2020年08月27日
③ぜひ感想を頂きたい
はみ出しコラム
今から遡ること2千年以上前のこと、古代ギリシャで「哲学」が生まれたようだ。古代ギリシャの市民社会は、大土地所有者がその農地を奴隷によって耕させ、自分たちは空いた時間で、別の活動に取り産んだ。人間たる者、何もしないで過ごすことはできないものだ。余った時間のことを「スコレー」という。時代が下って「スクール」となり学校を意味するようになった。社会が豊かになると技術が進んで、人間は日々の仕事(家事その他)から解放され、自由な時間が増える。これを何に費やすか。そこで人生が決まる、といっても過言ではない。それが現代社会だ。古代ギリシャでは、スコレーを哲学(倫理学、数学、物理学、論理学)に費やしたり、オリンピックも行った。文武両道兼ね備えたものもいて哲学者プラトンがレスリングでオリンピックに出場したことは有名である。しかし、人間には怠惰の精神がある。多くのものは、時間を浪費して、無知、偏見、感情に流される、恐怖に怯えるようになった。デマゴーグと呼ばれる大衆扇動者はその性質を利用して、内容のない、しかし巧みな弁論術で民衆の支持を得るようになった。結果、ギリシャは周辺諸国から滅ぼされることとなった。
はみ出しコラム
プラトンとアリストテレスが活躍した時代には40年の時代のずれがある。プラトンの時代には貴族層のエリートが社会を牽引していたため、それゆえプラトンはエリート教育を解き、専門家こそが判断すべきだと説く。そののち次第に商業が発達して庶民が台頭してきた。それがアリストテレスの時代だ。お金の力は人やモノの動きを活発にする。社会にいろんな価値観を持った人が存在することになる。そこでアリストテレスは、みんなで決めよう、と言ったのですね。しかし、正しく判断ができる能力はどうやって身につくのでしょうか。生まれながらの資質と生まれてのちに受ける教育と。生れ落ちる環境は選べません。そうすると生まれてからの志と努力と結果は各自が引き受けなければならない。これはいつの時代にも通じることです。人生、努力あるのみ。
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2020/08/27 04:11:32
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