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2019/06/09

(参考資料) シフトレバー・ M レンジの “+” と “-” 操作を入れ替える ※ダイジェスト版

カテゴリ : 電装系 > 電装パーツ > 自作・加工

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この整備手帳は、技術的参考資料として シフトレバー・ M レンジの “+” と “-” 操作を入れ替えるための整備手帳です。

実際作業を行ったわけではありませんので、その点ご承知おきください。

そのため問題無く動作するぐらいまでは情報を落とし込んでいますが、どういった不具合が現れるかはわかりませんので、作業を行われる場合は自己責任でお願いします。

処理の仕方によっては、車検に不適合となりますのでその点もご注意ください。(逆をいうと、ちゃんと処理すれば車検も通ります。)

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ステアリングスイッチハザードキット (DK-HZD) の流用取り付け ( https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/5348837/note.aspx ) でフリップフロップリレーの味を占めた SQUARE おやじ。

他にも使ってみたい。なにか楽しいことできないかな~。…とか思いながらネットをさまよっていた時。

ふと TOM's のページに立ち寄る。

『ここのところ (2019年春) 高齢者の運転する事故が多い。そういえば TOM's もそういうやつの対策品を出していたな~。』

と見たところ売れないからかすでに発売が終わっていました。(製品名はオーバーアクセルリミッター https://www.tomsracing.co.jp/sv/products/parts/details.php?mprID=391)

後退時のみだからかな? だとすれば新しいモノも発売される可能性はあるな~。

話がそれますが、トヨタは純正用品 (ディーラーオプション) としても過去の車種用として販売を開始、順次拡大していく予定があるようです。

【関連リンク】
・TOYOTA、後付けの踏み間違い加速抑制システム 対象車種拡大 - トヨタ自動車 2019年05月29日
https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/28290965.html

話を戻して、そういえば TOM's の電装品いじりに GT シフターっていうのがあったな~。あれって今どうなっているんだろう。

前車 WISH の時に取り付けてみたかったアイテムです。

どれどれ…と、見てみたら販売が終了していました。

GT シフターとは、シーケンシャルのシフトパターンを標準と逆にする事により、SUPER GTと同様のシフトパターンとし、減速Gや加速Gの方向に合った自然でスポーティなシフト操作を可能にするアイテムです。

オーリスで言えば、M レンジの “+” と “-” 操作を入れ替える…ということです。

CVT でもよりスポーティな操作ができるってやつですね~。

ただし、“+” と “-”が入れ替わること自体は車検に引っかからないのですが、表示が逆なのが車検に引っかかる。

そのため製品にはプラスとマイナスのシールが付属しています。

WISH で導入を見送ったのは、『やっていることはたいしたことないのに』金額が高いということと、どうしてもシールを貼ると後付け感がでるからです。

(写真の出展) TOM's 公式 Web サイト ( https://www.tomsracing.co.jp/sv/products/parts/details.php?mprID=265 ) より
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『やっていることはたいしたことないのに』…というのは、シフトレバーの電気的動作がわかると納得できます。

2代目オーリス後期で説明しますが、

レバーが D → から M レンジに変わると、エンジンルーム内にある、ニュートラルスタートスイッチ ASSY (写真の黄色の矢印で示した部品。コネクター名は B88 コネクター) がシフトレバーと連動して、今シフトがどの位置にあるのかを検知します。(電気信号としてエンジンコントロールコンピュータ (以下 ECU ) に送ります。)

【関連フォトアルバム】
・★ニュートラルスタートスイッチ ASSY (84540-52070) の写真
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/album/238933/
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その信号から分岐する形で、シフトレバーのパネルの LED を光らせています。(図の E90 シフトポジションインジケーター (フロアシフトポジションインジケーターハウジング) 以下 E90 シフト)

ちなみによく見ると、B88 ニュートラルスタートスイッチ ASSY の表には Mレンジが書かれていません。

M レンジは別の処理で検知しています。

図の右側を見ると、E90 シフト の一番右側 1番 青線 M が E29 フロアシフトレバー ASSY の5番 青 S につながっていることがわかります。

これはその隣の 4番 黒 IG でエンジンがかかると通電する線があり、電気的には D レンジの通電が行われたまま (CVT 内では物理的にDレンジのまま)、シフトレバーが M レンジに入ると、追加でシフトレバー内の M レンジ検知用スイッチがオンになり、図で言う下の ECU とそこから分岐してシフトレバーの LED を光らせるための E90 に送っています。( LED はその隣の8番 白地に黒 E を通ってバッテリーのマイナスまで戻ります。)

本題の M レンジの時の シフトアップ、シフトダウンですが、これは E29 フロアシフト シフトレバー ASSY の1番 黄色 SFTU (=シフトアップ)、 3番 赤 SFTD (=シフトダウン) が2番 白地に黒 E にスイッチでつながり、バッテリーのマイナスに戻るのですが、これを検知した 図の下側 ECU が今度は CVT の処理を物理的には D レンジのまま行うということのようです。

