15 モードが 30 km/l と HV 車に匹敵する低燃費をガソリンエンジン+αの技術改善をもって実現することで、日本の車メーカーの実力を世に知らしめた意義は大きいと思います。また先日ダイハツからも 、E:S テクノロジーとして、これもガソリンエンジンでスカイアクティブを上回る省エネ性能を実現できる予定との発表がありました。これらは、従来の HV 技術でのアドバンテージを含めて、欧州勢の昨今のダウンサイジング・高効率エンジンといった取り組みに対する、日本技術陣の回答とも言えるのではないでしょうか?
ただ気になることもないではありません。低燃費を主体とした環境性能の改善向上と、ドライバビリティ (あるいは Fun to drive とも言えるような点) とのバランスはどうかです。
昨今の地球規模で悪化しつつある環境問題、あるいは日本の場合、東日本大震災と原発災害に伴うエネルギー政策の見直し要請、といった諸問題を踏まえて考えると、省エネルギー性能のためには、ドライバビリティは (ある程度) 後退もやむなし、という方向性も受け入れざるを得ないと理解はしています。がしかし、少なくとも欧州車は、それとは異なるポリシーで技術革新を進めているということは理解しておくべきだと思うのです。
彼らは、クルマ (少なくとも自家用車)の進歩の本質的価値はドライバビリティの向上にあり、当該性能の維持向上を前提として、動力性能等を高効率化することにより、如何に環境性能を高められるか、あるいは両立させられるか、をさまざまな観点から模索しているのだと思います。
環境性能”のみ”を考慮する、あるいは極端に”優先する”理屈を突き詰めていくと、我々は燃費は良いが運転して全然楽しくないクルマに乗らなきゃならないのかという問題に直面します。あるいは更に、クルマ (自家用車) 不要論にまで行き着いてしまうかもしれません。なのでやはり我々にとって、「クルマに楽しんで乗るのだ」という点は、今後の車開発の方向性を考える上で外せない項目だと思うのです。
さてスカイアクティブ技術は、優れた環境性能をもつクルマ (デミオ) を生み出しました。それでは、そのクルマのドライバビリティは、先代に比べてより魅力を増しているといえるのでしょうか?
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Posted at
2011/07/24 10:13:07