だいGC8 エンスト症状トラブルシュート
1
走行中に急なエンスト症状。
たまたま空き地に惰性で逃げ込めたが、雨の降りしきる夜の路地裏での出来事。
20年以上所有しているが、強制停車に陥るのは初めての事である。
直ぐの再始動は叶わず、10分程置いてからのクランキングで何とか始動。
家までは直ぐの距離だったのでどうにか帰宅。
肝を冷やした。
即座にスイッチ化してあるダイアグスイッチによってリードメモリーを実行するが、エラー不検出。
これは困った。
2
症状はセルは回るがエンジンが掛かったり掛からなかったり、掛かってもすぐ止まってしまう。
そうこうしてるうちに全く掛からなくなってしまった。
雨が小康状態である深夜未明にエアフロメーターをストックに交換してみるがエンジンは掛からず。
3
翌朝(日曜日)より本格的にトラブルシュートに入る。
幸い雨は上がって暑い位だ。
本当は同じような不動状態の友人のアルトワークスを見に行く予定でしたが変更。
まずはGCを直さなければ。
4
先ずは火が飛んでるのか確認で、プラグコードから直接スパークを見ることに。
その時はたまたま始動し、ビリビリと左手に電気が走る。
しかし、途中でスパークが無くなりエンジンはストール。
そのままクランキングするがスパークは見られなかった。
点火系なのか?
5
エンジン載せ替え時、リヤウインドウのボード上に外したグリルを置いておいたら真夏の炎天下で変形してアヒル口のようになってしまった・・・間抜け顔。
6
エアフロでないなら、クランク角センサーやカム角センサーだろうかとこれまたストック品に交換してみるがやはりエンジンは掛からなかった。
7
ECUで検出できない電装系不具合の代表はアース不良。
エンジンアースの不良で点火できなかったりというのは良く聞くので、ジャンプケーブルでシリンダーブロックとバッテリーマイナスを直接ジャンプしてみる。
・・・が、特に変わらず。
ま、元々エンジンアースは自作ケーブルで数本追加してるからね・・。
色々考えてみたが、ECU制御のインジェクション車は初爆が無い時点で瞬時に点火も燃料もカットになるので初爆に持って行けない時点でアナログチェックではどちらが原因かは判定が難しい。
そして何度エンストしてもやはりダイアグには何も残らない。
これは泥試合か???
8
フェイルセーフによるカットが入っていたらそもそもECUからも信号は読み取れないと思うが、ECUそのものの不具合の可能性もゼロではない。
一応見て判るような不具合が無いかだけでも確認しておこう。
9
美しいE型STIのECU基盤。
ブラックボックスであるICチップの不具合であればお手上げだが、それ以外の基板上に問題があれば、焼けてる所があったり、電解コンデンサーから液漏れしていたり、目視でもおかしい所があったりする。
が、綺麗なものである。
湿気に弱いので空気が凝っている長期不動などが一番ECUを腐らせるのだが、うちの子のように毎日とは言わずとも数日おきに乗ってるようなクルマではECUの状態は良好に保たれることが多い。
「ヲレじゃねーよ」と言ってるかのような綺麗さである。
10
キーオン時の数秒間の燃圧の充填音は毎回聞こえるし、フューエルポンプとフィルターは昨年新調しているのでまさかとは思ったが、一応燃料も追いかけておこう。
運転席足元から見えるフューエルポンプリレーを手で触れてイグニッションのON/OFFでカチカチの動作音確認。
リレーは作動してるっぽい。
11
そもそも、フューエルポンプリレーのスイッチングはECUで制御しているが、ECUが見ているのはそこまでで、リレーからポンプ間は直配線である。
12
つまりポンプの不具合はリードメモリーでは読み出せない。
項目が無いのである。
ポンプは昨年新品にしているからと余り疑っていなかったが、リレー/ポンプ間のハーネスの不具合の可能性もある。
ポンプまでまともな電気が行ってるか確認しておこう。
13
リヤシートを取ってポンプ直上の蓋を開けます。
14
この状態で音を聞いてみる。
キーオンで2秒ほどジーとポンプの作動音というか、供給音?が聞こえて止まる。
燃圧が上がると一回止まるんだったと思う。
これでセルを回すと再び回る仕組みだったはず。
だが、何度かON/OFFを繰り返していると、音がしたりしなかったり、どういう事だろうとカプラーを外して見てみるが、焼けたり目視でのおかしな所はない。
だが、再びカプラを差し込んでキーを捻ると何事も無かったようにエンジン始動。
最初のうち若干咳込んだが、先ほどバッテリーのマイナスを外していたからであろう。
そのまま20分程アイドリングしたがエンストは無かった。
カプラ部分の接触不良が原因だったようである。
15
カプラーの端子部をパーツクリーナーなどでしっかり洗浄し、接点復活材を塗付。
16
ハーネス側も同様の施工をした。
17
特に焼けたりという事が無くても、エンストに繋がるようなこういった接点不良が起こるのだという事が判った。
電流量に対して端子部が小さすぎるような気もするが、度重なる脱着で咥えが甘くなってきているのかも知れない。
今回はこういった応急処置だけで済ませたが、メインハーネスの被覆内での損傷もあるかも知れないし、タンク周りのホース交換などの課題も残っているので、近いうちに燃料タンクを降ろし、ハーネスやコネクターの点検とメンテナンスをした方が良いなと思いました。
やはり、リードメモリーで読み出せないなら、ECUの管轄外なのだなと改めて確認出来た。
クランク角センサーやエアフロの不具合ならやはりエラーコードが残るのである。
遠回りではあったが、一日で原因が判ってヨカッタ。
[PR]Yahoo!ショッピング
タグ
関連コンテンツ( トラブルシュート の関連コンテンツ )
関連整備ピックアップ
関連リンク