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2015/07/02

写真のトリミングとフチありプリントについて考える♪

1月に入学したカメラ学校のステップアップ講座2(デジタル基礎コース)を修了しました。
7月からは実践コースに進級することになりました。

これまでのステップ1から2の講座では、既存の知識の確認のような内容も多かったですが、実際に経験することの重要性を知ることになりました。また、撮影時に何を考えながら撮り、カメラや構図など、何を変更しながら撮るのかなど、実際に被写体に向かう際の心構えというか、準備と実際の行動を学んだことで、色んな被写体を撮影する際の余裕ができたように思います。

基礎を修了し、次のコースでようやく動きもの撮影、構図の基礎とRAW画像とヒストグラム、プリントのコツなどについて学びます。みんカラではRAW現像や画像の加工が上手な方が多いので、私も少しはできるように頑張ろうと思います。

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今回は撮影のTipsではなく、講義でのプリントにまつわるお話しです。


ステップ2最後の講座では前回の京都府立植物園での撮影実習の作品のプリントを行いました。
プリントにはCANONのDPP3(Digital Photo Professional 3)、Print Studio Proのソフトを使用します。DPPには新しい4のバージョンがあるのですが、まだすべての機種に対応していないこと、32bit,64bitで機能に違いがあるなどで講座で使用できないのです。今年の秋頃にはさらなるバージョンアップで標準化が見込まれているようなので、現在は3と4、両方のバージョンで練習しておく必要がありそうです。


「フチなしプリントではなく、フチありプリント?」

自宅では撮影してもあまりプリントしなくなってしまったのですが、プリントする際は「フチなしプリント」でL判や2L判にプリントすることが多いです。ところが以前に先生から「フチなしではなくフチありで(撮影情報を入れて)プリントしたほうがよい」と言われたことがあります。その際は「フレームに入れる際にフチが無いと台紙で切れてしまうから」という説明だったように思うのですが、今回の最後の講座でもっと深い理由がわかったのです・・・。(その理由はこのブログの最後に書いています。)


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「トリミングは是か非か?」

今回はプリントの前に「トリミング」について説明がありました。トリミングは画像加工のひとつですがその是非については意見の別れることが多いと思います。先生からは「あとでトリミングしないで済むように撮るクセをつけてください。」とのご指導がありました。高画素だからと適当な構図で撮ってトリミングしていると、ちゃんとした構図の写真が撮れなくなってしまうそうです。

ただプロの写真の世界でも作品や写真雑誌は掲載写真はトリミングしないのが前提ですが、逆に報道やスポーツなどではトリミングを多用しているそうです。

同じ被写体で、絞りを変えて撮る。ピント位置を変えて撮る。焦点距離を変えて撮る。場合によってはISO感度を変えたりシャッター速度を変えて撮ることも。「最低でも絞りは2種類撮るように」と言われるのですが、これはこれらは後で画像処理では変更できないことだからです。そして今回、トリミングしなくて済むようにというのは、縦、横、遠近の複数構図で最初から撮っておくことなのです。

トリミングはレンズのズーム倍率の不足により遠景で小さくなった被写体を大きくするため、また角度修正や構図を考えての余白の切り取りという意味で使うのが適切なんですね。確かに私が以前使用していたAPS-Cの一眼レフの場合、実際ファインダーで見えているより大きめに撮れてしまい、余計なものがたくさん写ってしまっていましたからね。

しかしながら近距離撮影での大きなトリミング、これは私も失敗隠しだと思います。たとえば先日のアジサイなどで花部分だけを大きくトリミングをしてしまうと、せっかく考えて入れた背景が無くなってしまいます。

一例として以前の実習の未公開作例を、モデルさんに目線を入れて載せてみます。

焦点距離 200mmで撮ったもの


焦点距離 24mmで撮ったもの


同じ場所、同じアングル撮っても異なる画角のレンズで撮ると、モデルさんを同じ寸法にしても背景が大きく異なることがわかりますでしょうか。しかし例えばこれらの写真をトリミングして顔のアップとかにしてしまうと、どっちのレンズで撮ったかわからなくなってしまうわけです。

でもよく背景だけをじっくり見てみると、広角と望遠で撮ったものはあきらかに違います。本質的にトリミングでは画角を変更することにはならないのです。だから極端なトリミングはプロが見たらすぐにわかってしまうわけです。

これも私自身実践してわかったことですから、これを読んでるだけだと何がそう問題なの?って思うかもしれません。


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近年は画素数が増えてトリミングによる画像劣化はあまり気にしなくてもよくなりましたが、切り取る場所が写真の端の方だと歪曲や色にじみが出てたり、もとの写真(カメラ)の縦横比と違う比率でトリミングしたりすると、プロの写真家が見るとトリミングしたのがバレバレなんだそうです。

縦横比の話が出てきましたが、カメラのアスペクト比はメーカーによって下記のように異なっているのはご存知でしょうか。

●メーカーによるアスペクト比・縦横比の違い
・3:2 1.50 Canon,Nikon,SONY,PENTAX,FUJIFILM,SIGMA,LEICA
・4:3 1.33 Panasonic,OLYMPUS,CASIO,コンパクトデジタルカメラ

アスペクト比 縦横の比率(長辺÷短辺)で表示しています。
カメラメーカーと家電メーカー、そしてTV画面が4:3だったことも影響しているようです。4:3のカメラで3:2にアスペクト比を変更できるのもありますが、その場合は上下をクロップ(トリミング)しているようです。

昔の二眼レフカメラや、ハッセルブラッド等、1:1などもあったそうです。今でも雑誌「AERA」の表紙は正方形ですし、人物撮影は正方形が多く、また上下に文字を入れることができる利点があるようです。

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「プリント写真はトリミングされていた!」

ここで私の中にふと疑問が生じました。カメラのメーカーや機種によって写真の縦横比は3:2(1.50)と4:3(1.33)に分かれているのですが、ではプリントする用紙の縦横比はどうなんだろうということです。

ということで調べてみました。縦横の比率(長辺÷短辺)で表示しています。


■キヤノン写真用紙・光沢 プロの写真用紙

L判   1.43 (89×127)
2L判   1.40 (127×178)
KGサイズ  1.49 (102×152)

六切  1.25 (203×254)
A4   1.41 (210×297)
四切  1.20 (254×305)
A3   1.41 (297×420)
A3ノビ  1.47 (329×483)
半切   1.21 (356×432)

■カメラのキタムラではデジタルカメラ専用紙というのがあるようです。

DSC   1.34 (89×119)
DSCW  1.33 (127×169)
ましかく  1.00 (89×89)

これを見てわかることになんと、基本である3:2(1.50の縦横比)にぴったりな用紙は存在しないようです。これには驚きました。確かにフチなしプリントは用紙を少しはみ出すことでフチなしにしているのですが、これほどトリミングされているとは思いませんでした。

そしてここでようやく先生が以前に言われた「フチなしプリントではなく、フチありプリント」の意味が理解出来ました。

フチありでプリントすることで、撮影した際のアスペクト比(縦横比)をそのままにプリント、表現することができるわけです。これって撮影者にとってはすごく大事なことですよね。


ということで、これからはフチありで撮影情報を入れてプリントしようと思うのです・・・(^^ゞ。

長々とした独り言でしたが、最後までお読みいただき有難うございましたm(__)m
Posted at 2015/07/02 21:04:04

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