ちなみに、最近のパドルシフトがある車両ではこの M レンジの信号が入力されていなくてもパドルシフトの信号が入力されたらその状況に応じてシフトをアップ、ダウンさせているだけともいえます。(内部的には M レンジになったことの処理をすっ飛ばして、D4、D5などと表示しているだけ。M がオンになれば、 M4、M5 などと表示している。)

M レンジを CVT としては D レンジまま制御しようという考え方なのでしょう。

さて、動作原理がわかったところで再び黄色線のシフトアップ、赤線のシフトダウンを見てみると、ステアリングのパドルも含めて単純に ECU からでた
(電気の※) プラスをスイッチの接点がつながることで (電気の※) マイナスに通電しているだけのようです。

※シフトやパドルのプラス、マイナスではなくて電気の…です。

一連の動作はどちらも同じなんですね。

オーリスの配線図の著作権表示: © 2012 - 2016 TOYOTA MOTOR CORPORATION. All Rights Reserved.
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さて動作がわかったところで、コネクターの位置を見てみましょう。

シフトレバーのアップ、ダウンの信号が流れてるコネクター … E29 コネクターはシフトレバーの右側…運転席側のこの位置にあります。

ちなみにE90 はシフトレバーパネルのの裏側です。

ここまでのたどり方は以下の整備手帳からどうぞ。

【関連整備手帳】
E29 フロアシフト シフトレバー ASSY のコネクターまでのアクセスはこちらから。

・コンソールボックスイルミ追加と、インテリアイルミネーション (2モード) 灯体追加作業 その1
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/5110563/note.aspx
E90 シフトポジションインジケーター (フロアシフトポジションインジケーターハウジング) までのアクセスはこちらから。

・エーモン工業 USB スマート充電キットの取り付け その1
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4164992/note.aspx

今回の件とは関係ありませんが、E90 に割り込む自作ハーネスの作成はこちらで取り扱っています。シフトレバーの位置がどこにあるのかの信号を取りたい場合に使えます。(オーリス後期のみ)

・車速感応ドアロック装置の取り付け その3 - 自作ハーネス作成③
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4289338/note.aspx

【関連フォトアルバム】
・★シフトレバーパネル裏の10ピンコネクター (90980-12361) の写真
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/album/238991/
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シフトのアップ、ダウンの信号が流れている E29 コネクターのピンアサインがこちらです。

(シフトアップ時)
1番 黄色 SFTU が シフトレバーを上 (+) に入れることで、スイッチがつながり2番白地に黒 E に一瞬だけ電気が流がれてシフトアップを行います。

(シフトダウン時)
3番 赤色 SFTD が シフトレバーを下 (-) に入れることで、スイッチがつながり2番白地に黒 E に一瞬だけ電気が流がれてシフトダウンを行います。

…これだけです。

ちなみにステアリングのパドルシフトは配線を途中から分岐して、この動作をパドルでやっているだけです。

このことはみん友 @らっちょさんの 150X のパドルシフト増設取り付けをお手伝いしたことで実証済みです。

【関連リンク】
・150Xにもパドルシフトをつけよう!①配線処理のための内装ばらし編 - @らっちょさんの整備手帳 ほか。
https://minkara.carview.co.jp/userid/2783098/car/2379700/4582128/note.aspx

…ということは、1番と3番を入れ替えたら動作が逆になることが自然とわかるかと思います。

話が長くなりましたが、これが冒頭の GT シフターが『やっていることはたいしたことないのに』…につながります。

割り込むハーネスを作って配線を入れ替えているだけです。

ということでお金のかからないやり方としては…

①コネクターを抜く。
②コネクターのロック (リテーナー) はずす。(リテーナーはコネクターのツメの反対側にあり、そこを1mmほど浮かせます。)
③1番のターミナル (端子) の穴側から端子穴の上にある穴に細いモノ…まち針や専用工具※を突っ込んでロックを外し、ターミナルを引き抜きます。同じように3番のターミナルも抜きます。
④ターミナルを入れ替えて差し込みます。(1→3、3→1)
⑤コネクターを差し込みます。

これで電気的には完了です。

ちなみにパドルは逆になりません。

※専用工具…たとえばこれです。

【関連パーツレビュー】
・トヨタ純正工具 SST ランスキャンセリングツール M (09991-00510)
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/8697565/parts.aspx

・トヨタ純正工具 SST ランスキャンセリングツール F (09991-00500)
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/8699143/parts.aspx
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写真はオーリスの E29 コネクターの写真です。

ピン抜きがいやな方は、配線を切断…ってもっとイヤですよね?

