
たまたまレンタカーで当たった、最新のスバル・レイバックに乗る機会があって、これまで運転したことがあるスバルのクルマの思い出した。
すると、次の4台があり、いずれもそれぞれ当時の勤務先にあったクルマで、個性派ぞろいだった。
順に、乗っていた時期と車種は次の通り。
(1)20年前…3代目レオーネ エステートバンMT
→異形2灯のヘッドランプ、オートチョークだったので、後期型か?
(2)15年前…ヴィヴィオ バンAT
→CVTではなく、3ATだったので、後期型か?
(3)12年前…4代目レガシィー ワゴン後期型
→マニュアルエアコンだったので、おそらく最低グレード
(4)6年前…6代目サンバー バン
→スバルオリジナルの最後。記憶だと中期型だったか
(1)は、最後のレオーネのライトバン。レガシィー登場後もバンはしばらく併売。この型は、いすゞから、ジェミネットⅡなるOEM車もありました。
OHVの水平対向エンジンで、1600CCとは思えない重々しい吹き上がり。
写真がそのクルマのメーターで、指針式のAMラジオや手巻きウィンドウながら、エアコンの風向き切り替えがプッシュ式という、非常に面白い仕様でした。
90年代まで、エアコンのプッシュ式の風向切り替えは上級仕様の証で、E90カローラ(87年~91年)の上級グレード(SE Limited)にこれが採用されて、おおっ、高級車みたいだと思ったというのに、もっと古いレオーネにはバンまでにも採用されていたとは!
メーター内に、クルマを上から見た絵があるのも、バンには無駄な仕様ながら、ちょっとかっこいい。スカイラインジャパンにも通じる?
(2)のヴィヴィオは、こちらも軽のバンなのに、4気筒エンジン。まぁ、スバルオリジナルの軽は、2気筒から一気に4気筒のクローバーエンジンになっていて、スバルの軽の生産台数から、バンだけ作り分けすることもできず、よって4気筒だったわけだが、今となっては非常に贅沢なことです。
しかし、乗ってみると、やっぱりトルクが無くて出足が厳しいし、4気筒だからって3気筒より静かかっていうと、そんなことはない!
確かに、3気筒の音はしないものの、出足が悪いから踏み込むため余計うるさくて、軽自動車から4気筒が絶滅したのも分かります…。
今や、トヨタは1500でも3気筒ですから、660が4気筒だった時代が懐かしくはありますが。
もともとヴィヴィオのオートマはCVTが売りで先進的だったのに、耐久性とコストの問題から、バンはスズキの軽と共用の3ATに格下げになったという、珍しい遍歴を持つ車でもあります。
(3)のレガシィーはおそらくあまり売れなかった低グレードでしょうが、そこはレガシィーでいいクルマでした。2000CCのSOHCエンジンも、そんなに力不足は感じなかったし、しっかり水平対向らしい音も聞けたし。懐かしの4ドアハードトップを思い出させる、今や絶滅危惧種のサッシュレスドアも、よかった((1)のレオーネもサッシュレスドア)。
(4)のサンバーも、(2)と同様の4気筒エンジン。キャブからEGIに進化しているものの、力がなく回すとうるさいのは変わらず。98年以降の新規格軽自動車になって、箱バンは前輪を前に出したセミキャブに移行する中、スバルは、継続してキャブオーバーを堅持。生産コストの問題とか大人の事情もあったんでしょうけど、小回りは効いたし、アクセル周りのスペースに余裕があるなどメリットもあったと思います。
スバルは後輪の後ろにエンジンがあるRR駆動だったので、前輪を前に出すとフロントの荷重が少なくなりすぎて、操安の面でも厳しかったのかも。
昔のスバル車には、スバルならではの「独特さ」があったのを思い出しました。
最新のレイバックも、水平対向という独自メカはあるものの、スムーズなCBエンジンは「非常によくできた4気筒エンジン」といった感じで、スバルファンに叱られそうですが、独自性は薄れていると思います。
もっとも、燃費やスムーズさ、静粛性を突き詰めていくと、どの会社のエンジンも同じ方向に行くのでしょうから、さらに独自性を求めるのは酷というものかもしれません。
Posted at 2024/07/17 22:01:54 | |
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