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2025年02月12日

DUCATI SSの整備【16】フロントフォーク交換

DUCATI SSの整備【16】フロントフォーク交換
これまでの試運転程度では不満はなかったので当面使い続けるつもりでしたが、
左フォークからオイル漏れが発生し、だんだん酷くなってきたので、
現車に付随してきた予備部品と交換することにします。

本来はオーバーホールしてから組み付けるべきですが、長期保存されていた場合、再び使い始めてじきにオイルが漏れ出すこともあるのでとりあえず今回は装着して様子見、不具合があれば対応しようと思います。

今までは400SSのフロントフォーク(減衰力・スプリングプリロードの調整機能なし)で、ハイパープロ製スプリング(レートや仕様は不明)が組み込まれているとのことでした。
替わりに装着するのは、900SSのファイナルエディションのものらしき、ショーワ製減衰力・プリロード調整機能付きのものです。
現車と900SS最終型とはフロントアクスル径が違う(Φ17→Φ20)のですが、取り付けに際しては互換性がある(アクスルのねじを受けるブッシュを差し替えればOK)ので、ホイール/タイヤ、アクスル/ブッシュ/メーターギヤやフェンダーは今までのものを再利用して組み付けます。
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取り外し、取り付けは、以前ステアリングヘッドの整備をおこなった際と同じ要領です。
合理的設計で部品点数が少なく、何度もばらして慣れてきたので、1~2時間くらいかな?と見込んでいたのですが、やはりあちこち気になる部分があり、寒風吹きすさぶ中、鼻水垂らしながらしっかり4時間コース(笑)

部品個体差ゆえか、以前はスピードメーターギヤと左フォークボトムとの間に入れていた自作のシム(0.5mm厚、下の写真右側)が不要になりました。
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↑以前写真を取り忘れていたスピードメーターギヤAssy内側。
何か他車からの流用品らしく、かなりあちこち切削加工してあったようで、
恐らくはクリアランスを取るため、ホイールとの間に1mm厚のワッシャーが入っていた(そのためギヤ駆動用ツメが変形していた)にもかかわらず内部で底づきして回転が重かったので、
当方でワッシャー撤去、追加工をして、自作シムでホイールセンター含め寸法を合わせ直してあります。
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●フロント側リフトアップ用パンタグラフジャッキ
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750F1所有時代に作製したもので、お世話になっていたパワーハウスで使われていたものをまねています。
パンタグラフジャッキに自作のアダプター(10mm厚アルミ板を加工)を取り付けて、Oバンクの排気側タペットカバー下側に当ててフロントホイールを持ち上げて使用します。
※フロント側を持ち上げる際、リヤホイール側スタンドはスイングアーム下、リヤアクスルの少し前で受けるようにします。

ステアリングステムの穴に引っ掛けて前輪を持ち上げるスタンドも手元にあるのですが、
ステム脱着やベアリング調整ができない上、ホイール周辺に部材が存在してスペースを取るので、一度も使ったことがありません。こちらのジャッキの方が便利と思います。
さらにはフロントアクスルを抜き差しする際など、微妙な高さ調整が容易で重宝します。

”素材”となったジャッキは実家の納屋に転がっていた日産純正品で、
イラストが描かれたステッカーから察するに510ブルーバード用車載工具と思われます。
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イタリア車の主な鋳造部品には製造年月表示が刻まれているものですが、
ショーワ製フォークのボトムピースには製造年月日でしょうか?スタンプが押されていました。
水色と緑のマーカーで印がつけられているのも、何か作業か完成検査の際のマーキングかもしれません(そういえばウェバーDCOEの上蓋にも幾つかマーキングがされていました)。
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●クリップオンバーのクランプボルト/ナットの修正
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トマゼリ製クリップオンバーです。スロットルグリップで隠れる部分におなじみの刻印があります。
(見えなくなる摺動部に凹凸ができる刻印をわざわざ押さなくてもいいと思うのですが…刻印のフチの盛り上がりをサンドペーパーで毎回削って均しています(笑))
この世代のSSのハンドルバーは、F1の頃のような黒めっきでなく黒塗り仕上げになっていて錆が出やすく、現車は以前のオーナーによると思われますが、錆転換剤を装着状態でペタペタと塗りたくられてしまっていて半固着状態。よくも余計なことをしてくれて…(笑)

ギシギシと渋く音を立てながらボルト(左右計4本)を取り外し、曲がりをチェックした上でタップ/ダイスで雄雌ともねじを清掃・修正して締め直しました。
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以前の状態はねじ山が薬剤と錆で埋まっていてとても手では回せないし、締付トルクがさっぱりわからないような有り様。タップ/ダイスにはかなりの切粉(錆や薬剤も含め)が付着しました。
致命的な曲がりやかじりはなかったのが幸いでしたが、締め付け不足でずれたり、締め過ぎでねじ山を破壊してしまっても不思議でない状況でした。
修正後は当たり前ですが、座面に当たるまで手で締められます。

ちなみにこのM6キャップボルト、製造工程上ありえないのなら気のせいなのですが、
角穴のセンターが0.1~0.2mmくらいずれているように見えます。
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●アクスルピンチボルト締め付け前に、フォークを屈伸させてみたのですが、
以前のものよりも動きが渋い(伸び上がりが遅く、引っ掛かる感じ)ような印象です。
ばねの違いと減衰調整の影響程度なら良いのですが。
アンダーブラケット締め付けは以前のフォーク締付時の規定トルクマークを目印にしたので、
もしかするとフォーク外径個体差によって締め過ぎになっているかもしれません。後日確認します。

前歴が不明で、内部のエアが抜けて(減圧されて)いることも考えられるので、
トップキャップを弛めて伸び切り時に大気圧に合わせるつもりでしたが、適正な工具(22mmディープソケット)がないので続きは後日。

組み付けが済んだところで一旦終了とします。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2025/02/13 20:36:38

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この記事へのコメント

2025年2月15日 13:34
パンタの使い方ズレなくて良いですね
コメントへの返答
2025年2月15日 13:46
ちょうどOバンク排気側のタペットカバーと排気管フランジの間に引っかかるので、ズレずに上げられます。

見よう見まねで試しに作ってみたものをずっと使っているので、もう少ししっかりしたものを作り直したいところです(^^)

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「DUCATI SSの整備【73】SS800との乗り比べ印象記 http://cvw.jp/b/1333960/48560984/
何シテル?   08/07 18:30
灸太郎くん(キュウタロクン)です。 職業・思想・信条・立場など違えど 共通の話題で交流できるのは良いですね。 記述は残ることを意識しています。 ...
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