コラム ~最高回転数の考え方~
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
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今回はコラムでも書こうかと思います。
この事どこに書こうか迷ったんですが、せっかくブログとは別コンテンツで残せるのでこっちに書こうかと。
さて、これは俺がとあるバイクショップで聞いた話なんですが、
「そのバイクの回せる最高回転数は何回転か?」
ということです。
注意点ですが、これはあくまで俺のエイプ50でパーツ選定をする時にアドバイスもらったことなので、全てのバイク・4ストロークエンジンに当てはまる物ではない可能性が高いです。
これを読んで「エンジンブローしたじゃねぇか!責任取れ!!」と言われてもどうしようも出来ないので・・・・・そこだけはご了承願います。
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さて、最高回転数についてですが、4ストロークエンジンが「高回転まで回しすぎてエンジンブローする」という時、どんなことが起こるかわかりますか?
例としてあげると
1.バルブが「バルブサージング」という現象を起こし、ピストンと衝突して曲がってしまう、ピストンが損傷する
2.高回転過ぎてピストンとシリンダー間の油膜が切れてしまい、ピストンシリンダーが焼き付きを起こしてしまう
3.カムシャフトが高回転で油膜切れを起こし、焼きつき・カジリを起こしてしまう
4.ロッカーアームが折れてしまう
5.バルプスプリングが高回転に耐えられず折れてしまう
6.クランクシャフト関係のベアリングが焼きついてしまう、吹っ飛んでしまう
7.コンロッドが折れてしまう
8.ピストンが熱に耐えられず溶けてしまう
ざっと考えただけでこれだけあります。
その中で特に多い現象が1と2だと思います。
2は適切なオイル管理をし、燃調をしっかりと取ればそうそう起こる物ではありませんが、1に関してはパーツを交換しない限り必ずと言っていいほど起こる現象です。
バルブサージングを起こす原因はバルブスプリングと各部品の重量のバランスによる物ですが・・・・ここでは純正状態でのお話とします。
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純正状態ではメーカーの推奨する最高回転数と言う物がタコメーターにちゃんと表示されていますよね?
そう、「レッドゾーン」です。
つまりレッドゾーンのすぐ手前がメーカーの推奨する最高回転数なワケです。
しかし、エイプ等タコメーターが装備されていないバイクも多数あるのも事実です。
そういうバイクは殆ど回さないクルーザーとかエイプのように高回転まで回す使い方をしないバイクばっかりなんですが・・・・
こういうバイクの最高回転数の計算方法を教わったんですが・・・・
「メーカー発表のピーク馬力発生回転数 × 1.5」
と言うことです。
エイプ50の場合、純正状態でのピーク馬力発生回転数は8000rpm。
これを1.5倍すると12000rpm。
オール純正シリンダーヘッド状態での最高回転数はこういう風に計算するようです。
まぁあくまでシリンダーヘッド周りの最高回転数の計算方法ですけど・・・・
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で、この最高回転数をもっと上げる方法ですが。
一番手っ取り早いのは「バルブスプリングを強化する」事ですね。
ピョコピョコ動いてるスプリングを硬くすることによりバルブサージングを起き難くするってワケです。
さて、現在俺が確認しているエイプ50用の強化バルブスプリングの最高回転数を発表します。
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エントリーNo1:泉モータース強化バルブスプリング
間違いなく最強のバルブスプリング。
最高回転数は20000rpm程かと思われます。
ただスプリングレートがあまりにも高すぎる為、ロッカーアーム・カムシャフト・そしてカムチェーン等に物凄い負担がかかります。
ホントに一発勝負のレース用ですかね・・・・
エントリーNo2:デイトナ ハイカムシャフト付属強化バルブスプリング
これはパーツレビューにも書きましたが、デイトナに直接問い合わせてわざわざ確認しましたw
最高回転数は14000rpm。一般的な使用には十分すぎる程の高回転です。
普通のチューニングならばこれを付けておけばバルブ周りのブローは殆ど無くなるのではないでしょうか。
エントリーNo3:CB125T 純正バルブスプリング
現在愛用中のバルブスプリング。
実はCB125Tはバルブ周りのパーツがエイプ50と殆ど同じなんですよね。
そこで、スプリングだけ流用しようと言う話が出たんです。
CB125Tのスペックを見てみると
最高出力:11kW(15PS)/11000rpm
とあります。
つまり、11000 × 1.5 = 16500
計算上では16500rpmまでバルブサージングが起きない事になります。
どうやらこれは当たっているようで、16000rpm回してもエンジンは普通に回りますね。
エントリーNo4:シフトアップ ハイレンジカムシャフト付属強化バルブスプリング
実は持ってますシフトアップのハイカムw
でもこれは・・・・いや、多くは語るまい。
それに付属されている強化バルブスプリングですが、正直な話詳細不明です(汗
まぁ、デイトナと同じく14000rpmまでと考えておけば大丈夫だと思うんですが・・・・(不確定です!)
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そんなこんなで最高回転数の計算方法・各バルブスプリングの回転数の参考などを書いてみましたが・・・・
高回転まで回すというのはあくまで「回せば回すほど寿命が短くなる」と言うことを肝に銘じておかなければなりません。
そりゃ、メーカー推奨の回転数を大きく上回って動作させてるわけですからね・・・・
あと、高回転で回すのならメンテナンスもキッチリやり、オイルも普通よりも高性能な物を使わないとエンジンを壊す原因になります。
エンジンオイルなんて3000kmも無交換だと水になっちゃいますからね水!
俺は3000kmに到達する前に交換していますが・・・・
愛用オイルは広島高潤のスペシャル10W-30です(3500円/1L)
プラグも高温に晒されることを考慮し、熱価を一番上げて7番としています。
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あと高回転時にバルブサージングを起こさないようにする方法として
「バルブ周りのパーツを軽量化する」
と言う方法があります。
しかし!ロッカーアームだけは軽量化することに反対です!
何を隠そうまてぃぇぅ、最高回転数を14000rpmとしていたときにキタコの軽量ロッカーアームを装着していたのですが・・・・これがポッキリ折れてしまったからです。
こんな苦い経験から、ロッカーアームだけは純正品を使うようにしています。
あと軽量化できるのはバルブリティーナーですかねぇ。
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そんなこんなで高回転化に関する記事なんて書いてみましたが・・・・
極端に高回転化するのって難しいし維持が大変なので、純粋にバイクを楽しみたいだけと言うなら12000rpmまでにしておいた方が無難ですねぇ。
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