まとめ記事(コンテンツ)

2015/10/17

発条 510にも板バネがあった。

 710 ヴァイオレット や 610 ブルーバードU の歴史は一言で 「不人気」 で片付けられてしまっているが実はオイルショックまでは、日産の目論みよりは売れてはいなかったが、決して コロナ や コロナ・マークⅡ には負けてはいなかった事を前回ブログしたが、そういった歴史の闇と言うか、意外に知られていない事実が結構あったりするものだ。

 510 にも、そんな歴史があって、510 ブルーバード はヴァンを除くすべての車種に 「四輪独立懸架」 が奢られていたとなっているが、実際にはヴァン 以外にも、板バネ(リーフリヂット)の車種があった事を語る文献やサイトは皆無と言った状態だ。


510の名声は、このリヤセミトレーリングアームによる「ヨンドク」がおおきなウェートを占めている。

 510 には当初から輸出先によっては整備性などの観点から、ごく少量だがセダンにも 「板バネ」 仕様が存在したし、実は国内仕様にもセダンに「板バネ」仕様が存在し、それは記憶が正しければ、1970年か1971年からの「タクシー仕様」に「板バネ」があった。

 TOP 画像は、2010年に 「想い出の車窓から」 というサイトの管理人さんのご厚意で画像を頂いた中の一つなんだが、

電車 広島の電車と汽車の違いはなに?
https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/20429711/

当初は乗用車仕様と同じだった 510 ブルーバード も最終型に至っては、メンテナンス性やコストの問題から実は 「板バネ」 になっていたのだ。

 TOP 画像の 510 タクシー はフロントグリルから、最終型の一つ前のモデルで、まだリヤがセミトレのモデルなんだが、この型の後からは「板バネ」仕様だった事は本当に知られていない。

 何を隠そう、僕も学生時代に 「板バネ」 仕様の 510 タクシー を見つけてエラク疑問に思ったくらいなのだ。

 考えてみれば、輸出仕様に当初から 「板バネ」 仕様が存在していた訳だから、メーカーにとっては、途中からとは言え、「板バネ」仕様を追加する事なんていとも簡単だったハスだからだ。

 この頃になると、510も末期でライヴァル車に比べて空調や音振と言った部分で劣勢は否めず、価格的に対抗するには、コストのかかるセミトレをラインナップから落とした事情は痛いほど分かる気がするのだ。

 確かに、セミトレ仕様に比べると、路面の凹凸にピョンピョンと跳ねる挙動が気になったが、それはライヴァルとて同じことで、「板バネ」化によるコストダウンの方が販売的にも確かに正解だったのかもしれない。

 たった数十年前の歴史さえ危うい現代。ブルーバード 510 の 「板バネ」 仕様も、また歴史の闇に消えてなくなりそうな事実は、少々悲しい気がする次第なのだ。
Posted at 2015/10/18 12:44:57

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