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2019/08/24

(参考資料) オーリスのバッテリー充電制御について - その1 150X (1NZ-FE) 編

カテゴリ : 電装系 > バッテリー > バッテリー充電

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この整備手帳は2代目オーリスがどのような制御でバッテリーを充電しているのか?を調べたので、そのメモ的役割として残しておくと役に立つかもしれないと思った情報を残しておきます。

調べた経緯としては…
一つ前の整備手帳…「アイドリングストップ機能搭載車でエンジン再始動時に電装品が再起動してしまう場合の対策」で紹介した内容を調べる最中に車両の電圧変化の状況をモニターしていたところ…

1.通常走行時は 12.4V あたりを上下に微量に変化。(ほぼ一定)
2.アクセルオフにして、惰性で走っていると電圧が 15.1V 程度まで上がる。
3.信号待ちでアイドリングストップをしているときはじわっと少しづつ電圧が下がる一方。 ただ 11.8V あたりになるとそれ以下にならない? (ただし、公道での話で、そのくらいまで下がる時間待つと信号が変わる頃合いなので、それ以下になるとどうなるのかをテストしていないが、おそらくエンジンが始動するだけと思われる。)
4.走行中ヘッドライトやワイパーを使用すると 13.4V あたりに固定されたようになり上がりもしなければ下がりもしない。

こういった制御のところで興味を持ったので調べてみました。

基本的にはどのグレードも考え方は同じようなのですが、項目はエンジンごとに個別に分かれていますので分けて掲載しておきます。

具体的には…
①150X (1NZ-FE)
②150X (1NZ-FE) でスマートストップ (アイドリングストップ) 付き車
③180G / 180S (2ZR-FAE)
④120T (8NR-FTS)

です。

--- 以下は電子技術マニュアルより抜粋
①150X (1NZ-FE)

○概要
a.小型・軽量かつ高出力・高効率なセグメントコンダクタ式オルタネータASSY を採用しました。

b.充電制御システムを採用しました。車両走行状態によってオルタネータASSY の発電負荷を制御し、発電電圧を最適制御することで、低燃費化をはかりました。

・オルタネータASSY 仕様

定格電圧     [V] 12
定格出力     [A] 80
調整電圧     [V] 12.1 - 15.4
出力開始回転数  [r/min] 1,250 以下
許容最高回転数  [r/min] 18,000
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○システム制御
a.ストップアンドスタートシステム非設定車の充電制御は、PWM (Pulse Width Modulation) 通信を用い、エンジンコントロールコンピュータで行います。

b.エンジンコントロールコンピュータは、車両の走行状態や電気負荷状態などにより最適な発電電圧を算出し、オルタネータASSY へ発電電圧指示をすることでシステムを制御しています。

c.オルタネータASSY への発電電圧指示には、車両の減速時に発電電圧を上げ、減速時以外には発電電圧を下げる基本制御と、エンジン始動時や連続した放電が続いた場合等に一定電圧で発電をする補充電があります。

d.従来の電流積算値* を一定にするように発電電圧を算出する方法に比べ、基本制御と補充電を車両状態に応じて使い分けることで、オルタネータASSY の発電によるエンジン負荷を低減するとともに、更なるエンジンの低燃費化をはかりました。

参 考 :
* : 電流積算値とは、バッテリカレントセンサASSY で検出したバッテリ入出力電流を積算した値です。

○機能
充電制御システムは、以下3 種類の定電圧発電によって補充電を行います。

i.始動時
・大電流を消費するエンジンの始動時には、バッテリ容量を確保するための定電圧発電を行います。また、バッテリ液温30℃以下でエンジン始動後2分間などのコールドスタート時は、通常のエンジン始動時より高い電圧で発電させます。

・補充電完了条件(バッテリ容量の増加により充電電流が減少し、しきい値電流以下になってから約5分経過)を満たし、かつ車両の走行状態が減速判定へ移行した場合に基本制御へ切り替えます。
3
ii.連続放電時
・バッテリ容量のP1%を連続放電時には、バッテリ保護機能としての定電圧発電を行います。

・車両の走行状態が減速判定へ移行した場合に基本制御へ切り替えます。
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iii.しきい値放電時
・バッテリ容量が前回の補充電終了時からP2%を放電した場合、バッテリ保護機能としての定電圧発電を行います。また、連続放電時の補充電からはしきい値の算出を行いません。

・補充電完了条件(バッテリ容量の増加により充電電流が減少し、しきい値電流以下になってから約5分経過)を満たす場合に基本制御へ切り替えます。
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○フェイルセーフ
a.フェイルセーフ機能により、センサ類が故障した場合、基本制御を中止し、オルタネータASSY 定電圧発電モードへ移行します。 また、補充電以外にも、バッテリの状態または電気負荷の作動状況によって、基本制御を中止し、オルタネータASSY 定電圧発電モードへ移行します。

(以下は写真側を参照)
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②150X (1NZ-FE) でスマートストップ (アイドリングストップ) 付き車

○システム制御
a.ストップアンドスタートシステム装着車の充電制御は、エンジンコントロールコンピュータで行います。

b.エンジンコントロールコンピュータは、加速時に発電電圧を下げ、減速時に発電電圧を上げることで、オルタネータASSY の発電によるエンジン負荷を低減し、エンジンの低燃費化をはかります。

c.エンジンコントロールコンピュータは、アイドリング時や定速走行時には電流積算値* を目標値に近づけるように、発電電圧を調整します。

参 考 :
* : 電流積算値とは、バッテリカレントセンサASSY で検出したバッテリ入出力電流を積算した値です。

(以下は写真側を参照)

その2…③180G / 180S (2ZR-FAE)、④120T (8NR-FTS) ( https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/5451577/note.aspx ) につづく

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