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まとめ記事(コンテンツ)
2026/02/06
ABSは、なぜ最短距離で止まれる? 【摩擦力とタイヤ(2)】
さて、回転体の場合はどう考えれば良いのでしょうか?
まずは剛体である鉄道の車輪で考えてみます。
【動摩擦と転がり摩擦】
回転体であっても、静止摩擦に関しては考え方は同じです。
一方、回転しだすと、動摩擦の考え方はそのまま適用できません。
なぜなら、接触面は回転しながら常に移動するので、ある瞬間(接触点)を捉えると、滑っているのではなく、力がつり合った(静止した)状態にあるからです。
※厳密に言えば、加速度が加わっていれば、同時に滑りも生じている。
なので、回転体の場合は転がり摩擦で考えます。
・f,roll=μr×N(転がり摩擦力=転がり摩擦係数×垂直抗力)
転がり摩擦の場合、動摩擦との関係で言うと、
・動摩擦係数(μ’)>転がり摩擦係数(μr)
が必ず成り立ちます。
※滑車付きの家具の方が、動かすのが楽だということ。
【転がり摩擦係数の求め方】
剛体とは言え、現実には接地面は荷重により僅かに変形します。

上図において、接触点におけるモーメントのつり合い式は、
・eN-hF=0
よって、F=e/h×N
ここで、f,roll=μr×Nと比較すれば、e/hが転がり摩擦係数だと解ると思いますが、(上図では誇張していますが)現実の変形量は僅かであり、h≒rと考えられるため、
・転がり摩擦係数(μr)=e/r
となります。
転がり抵抗(=転がり摩擦力)を荷重で割った値をRRC(Rolling Resistance Coefficient)といいますが、上式をみればわかるように、転がり摩擦係数の事です。
RRCは少ない方が抵抗が小さくエコなわけですが、鉄道の車輪は0.003ぐらい、タイヤで0.006~0.01ぐらいになります。
基本的に転がり抵抗が低いと摩擦力も低くなるので、鉄道の場合、加減速にはより長い距離が必要になります。
※なので、駅間距離が短いモノレールなどは一般的にゴムタイヤを使っている。
【回転体における滑り摩擦】
転がり摩擦係数が用いられるのは、等速直線運動をしている時(=走行抵抗と加速力が釣り合っている時)か、惰性で走っている時(=走行抵抗のみの時)のように、滑り率がほぼゼロの時の話で、実際に車輪が回転している時、加速度が加わっていれば、車輪の滑り率は常に変化しています。
加速度が大きいほど滑り率も大きくなるので、現実の走行時の摩擦係数は一定の値は取りません。
そのため、加減速時を滑り摩擦と呼んで、転がり摩擦とは区別しているようです。
※一般的には、滑り摩擦≒動摩擦(滑り率100%)と思われているようですが、滑り摩擦の正式な定義について調べようとしましたが、辿り着けなかったので、この見解はあくまで個人の感想です(笑)
Posted at 2026/02/06 18:03:04
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