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まとめ記事(コンテンツ)
2026/03/11
バッテリーの内部抵抗を測る方法
バッテリーの劣化診断ですが、本来はロードテスターのように具体的に負荷を掛けて測定するのが一番なのですが、大電流を流す必要がある事から装置も大きくなり、万が一の際の危険性も増える事から、今ではコンパクトなCCAテスターを使う事が一般的です。
なお、CCAテスターなどの計器で測定される内部抵抗ですが、実際に電流を流す時の抵抗値とは異なるベース値のようなものですが、以前に人間の血圧に例えたように、古くなるとこの内部抵抗のベース値も上がっていくので、新品時の数値と相対比較することで劣化具合を判断できます。
(1)インピーダンス法を採用した一般的なテスター
交流回路の性質として、電圧と電流の位相にずれが生じますが、電池に交流を印加してその時の電圧変化と電流との位相のずれを見れば、インピーダンス(内部抵抗)が判ります。
一般的には1KHz程度の交流を印加して測定しますが、電池の各内部抵抗は周波数に対する応答速度がそれぞれ異なるので、1KHzでは(充放電反応が追いつかず)反応抵抗のような動的な抵抗は測れず、充電も放電もしていない時の静的な内部抵抗の値となります。
※なので、インピーダンス法は周辺温度によっては測定値が現実と乖離しやすいと言われている。
この方式は直流電源装置から切り離さずに測定ができるので、非常用電源装置などでは、このインピーダンス法を利用したテスターが劣化診断に使われます。
(2)コンダクタンス法を採用したCCAテスター
コンダクタンスは電流の流れやすさ(導電率)を表しますが、直流回路においてはコンダクタンス(G)は抵抗(R)の逆数なので、抵抗を測っているのと同じです。
コンダクタンス法では放電電流を断続的にON/OFF制御(デューティー制御)して、放電時の内部抵抗を計測しますが、具体的には、負荷の断続をインピーダンス法よりも低周波で行います(約10ms毎=交流100Hz相当)
また、インピーダンス法である程度大きな電流を流すとなると、これまた大きな電源が必要になりますが、この方法では測定装置内部の負荷抵抗の大きさを変えることで測定電流を制御するため、測定装置を小型化できるという利点があります。
なお、この方式はインピーダンス法と違い、電源装置から切り離さないと測定できません。
※車の場合、エンジン稼働中は電源から電圧が印加されているため、バッテリーではなくオルタからの負荷電流を測定してしまうので、少なくともエンジンを停止してから測定する必要がある。
ちなみに、この方式はミドトロニクス社がCCAテスターとして開発し特許も取得しているもので、同社製品ではCCAに換算する際に温度や充電率による補正なども行うアルゴリズムを採用しているようですが(詳細は不明)、数千円程度で買える中華製テスターには温度センサー等は装着されておらず、どうやらこれを簡易にした代物のようです。
※中身が特許に抵触しているかどうかまでは不明。
(3)その他の方式によるCCAテスター
・ダイナミックロードレジスタンス方式
一方で、DHC-DS社のように負荷を断続的に掛けるのではなく、一瞬だけ負荷を掛けて抵抗を求めるという独自方式(コンダクタンス法の変則バージョン)で特許を取っているメーカーもあります。
・ダブルディファレンシャルパルス方式
日立(現:Astemo)やカイセが出しているCCAテスターは、「ダブルディファレンシャルパルス方式」を採用し、内部抵抗を実際に化学反応が起きる前後の2段階に分けて測定することで、静的な内部抵抗だけでなく動的な内部抵抗も直接測れるので、より高いレベルでの劣化判定が可能なのだそうです(特許取得済)
※日立製品も製造元はカイセだが、日立のカタログに特許取得済と書かれているので、特許は日立が持っていてカイセへの製造委託(ODM)と思われる。
詳細は解りませんが、取説にエンジンを停止してから測定するように書かれていることから、これも負荷を掛けて測定するコンダクタンス法の一種(亜種)ですね。

日立のカタログより
いずれにせよ、インピーダンス法と同じで得られた数値は絶対的なものではないため、カーショップなどで計測した数値はあくまで参考値と考えた方が良いでしょう。
【おまけ】4端子法について
デジタルテスターで抵抗を測定する場合、内部に定電流源と電圧計とが並列接続されていますが、2端子法ではプローブ(ケーブル)等の抵抗値も含まれてしまうので、僅かな抵抗しか持たない場合、正確に測ることは出来ません。
一方、4端子法は電流と電圧を個別のケーブルで繋ぎますが、電圧計の内部抵抗が極めて高いため、定電流源から出た電流は電圧計のケーブルには殆ど分流しないので、結果としてケーブル等の抵抗値は無視できます。
※定電流源なので、電流ケーブルの抵抗値がいくつであっても既定の電流を流すことができる。
CCAテスターの場合は、定電流源から電流を流す代わりに、抵抗等を組み合わせて負荷電流を流させる回路になっていますが、この場合も理屈は同じで、必ず4端子法と組み合わされています。

廉価な中華製CCAテスターも、ちゃんと4端子ある。
Posted at 2026/03/11 11:47:59
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