とすれば、GT シフターのように割り込みハーネスを作るのが良いのですが…

手持ちの電子技術マニュアル をみると、E29コネクター は 品番が 90980-12954 が使用されていて、ターミナルは品番 82998-24290 が使用されていることがわかりますが、この 90980-12954 のコネクターがくせ者で、まず配線コムやauto-eparts などでは販売されていません。そのため購入はトヨタ部品共販やディーラーに行って買う必要があります。(税別 330円ぐらい)

しかし、この逆のメス側コネクターが不明…。

ところが、同じオーリスのりの kamotayu さんの整備手帳に PIVOT BR-9 ブレーキハーネスが代用できることが判明。 ( https://minkara.carview.co.jp/userid/1229058/car/2001260/7390979/parts.aspx )

これでなんとか対応できそうです。

またみんカラをさまよってみると、同じ考え方から作業をされていらっしゃる方が見受けられます。

たとえば…
70カムリくんの『GTシフターへの道』♪ - えむてくさんのブログ
https://minkara.carview.co.jp/userid/2071697/blog/40960385/
→ 整備手帳
https://minkara.carview.co.jp/userid/2071697/car/2430330/4597449/note.aspx

でもな~これって元に戻したいときはまたばらすのか…。面倒いな。

どうせなら『♪ 指先一つでダ○ンさ~♪ ※』…にしたい。

※全部書くと JASRAC からお達しが来そうなので伏せました。30~50代…僕らの世代ならすぐにわかりますよね。

ここで思い出したのがフリップフロップリレーの存在です。

…ふう。ここまで長い道のりだった。(説明が)

ちなみにこれからご説明する内容は、完全に車検アウトですね。

いや、スイッチをオンにして入れ替えている間がだめですけど。

ただ、モードが変わると操作が逆転するという意味で、非常に運転にも支障をきたすというか、危ないですし問題ありなので、これは技術的な資料としてみてください。これらを実施して交通事故を起こされても私は一切責任持てません。
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配線図を起こすとこんな感じです。

この配線図は機能オン・オフスイッチを「追加」する場合の配線図です。

この回路の特徴は、エンジンを切る…電源を切るとノーマルに自動で復帰すること。

使うフリップフロップリレーは、ユニークシステムさんのフリップフロップリレー タイプB プラス制御(2C) [FF-B] ( http://www.uniquesystem.jp/product/3806 )

スイッチはエーモンの押している間だけ通電するタイプを準備すれば OK です。( https://www.amon.jp/products2/list.php?category_id=75 の中から選んでみてください。)

…でも、このスイッチだとダサイよね。

ということで、スポーティな雰囲気を出したいならば、オーリス前期の SPORTS モードスイッチ 84720-12121 パターン セレクト スイッチASSY 2,668円 (8% 税込)、90980-12558 コネクター 368円 (8% 税込) を使うのはいかがでしょう?

ちなみに、エンジンを切っても記憶しているタイプは通常の5極リレーを2つ使えば可能です。(追加写真)

記載の価格は変更になっている場合があり、おおよその価格です。追加で必要な電線類は含まれていません。
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次は、SPORTS モードに変わると同時にシフトレバーが入れ替わる配線図。

これだけでも戦闘モード的な感じですが、120T でパワスロ (後述の関連パーツレビュー参照) の SP5 以上と組み合わせたら…なんだかもうオーリスではない感じ。(^^;)

前提条件として当然ながら SPORTS モードがないとできないので、180G (前期) / 180S (後期)、120T および各パッケージが対象です。

図は、後期を中心に書いてますが、前期の場合は、スイッチの裏側のピンアサインが異なるため、3番と6番を読み替えてください。

この回路の特徴は、エンジンを切る…電源を切るとノーマルに自動で復帰すること。

そして、なによりも売りは SPORTS モードにも同時に変更がかかることです。

E88 コンビネーションスイッチ (後期) / E83 パターンセレクトスイッチ (前期) は電気を押している間だけながす (=一瞬だけ流す) モーメンタリータイプのスイッチかつマイナス制御なのでフリップフロップリレーも一つ前の図7と異なりユニークシステムさんのフリップフロップリレー タイプD マイナス制御(2C) [FF-D] ( http://www.uniquesystem.jp/product/3808 ) を使用しています。

ノーマルのSPORTS モードスイッチ ( E88 コンビネーションスイッチ (後期) / E83 パターンセレクトスイッチ (前期) ) を押した場合は、SPORTS モードだけオンになります。(仮にスイッチの下の整流ダイオードがない場合、どちらのスイッチを押してもシフトレバー入替と同時に SPORTS モードがオンになってしまします (^^;) )

そして図でいう下の増設したスイッチを押せば、SPORTS モードと同時にシフトレバーの “+” と “-” が入れ替わります。

ただ、ご紹介した3つの配線図のどれも、シフトレバーの表示…+と-の表記は入れ替わらないので車検では完全にアウトですね。そこがディスプレイになっていて自動で表示が変わるとかならば…ってそんなだったら最初からシフトレバーを引いた方が + にしますよね~。(^_^)

しかし…。

高機能化になったとはいえ、GT シフターよりずっとお高い。(笑)

やる人は…いないかな。

ということで、思いつきで作成した整備手帳でしたが、いかがでしたでしょうか。

テストも何もされていませんので、何かしら不具合が出るかもしれません。

実施される方は自己責任でお願いします。SQUARE は一切の責任を持てません。

【関連パーツレビュー】
・BLITZ パワスロ (BPT08)
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/9390923/parts.aspx

こちらも記載の価格は変更になっている場合があり、おおよその価格です。追加で必要な電線類は含まれていません。

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