エンジン補機類　故障の連鎖

夜の国道を走行中、突然メーターパネルのチャージランプが点灯。電圧計がみるみる下がり12Ｖ未満に。

「ファンベルト切れたか？」と思ったが、エンジンからの異音もなく、前回のベルト交換からさほど多く走行していないので、「オルタネーター故障かな？」と思いながら路肩に寄せる。

エンジンカバーを開けてもベルト切れはなく
オルタネーター故障確定。

深夜で家までまだ８０キロほどあり、どうするか悩んだが、バッテリーを信じて走行再開。
蒸し暑い夜だったが、当然エアコンＯＦＦ、ナビ等電装品を切り、灯火類は最小限に。

走行中、エンジン回転数が落ちるとチャージランプが明るく光り電圧降下、上げると幾分暗くなり電圧が少し持ち直す状態。

とにかく信号停車中も回転数を高めに維持し、少しでも電圧をキープする。
「何とか自宅までたどり着けそうだ。」と安堵。

自宅まであと１０キロほどのところで、エンジン回転数をぐっと上げて加速したところ、なぜか突然電圧が回復し、チャージランプ消灯。
「何で？」と思いつつ、自宅まで無事帰還。車庫にてバッテリー補充電の措置を行う。

またオルタ不調の症状が出るのが不安なので、オルタネーターを摘出し、保有していたリビルト品に交換する。

左が不調、右がリビルト品。

写真をよく見れば分かるが、前回オルタを交換した時、小径プーリーに付替え、エンジン低回転時の発電量増加の措置をしている。

摘出作業は２度目の体験だが、
オルタ本体だけでも
Ｂ端子
ＳＬ端子
エンジンオイルライン２本
バキュームライン３本脱着
と工数が多く結構大変。前かがみの姿勢をとり続けると腰にくる。できればもうやりたくない。

摘出作業時に気付いたのだが、ラジエーターファンとその周辺、オルタ本体にも粘度が高い油のような汚れが付着していた。

どうもラジエーターファンカップリングのシリコンオイルが漏れていたようだ。
シリコンオイルが漏れてしまうと、ファンが常にフリー状態となりオーバーヒートを招く。
去年の夏には無かった連続登坂走行でのヒート傾向の原因が分かった。

今回のオルタ不調は、前回の交換履歴から走行距離だけが原因とは考えにくい。

ファンカップリングから飛散した絶縁性の高いシリコンオイルがオルタ内部のブラシやスリップリングに付着し、ローターコイルに給電できなくなったことが原因と推定する。
エンジンを急加速した後に発電が回復したことも説明がつく。

まずはオルタから。

前回のオルタ交換時と同じく、高回転時の発電量増加をねらってレクチファイヤの中性点ダイオード追加加工を施す。
理論上、加工後の出力は10～15％ほどアップするとのこと。
元が90Ａなので、105Ａ相当のオルタとなる。
さらに小径プーリーも移植。

ファンカップリングはウォーターポンプと一体なのでアッセン交換。内部のシリコンオイルのみ補充する方法もあるようだが、今回はパス。
時間のある時に摘出したオルタも含めて自分でリビルトしてみよう。

オルタとウォーターポンプ、ベルト３本、冷却水（ＬＬＣ）を一新。


「おまえとは、あとどれくらい走れるかな？」