ライトノベル読後メモ８　「キノの旅　XIV」

今月の新刊でございます。

「キノの旅　XIV　the Beautiful World」
（著：時雨沢恵一　2010年　電撃文庫）

主にキノとエルメスの旅を淡々と綴る、
短編集の１４巻です。

キノが主人公ではあるけれど、
キノの活躍を描く話、ではなく、世界を描く話。

口絵のショートショートもあり、読み応えのある長めの話もあり、
かと思うと１０ページにも満たない短い話もあり、
皮肉のこもった、ちょっと考えさせられるような話もあり。
「正しい国」「結婚の国」のエピソードが良かったです。
逆に、「呟きの国」はちょっと何が言いたいのか良く分からなかったです。

そして相変わらず淡々とした文章で、客観的に見せるスタイルも健在。
会話だけの話もあれば、全く第３者の視点の話もあり、
そのあたりも含めて、いつもどおりの、キノの旅です。
もちろん、黒星紅白氏のステキイラストも健在です。

あとは、キノの旅、といえば、あとがき。
と、筆者近影もちょっと楽しみにしていたりします。


ただ、なんとなくネタが尽きてきたのかな？
過去の作品の方が面白かったような気がしました。
それとも、単純に僕が飽きてきただけなのでしょうか？

それでも充分面白いし、短編集って起承転結が短いサイクルで来るから、
一気に読めちゃうんですよね。

今回のひとこと
「あなたを幸せにするのは最後はいつだってあなただ」
だそうです。深いねぇ。