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まとめ記事(コンテンツ)
2024/10/02
【なぜ必要?】ホイールナットの増し締め(3)
初期なじみによる緩みについては、一定走行後に増し締めすることによって、その後のなじみによる軸力の低下幅を抑える事ができ、緩みを防止できます。

(画像は日本自動車工業会の資料より引用)
なお、ナットの脱落までいかなくても、軸力の低下によって、発進や加速など逆Gが掛かる度にフレッティングが発生し、それが長期に渡ることで微動摩耗によるゆるみを誘発するようなケースもあります(※1)
この場合も放っておくと、最終的には脱落します。
また、殆ど指摘する人がいませんが、冬タイヤに多い汎用タイプの社外ホイールだと、ハブ径が合わないため、トルクレンチを使うなどしてきちんと締めたつもりでもセンタリングが不完全で、ナットが片当たりしていて緩んでくるケースも多いのではと思います(交換して数日内に、中には当日に外れたというケースなどは、その可能性が濃厚)
ホイールのセンタリングは平面座を除いて最終的にナットで行いますが(※2)、軽自動車などの軽いタイヤならまだしも、大型のものになると重いため、慣れていてもナットだけでセンタリングするのは結構難しいです。
なので、街中しか走らない場合でも、ハブリング、特に冬タイヤには固着しない樹脂製の物をお勧めします(※3)
ところで、ショップや整備工場などでは、(増し締めしない客を見越して)強めのトルクで締めるところも多いですが、あまりに強く塑性域まで締め付けると、今度はスタッドボルトがバカになってしまいます(業者なら加減しているだろうが、素人はやりがち←高齢の方など、未だにレンチに足を載せて体重を掛ける人もいるようです)
そうなると、最悪ボルトが折れてしまう危険性がありますので、ナットを最後まで締め込む手前で手応えがおかしいなと少しでも感じたら、一旦作業を中止して、ボルトの山が伸びきっていないか確認してください。
最近は電動工具も安くなっているので、タイヤ交換程度しかしないサンデーメカニックの方でも、電動インパクトを持っている方もいるようですが、慣れない方こそ基本に戻ってナットは手で締め(ディープソケットなどを使うと早く回せる)、最後にトルクレンチを使う方が安心かと。
更に、(今時は運行前点検なども非現実的ですが)運転していて少しでも異変を感じた時などは、必ず停止して確認することが大事だと思います。
いずれにしても、事故のない安全運行を・・・
(※)
例の三菱製大型車のハブ破損は、このフレッティングによる摩耗が起こることで、定期点検時に繰り返されたナットの増し締めのせいで、ハブフランジの根元に想定外の応力が集中したことが原因で起きました(軽量化した新型ハブが強度不足だったため←つまりは許容応力の見誤り)
(※2)
テーパーナットは(球面ナットも)、実は面接触ではなく線接触なので、片当たりだと簡単に緩んできます。
https://minkara.carview.co.jp/userid/2036415/blog/47659807/
(※3)
タイヤ(ホイール)はボルトやハブ孔で支えているので、樹脂製では強度が低く危険・・・などと勘違いしている方も多いですが、ハブリングはセンタリングのための治具に過ぎないので、樹脂製で十分です。
https://minkara.carview.co.jp/userid/2036415/blog/47586694/
Posted at 2024/10/02 14:51:03
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