渋滞吸収走行って

昨日「JAF MATE」６月号を読んでいて目にした言葉。

「渋滞吸収走行？」

渋滞を緩和する走り方があるというのです。
渋滞なんて、個人の（個々の）車の動きでどうなるものでもないでしょう・・・と思うのですが、記事を読んだらなんとなくナットク。

渋滞を、停止した車列と考えると、その車列の後方に車が１台加われば、渋滞の車列は伸びますね。
でも、先頭から車が１台発進すれば、逆に車列は短くなります。
つまり、渋滞というのは、この、後ろに加わる車の台数と、先頭から発進する車の数が異なることで、長くなったり短くなったりするわけです。
ということは、渋滞を短くするためには、先頭から離脱していく車を増やすか、後方に加わる車を減らせばいい、ということになりますよね。

この、「渋滞吸収走行」というのは、主に渋滞に加わる車の数を減らすための走り方を指すそうです。
具体的には、あらかじめ十分に車間距離を取って巡航し、交通量が増えてきた時点で速度を抑え、車間を詰めすぎないようにします。この車間距離がクッションの役割を果たして、前の車が大きく減速してもある程度の速度を保って走行することが出来ます。こうして、車同士がお互いの走行速度に大きく影響を受けることなくある程度のスピードで走り続けることによって、渋滞の後方に加わる車の数を減らし、渋滞の解消を早めていくという考え方です。

あ、これ、自分が良くやってる走り方です。
読んでてビックリした。

あまりブレーキを踏みたくない（燃費に影響するから）ということで、今のレガシィに乗り始めた頃から自然とやっている走り方です。燃費計の存在も、そうした走行をすることを思いつくきっかけでした。渋滞の中でも、なるべく止まりたくないので、車間距離をものすごく空けることもあります。間に車が割り込むこともありますけど、車間が開いていればあまり気になりません。

誌上では、実際この走り方をする車を数台、グループにして渋滞の起こり始めた車列にくわえてみるという実験を行っています。
そうすると、明らかに、この車列が通ったあとの後続の車列に、渋滞の緩和が見られたそうです。
実際、この走行をしていると、まわりに似たような走行をする車が残って、それが今回の実験で投入された「渋滞吸収走行隊」のような役割を果たすことも、観察でわかっているそうです。

渋滞を「吸収する」という考え方、おもしろいですね。
最近、高速料金１０００円効果で高速道上の車が増えていますが、そのせいか事故が多いなぁ、というイメージがあったのですが、たぶんこうした距離の間合いがわからない運転者がすごく増えて（これは経験のあるなしでかなり変わります）渋滞を酷くするような走行が目立っているのかもしれません。
地方道を走っていると、信号が少ない区間で調子よく走っていたのが、街中に入って２，３個信号が出てきたところでもう渋滞がはじめるのも、この「先頭」がでていかないうちに「後続」がどんどん加わっていってしまうことが素で起きるんだということにも得心がいきました。

にっちもさっちも動けなくなるような渋滞は別ですが、これは少し込んできたな、というような車列に加わった時、少し自分の運転の観点を変えてみると意外と早くそうした状況を解消できるかもしれません。
お試し下さいね。