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Mark V Collectorの愛車 [メルセデス・ベンツ Cクラス ステーションワゴン]

整備手帳

作業日:2023年3月19日

【番外編】W204 C180 エアコンコンプレッサー修理 プーリーのみDIYで交換

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目的 修理・故障・メンテナンス
作業 DIY
難易度

初級

作業時間 3時間以内
1
 車両本体とは関係なく部品の整備をする【番外編】。
 先日交換して余剰となったアイドラプーリーとA/Cコンプレッサのベアリングを交換していきます。

 今回取り外したアイドラプーリーやA/Cコンプレッサは、ベアリングが劣化しているだけで、プーリーやA/Cコンプレッサ本体には損傷が発生しているわけではないため、ベアリングを交換すればまだまだ使用可能です(マークVの方ではアイドラプーリー https://minkara.carview.co.jp/userid/1199964/car/2556750/5770452/note.aspx A/Cコンプレッサ-https://minkara.carview.co.jp/userid/1199964/car/2556750/5851764/note.aspx 共にベアリングのみ交換しています)。
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 まずはアイドラプーリーから。

 ボルト抜け止めのOリングを取り外すと両側の座金が外れ、ベアリングの型番(6203で偶然にもマークVのアイドラプーリーベアリングと同サイズ)が確認できます。
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 6203というベアリングは汎用品で、400円程度で流通しているので、ベアリングのみ交換できればプーリーまるごとの価格(3,000円以上)に比較し非常に安価に修理できることになります。

 ということで、プレスに掛けてベアリングを抜き出そうとしましたが、「パキッ」という音と共にプーリーが破壊してしまいました。
 プラスチック製のこのプーリーは、アウターレース両面がモールドされており、ベアリングのみ交換できる構造となっていないようです。

 ということで、アイドラプーリーのベアリングのみを交換するという試みは失敗に終わりました。
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 次にA/Cコンプレッサ-の方に移ります。

 このコンプレッサーは可変容量タイプとなっており、プーリーにはクラッチが付いていないタイプです。

 外周のプーリーが駆動されると、内側の鋸刃状のゴム製継手(ダンパーラバー)を介してコンプレッサーは常時回転する構造です。
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 まず、センターの6mmボルトを取り外します。
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 ダンパーラバーの中心には8mmのネジが切ってあり、ここにボルトをねじ込むことで、ダンパーラバーが抜けてきます。
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 ダンパーラバーがコンプレッサーの軸から外れました。

 現れたのはヘロヘロになったベアリングのシールと多数の破片。

 プーリーベアリングのインナーレースを留めているスナップリングを取り外します。
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 しかし、スナップリングを取り外すまでもなく、ベアリングはバラバラになっていました。

 コンプレッサー側にはインナーレースが残ったままなので、これを抜き取る必要があります。
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 汎用のギアプーラーをベアリングの溝に掛け抜き取りを試みます。
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 これで抜けなかったら他にプーラーを掛ける場所が無いため厄介なことになると思いましたが無事に抜けてくれました。
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 破損したプーリーの取り外しが完了。
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 ベアリングの寸法を測定すると、内径35mm✕外径52mm✕厚さ20mmのもので、国内では見つけられませんでしたが中国から取り寄せは可能なようです。
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 ベアリングだけ交換するにはプーリー内側に残ったアウターレースを抜き取る必要がありますが、治具が掛かるほどの厚みが無いため、バラバラになったベアリングを再度組み立ててインナーレースをプレスで押してみることにします。
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 しかし、再組立てしたベアリングはクリアランスが大きくなっており、インナーレースが斜めに抜け出してしまいました。

 また同時に「パキッ」という音も聞こえたため、よく観察するとプーリーにクラックが入っています(プラスチック製の部品は嫌いです)。
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 これで、このプーリーは使用できなくなりましたので次なる部品を検索していると、ありました!

 商品名は「電磁磁気クラッチ」となってますが、これ、クラッチではありません。
 しかし、送料入れても4,500円程度なのでとりあえず注文しておきます。
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 コンプレッサー側には破損したベアリングが付けた傷跡が残っていますので、ルーターでバリを削り落としておきました。
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 そうこうしているうちに10日ほどで部品が到着。

 画像下、右側が新品です。
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 形状・寸法は同一ですが、金型のパーティングラインがクッキリと浮き出ており、そのまま使用するとベルトに悪影響が有りそうだったため、ヤスリで修正。
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 コンプレッサー本体への装着はプレスで押し込む必要もなく手ではめこむことができました。
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 スナップリングを取付けます。
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 確実にスナップリングが溝に嵌るよう、破損したベアリングのインナーレースを当てて打撃を加えておきます。
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 ダンパーラバーをコンプレッサーのシャフトに圧入しますが、当初装着されていたボルトでは短すぎてネジ山に掛かりません。
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 ストックしているボルトから少し長いものを探してねじ込んでいくと、ダンパーラバーが圧入されていきます。
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 長いボルトが底付きしたら、正規のボルトに交換して更に締め込んで交換完了。
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 純正のValeo製A/Cコンプレッサ-が復活しました(抵抗なくスムーズに回転します)。

 最初からこの方法で修理しておけば1/10以下の4,500円ほどで済んだわけですが、家族の足となっているこの車は即日修理する必要があったため仕方ありません。
 現在装着しているMAHLE製のコンプレッサーの予備として保管しておくことにします(出番が無いのが一番ですが・・・)。

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この記事へのコメント

2023年3月19日 10:15
こんにちは♪
相変わらずの濃い内容で読み応えがありました。
交換した元パーツを修理して予備で置いておく発想、技量は素晴らしいですね〜☺️
コメントへの返答
2023年3月19日 14:31
こんにちは〜
いつもコメントありがとうございます!

貧乏性なので、なかなか物を捨てるということができません。
壊れたパーツでも、「後々部品取りになる」とか、「新品購入した中国製より当時のものの方が品質が高いはず」とか考えだすと、どんどん溜まってしまいます(笑)。

保管場所も限られているため、たまには整理しないといけないのですが・・・
2023年3月20日 9:03
こんにちは。

新品パーツの金型のラインまで確認されているとはとても参考になりました。
新品交換だからとパーツわ鵜呑みにしてはなりませんよね。

次回の作業も楽しみです。
コメントへの返答
2023年3月20日 15:01
こんにちは〜
コメントありがとうございます!

AliExpressの中国製品は安価で助かるのですが、品質面では今ひとつのものが多いですよね。
今回のプーリーも使えればラッキー程度に考えています。

次回作業は・・・・無いのが一番いいのですが(笑)。
2023年3月20日 15:24
次回の作業は確かに無いに越したことありませんね(汗)

失礼しました(笑)

日本でも社外品、OEMでも品質面で完璧とはいかないものですね。
コメントへの返答
2023年3月20日 15:44
失礼なんて・・・軽い冗談ですので気になさらないでください(笑)。

社外品の選択は非常に難しいですよねー。

純正品を製造しているメーカーの同等品から粗悪な模倣製品まで幅が広すぎて、人柱になる覚悟でとりあえず注文してみるしかない場合も多いですしー。

純正品を選択するのが安心なのはわかっているんですが、特にベンツの場合は価格が極端に高いため、私の場合社外品一択です(笑)。

プロフィール

ごくフツーのしがないサラリーマンです。 少し前まで軽くて速い車が好きだったのですが、いつの間にか趣味で所有する車が2台とも「フレーム構造、車重2t超、規格灯丸...
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