
3Dプリンタの不具合(Ender-3 Max)でここしばらく苦しんできました・・
結果として、不具合が発生した理由は様々複合的にありそうですが、最終的な原因ははっきりしないまま。
しかし結論としては、フィラメント送り出し不足の解消法として一案固まったので共有です。
当初、成形品が、どうもスカスカになってきたなぁ。ということで強度不足を感じていました。
この時、通常のPLAではなく、ナイロン系やABS等のフィラメントを様々試していたので、条件の基準もよくわからない状態にはありました。
Ender-3は、ボーデンタイプという、ヘッドにはエクストルーダーを持っていません。送り出しのサーボモーターはz軸(上下軸)に設置してあって、そこからPTFEのチューブを介して送るタイプです。このPTFEチューブには引っ張りの力がかかります。
①まず、ノズルを様々交換しました。真鍮に加えて、ステンレス、焼き入れ鋼等。
ここで振り返り。
新品ノズルの内側には、切削粉が残っていることが多く、この金属の粉が、微妙に出口を塞ぎ、針でクリーニングをしたとしても、後でまた金属粉が出口を微妙にふさぐ。。。という現象が起きます。
ノズルを交換するときは、内側をよく観察して、金属ブラシでクリーニングしてごみを完全に除去してから使いましょう。
私は温度を上げてみたり、エクストルーダーのギアを交換してみたり、ギアのかみ合強さを変えるばねの調整をしてみたり・・・・結局ダメ。
②まだまだ続きます。上記のノズルトラブルもあったのだと思いますが、それにも気づかず、ノズル温度を上げても吐出量が足りないままのフィラメントを見て、PTFEチューブ内部が削れて、摩擦が大きくなり、フィラメントが出てこないのでは?という想定の下に、チューブを交換しました。
ここにも罠があります。普通に売られている交換用のPTFEチューブですが、微妙に耐熱温度が違うようです。で、新しく買って交換したチューブの加熱ヘッド側が、しばらく使っていると、狭まって、フィラメントを締め付けてしまう状況が発生します。この原因に気づくまでしばらく難儀。
ボーデンチューブは、Crealityの純正品を購入して(色が白から濃いブルーに変わってましたが)、問題なくなりました。AliExさんで買ったので、純正???が少し疑わしかったものの、そもそも大陸製ですからね。
実はこの時少し悪あがきして、PTFEの温度が持たないならば、インサートリングを入れて、内径を確保すれば良いじゃ無いか!ということで、
・チューブ内径をφ2.5mmまで拡径
・外径φ2.5で内径φ2mmのインサートリングを挿入
で、成型テスト。などをし始めましたが、純正PTFEチューブが来て、その確認後問題が起きてないので放置です。。
高温フィラメントでまたダメだったら試そう。
③まだ続きます。これならもう治ったも同然、と思いながら成型をしますが。。。。それでも成形品がスカスカのトラブルが続くのです。成型品の密度が低いまま。
これはもう、ヘッドの劣化に違いないと思い、今度はヒーターヘッドの交換を実施します。
配線は途中でカットして、先端だけ容易に交換可能にしました。

ヒーターブロックがどうやら真鍮?
これも、Ali Exさんで買ったのですが、純正ではない買い物が正しかったのかどうか。結果として、残念ながら、成型品がスカスカになるトラブルはまだ解消しません。少し良くなってはいるのですが。ヒーターブロックが、オリジナルはアルミのようですが、3Rdパーティ品は真鍮?っぽいようでした。
で、だめなので、結局元に戻します。ベース条件が変わったままだとなんだかわからなくなっていくので。
④いよいよ、ハード的な問題ではなく、どこかソフトウエア上のパラメータが書き換わってしまったのか?と思い、ファームを入れなおしたり、パラメータの確認を行いつつ、ネットで情報を読み漁っていると、
Ender側のメニュー→TUNE→Flow というパラメータが存在します。これを変えると、フィラメントの送り量を変えられる、と。
ということで、110→150→180→230%・・・と数値を上げていくと、そのまま充填量が増加していきます。
結果としては、このパラメータを変えると、従来の密度の高い成形品ができるではないですか!
ノズル温度も途中で変えられますね。
しかし課題として、成型を開始してから、毎回手動で設定しなければなりません。
おおむね、増量のパラメータは見通しがつきましたが。
⑤最終的には、送り量がなぜ変化してしまったのかはわからないものの、恒久的な対策として、スライサーソフトの ファイルで
設定→プリンタ→Printer Management
から、プリンターの設定 に入り、Extruder 0のタブで、フィラメント径を標準の1.75mmから1.15mm(この場合は断面積換算230%相当)に変更しました。
このパラメータをあえた後でプロジェクト保存して、以降、新しくプリント設定を作っていく形になりますが、デフォルトで吐出量が変わった状態になりました。
これでしばらくプリントを開始していますが、不具合なくプリントできています。
尚、フィラメント押し出し長さを指定長さと実測で比較して、実際とのずれを設定値通りに補正する、という手もありますが、この方法で230%のフィラメント押し出し量補正をしてしまうと、引き戻し等にもすべて影響するため、ちゃんと成型できない状況になってしまいますので念のため。私の機体で20%程度誤差はありましたが、大勢に影響はない範囲でした。
さて、ようやくリアデフューザーのプリント継続です。長かった。。
根本的な原因が不明なままなのですが、同様の経験した人、いませんかねぇ。。。
Ender-3 Max君にはまだまだ頑張ってほしいので、いったん良しとします。
めでたし?
Posted at 2025/09/28 17:01:20 | |
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