
エクスプローラーの前が、借り物のメルセデスC240(涙目)、
その前が今はなきSAAB95-2.3SEのワゴン。
乗り換える前はレガシィのGTでしたが、さすがによくとばしたので、
というより、どうしても効率の良いエンジン回転で走る方が気持ちが良いからですが、
これは少し控えた方が良いと感じていました。
追突されて、全損になったので、買い換え決断。
速く走れとせかしてくる車はまずいので、自然とゆったり走れる車、
なおかつレガシィより積載量の大きい車、と言う条件でした。
もちろん中古車で。
国産のLサイズワゴンは既に生産停止で、興味もなく、最初から除外。
ゆったり走ると言うことではフランス車でしょう。
しかし、プジョーはエンジンと変速機が最悪だった(今はどちらも良いですね)ので、除外。
シトロエンは以前に少しGSに乗ったことがあり、ハイドロサスは魅力でしたが、
XMやCXは、とても毎日普通に乗れそうもない。
エグザンティアが唯一の選択肢でしたが、デザインが平凡でシトロエンらしくないので、やめ。
パサートやゴルフは、やはり走りそうなので、やめ。
V型5気筒は興味があったのですが。W8も。
そこでたまたま見かけたのがサーブです。結構中は広いし、シンプルで合理的なデザイン。
内装は古い感じでも、独特の良さがあります。
乗ってみるとなかなか乗り心地がよく、静か。ゆったりしています。
これなら飛ばさないなと、決めました。
まず、低圧ターボ。前のレガシィと違い、下からトルクがあります。
で、上がない。ちょうど120kmぐらいが気持ちの良い上限です。
この時のエンジン回転数が約2200回転。
基本設計は20年?近く昔なのに、4速AT(いわゆるボルグワーナータイプで、ロックも少ないやつ)で、
このコンセプトは何?という感じです。
ダウンサイジングの先駆者ですよ!
シャーシーはオペルの借り物、ATだって借り物、シフトレバーもオペルのまま。
しかし、点火系はダイレクトで独特のオリジナル。
プラグをセンサー代わりに使うなんて素晴らしい。
エンジンは自製でも、鋳鉄ブロックの古いタイプ。
それにターボで絶妙の味付けです。
カムシャフト駆動がチェーンなので、耐久性も問題なし。
ボディだけはオリジナルの素晴らしい空力設計です。
確かCDは0.29!という、当時としては最高値。今でも十分通用します。
走るとその良さは実感でき、風斬り音がとても小さく、
雨の日でも60Kmもだしていれば、リアウィンドウに雨滴がつきません。
初期型でしたが、足回りはとてもよく動き、
コーナーでは最初に少しロールするものの、そこから後ろがしっかりと踏ん張り、
その状態でもまだサスはつっぱらずに動くというセッティング。
前は変形のストラット、後ろはマルチリンクの前輪駆動ですが、なかなか。
190Eをもう少し柔らかくしたような感じです。
後期型はスプリングレートも上がって、ドイツ車に近い感じになってしまいましたが。
福井にしばらく住んでいて、この車で初めて大雪を経験しましたが、
ハンドリングは問題なく、デフロスターやヒーターの効きは抜群でした。
さすがスカンジナビアンです。
荷室も広く、独特の動作で出てくるカップホルダーや、
夜間にはスピードメーター以外の照明が消えるモード、
計器パネル!という感じのメーターパネルなど、
やはり航空機メーカーだったと思わせるところが随所にありました。
残念ながら、空調関係のプラスチック部品が弱く、
温度調整や外気・循環切り替え機能などが次々と壊れていき、
ベルト周りの全交換も必要になったため、走行13.5万キロで廃車にしました。
約2年で9万キロ走ったことになります。
シートも良かったのですが、最後には相当へたっていました。
初めてABSを自分で外して持ち込み修理した車です。
修理費2万5千円。(ユニット交換なら15万ぐらいでした。)
ボンネットのエンブレムには2種類あって、
初期型は SAAB SCANIAと なっていますが、
自動車部門が完全に独立した後期型では、 SAAB だけです。
このエンブレムは外して保管しています。
もう町で見かけることも少なくなりましたが、良い車でした。
ちなみにサーブの戦闘機もユニークで素晴らしい実用性能です。
日本にはアメリカ製よりも合っていると思いますが、安保条約がありますから仕方がないのでしょうね。
F15選定時にはサーブも候補にあがっていましたが。
良い車と過ごした時間は忘れないですね。
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Posted at
2014/07/09 11:52:28