ゼファー用(オートバイ)に使用するフルコンを探しているのですが、調べていく中で、世界中には様々なECUが存在する事がわかりました。
整理しないと収集が付かなくなってきたので、せっかくならブログの記事にしちゃおうと思います。
~はじめに~
・自動車に使用する訳では無いので、エントリーモデルを基本に比較
・海外取り寄せ品は、米ドル為替レート\150/$ で計算 (円安キビシイ)
~基礎編~1.フルコンとは?
「フルコン」とは、正式には「フルコンピュータ制御システム」の略称です。
従来の工場出荷時のECU(エンジンコントロールユニット)は、メーカーがあらかじめプログラムした設定に基づいて動作し、調整できる範囲は限定されています。しかし、フルコンの登場によって、エンジンの点火タイミング、燃料噴射、アイドリング制御、さらにはターボや排気温度、吸気温度といった各種パラメータまでもが一からチューニング可能になりました。つまり、車両のあらゆるエンジン挙動を自分好みに“フルコントロール”できるというわけです。
2.フルコンの魅力とメリット
完全カスタマイズが可能
フルコンを導入することで、エンジンの動作パラメータをゼロベースで最適化できます。
たとえば、同じ燃料システムでも、高回転域と低回転域で異なる燃料供給量が求められる場合、エンジンマップを自由に変更できるため、エンジンのパフォーマンスやレスポンスを最大限に引き出すことが可能です。
3.センサーとの連動で安全性アップ
現代のフルコンシステムでは、吸気温度、排気温度、TPS(スロットルポジションセンサー)など複数のセンサーが連動し、実車の状況に応じたリアルタイムの燃料補正や点火制御が行われます。
このため、環境温度やエンジン負荷の変化に柔軟に対応でき、エンジンの保護機能としても大きな役割を果たします。
~世界のフルコンご紹介~
■MoTec

言わずもがな、超有名なECUメーカー。オーストラリア産。
サポート・開発が手厚い分、お値段もトップクラス。
エントリーモデル「MoTeC M1 GP-Lite」でお値段、\270,000-
ロギング周波数変更やCAN接続モジュールをオプションで追加可能。お値段は。。。汗
カリカリチューンするには、良いと思います。気筒毎に様々なフィードバック制御が出来るそうですが、コンペディション車両でない限り、不要かな〜
メーカーの人間は別として、機能使い果たせる人が、日本に何人いるのやら。。。
昔は何社かの自動車メーカーが、エンジン台上ベンチの初期試験で、モーテックを使っていたそうです。最近はd-SPACEが主流? MATLABを活用したモデルベース開発ですよね。
■LINK

こちらも有名どころ。Motecと同じくオーストラリア産。比較的安価ながら、ロギング機能が超優秀(らしい)。不満な点があまり無い事が特徴?でも最近は日本代理店がサボり気味?
なんと適合ソフトは日本語対応可(但しLINK G4Xまで。最新型は未対応)。
エントリーモデル「G4X Atom」でお値段、\123,000-
'25/6/8
自分は最終的に本製品の上位品を選びました。最廉価品はブーストコントロール機能が無いので、ターボ車の人は注意‼︎
MAXX ECUと値段で悩みましたが、みんから民が多く使用している事、ノック信号のスペクトルアナライザーが搭載されている事が決め手になりました。
■MAXX ECU

こちらもそこそこ有名?かなり安価。スウェーデン産。
エントリーモデル「MaxxECU MINI BASIC」でお値段、$732.16- (\109,824-)
なんとキャナライザー機能搭載!便利!
ここのメーカーは、ハーネスセットがとてもお得。2.5mのハーネスをセット(上記写真)を購入の場合、合計$755.04- (\113,256)。その差たったの$22!
日本代理店があるので、関税を気にする必要もなし!
■HALTECH

こちらも有名。
エントリーモデル「Elite550」でお値段、$920- (\138,000)
結構安い気もしますが、日本語対応のLINKで良くない?って思える値段設定が微妙なところ。MMAPセンサーが標準搭載されているから、安いかも?
■FUEL Tech

最近見つけた、最有力候補のメーカー。ブラジル産です。
デジタルダッシュメーター内にフルコンが組み込まれた、少し変わったフルコン。細かな設定はできないので、乗用車に使用するのは物足りないかもですが、バイクには過不足なく丁度よい感じ。メーターも追加購入不要!
船舶の使用も想定しており、防水機能も完備。
値段もこなれていて、エントリーモデル「FT450 」でお値段、$1099- (\164,850)。現在、鋭意マニュアルを読み込み中。
ODOメーターも付いてるので、スピードセンサーを取り付ければ日本の車検にも対応可能。
CAN .DBCファイルの変更が出来ない事と、ノックリタード制御が無い事が致命的?そこまで点火時期は追い込まないだろうから、問題ないか?
■MEGA SQUIRT

自分が知る中では、最もオープンソースなECU。回路情報も公式サイトで公開されています。DIYキットも販売されていますが、有名なエントリーモデルは「MicroSquirt」お値段、$299.99(\49,998)!マジで安い。
電子レンジを買う値段でフルコンが購入できる!
ミアータユーザーに人気らしい?こちらも有力候補ですが、防水・防塵が無いです。(バイクには結構致命的)
みん友さんが使用している事で知ったECU。オーストラリア産。
エントリーモデル??「SL-4」でお値段、AU$2280- (\330,430)
まったくエントリーな値段設定ではない(笑)
高いだけあって超高性能で、ケースはCNCの削り出し。
入出力ピンが沢山設定されていますが、かなりの大電流(Max15A)まで対応。Gセンサーも内蔵。
最近?はトルクベース適合も出来るようになったそうです。すごーい。(エンジン台上ベンチ無しで適合できる自身がない)
腕に自信のある方、もしくはその道のお仕事されている方は是非!
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Posted at
2024/08/29 23:43:41